いやー、ここ数日でイッキに暑くなってきましたね。そんな中、