5月25日(日)15時〜『BACK TO THE YOKOHAMA ARENA』横浜アリーナ大会にて、中邑真輔の持つIWGPインターコンチネンタル選手権に挑戦するダニエル・グレイシー。
彼らが新日本にやってきた真意は? そしてなぜ中邑をターゲットにしたのか? 「どんたく」終了後、ダニエルに直撃インタビュー!!
■ナカムラが今後も胴着を着て闘うなら、それは重大なミステイクだ。
——ダニエル選手、今回はインタビュー、よろしくお願いします。
ダニエル オーケー。なんでも聞いてくれ。
——まず、5月3日、福岡国際センター『レスリングどんたく2014』で中邑真輔手とひさびさに闘ってみての印象は?
ダニエル ナカムラは柔術でも素晴らしい技術を持っている。これは予想以上だった。正直、驚かされたよ。
——ダニエル選手も驚かされるほどの技術でしたか。
ダニエル イエス。しかし、彼のレベルを遥かに超えて、我々はどんな闘い方に対応できる、さまざまなバリエーションの技術を持っているし、“勝負”を決める決定的な技も持っている。フクオカでも我々がシッカリと勝っただろ?
——福岡で、中邑選手は胴着を着てリングに上がってきたが?
ダニエル フフフ。さっきナカムラを褒めたばかりだが、彼が今後も胴着を着て闘うなら、それは重大なミステイクだ。胴着を着るのは柔術のトラディショナルな闘い方。完全に我々の領域だ。この意味、わかるだろ?
——わざわざ自分の土俵に飛び込んでくるのか、と。
ダニエル まぁ、胴着を着ていようがいまいが、我々は問題なく仕留めることができるけどね。次の試合で、彼がどうするのかわからないが、今回で胴着は懲りたんじゃないか?(ニヤリ)。
——やめておいたほうがいいと。今回は、試合前にシミュレーションしていた闘い方通りに闘えましたか?
ダニエル 初めてニュージャパンのリングに上がったときは、あまり思い通りに闘えなかったが、だんだんペースがわかってきたよ。「どのように闘えば試合を決められるか、どのようにすれば効果的に柔術が使えるか?」。常に試行錯誤しながら闘っている。
■グレイシーファミリーは、新しいチャレンジすることが好きな一族なんだ
——あらためて、なぜグレイシー一族は、この新日本プロレスにやってきたんでしょう?
ダニエル 格闘技、プロレスを含めた世界の中で、ニュージャパンは現在のベストな団体だと思っている。歴史を振り返ってもらえればわかるが、グレイシーはいつも、ベストな団体で闘おうとしてきただろう。
——グレイシーは、過去にUFCやPRIDEなどで闘ってきましたが、今は総合格闘技を含めて新日本プロレスがベストな団体だと考えていると?
ダニエル イエス。自分たちはさまざまなトーナメントや競技に参加して、「グレイシーこそ最強である」と証明してきた。しかし、このニュージャパンでは「プロレスリングにチャレンジしてみよう」と考えた。グレイシーファミリーは、けして立ち止まらない。何より新しいチャレンジすることが好きな一族なんだよ。
——では、新日本プロレスで、ファンのみんなに何を見せたいのか?
ダニエル 日本のファンは、ほかの国のファンに比べて、柔術がどういうものかよく知っているだろ? だから、自分たちは「いかに相手を仕留めるか」に集中して闘えばいい。そういうファンがいる日本で闘うことは大好きだ。
——あらためて柔術とプロレスの違いは?
ダニエル プロレスリングは柔術に比べると、闘いがよりアグレッシブだと思う。スタンドでの闘いが主体だし、スピーディ。肉体をぶつけ合う展開も多いのが大きな違い。……ただ、まだまだ自分たちはプロレスリングでの闘い方を十分には理解していないとは思うよ。
——まだ足りない部分も自覚されていますか。
ダニエル オフコース。もっと経験を重ねながら、柔術の闘い方をプロレスリングにシッカリとフィットさせなければならない。しかし手ごたえは感じてる。その足がかりとして、ナカムラは格好の相手だと思う。
——2003年12月31日、『INOKI BOMBAYE』で中邑選手と闘って勝利してます。その当時と比べて中邑選手の印象は?
ダニエル ベリー・グッド。いい選手になっている。私に負けたあと、彼が自分に適した闘い方を探し求めただろうし、さまざまなファイトスタイルにチャレンジした結果だと思う。彼のパフォーマンスもおもしろいしね(ニヤリ)。
——ただ敗れたとはいえ、11年前の試合は、中邑選手にとって総合格闘デビュー戦でした。
ダニエル 知ってるよ。ただ、私は柔術で2回、世界王者になっているが、私だって、あの試合までMMA(総合格闘技)のマットではたった2試合しか闘ってなかったんだ。だから、たがいに初心者同士の闘いだったんじゃないか? そこを負けた言い訳にされても困るね!
■やりたいことがわからない? ナカムラに勝ち、ベルトを奪う、それだけだ!!
——ところで、次の試合はIWGPインターコンチネンタル王座への挑戦と決まりました。なぜ、あのベルトへの挑戦を要求したのですか?
ダニエル 先ほども言ったように、自分たちがニュージャパンでさらに登り詰めていく上で、ナカムラこそ踏み台に最適な相手だと考えた。彼はサクラバとも闘っていたし。私は、このリングでもチャンピオンになりたいんだ。
——グレイシーの存在証明のために中邑選手のベルトが必要だったと。
ダニエル イエス。だから彼にベルトを懸けて闘うよう要求した。しかもナカムラは私に負けてるだろ? 私には彼にチャレンジする権利があると思う。どこのMMA団体でもそうやって闘い、勝ってきた。今回も、同じことになる。
——中邑選手は、あなたの新日本のリングでの闘いに対して、「何をやりたいのかわからない」と言ってますが……。
ダニエル (さえぎって)わからないって? やりたいことは、ナカムラに勝って、ベルトを奪うこと、それだけだ!!
——また中邑選手は「グレイシーが黒帯なら、自分はプロレスの黒帯だ」とも言ってます。
ダニエル フフフ! おもしろいね。いいじゃないか。ナカムラがそう言うなら、柔術とプロレスリングのクロオビ同士の対決ということになるな? じゃあ、誰がイチバンかハッキリさせようじゃないか。俺の柔術か? 彼のプロレスリングか? いったいどっちがイチバンかを。
——それを証明するための闘い?
ダニエル 答えは決まっているけどね。以前も日本でそういった時代があっただろ?
——日本での総合格闘技の勃興期、「グレイシー柔術はプロレスの天敵」とまで言われました。
ダニエル イエス。今回もまた結果的に「グレイシーがイチバン」だと世間に知らしめることになる。プロレスファンはあらためてショックを受けるんじゃないか?
——決戦の舞台は5月25日の横浜アリーナと決まりました。横浜アリーナという会場は知ってますよね?
ダニエル イエス。前にそこで闘ったことがある(2003年10月5日『PRIDE武士道』、vs中村和裕)。大きなアリーナで、とてもエキサイトした。あの場所で、ベルトを奪ったら、最高に気持ちいいだろうね。
——どんなテクニックで中邑選手から勝利を狙いますか?
ダニエル イッツ・シークレット。わざわざ言うヤツはいないだろ? ただ一つ言えるのは極上の柔術のテクニックであること。チョーク? 腕十字? なんだってできる。まだ試合で見せてないデンジャラスなテクニックもたくさんある。だけど、いまはシークレットだ。
——中邑選手からベルトを奪ったと仮定して、その次の目標は?
ダニエル フフフ。まず横浜では、ニュージャパンで史上初、柔術選手がプロレスのチャンピオンになる。その次、誰が自分に挑戦してくるのか? 相手は誰だっていい。なぜなら自分は生まれながらのファイターだから。闘うことがすべて。ダニエル・グレイシーは死ぬまで闘い続けるよ!
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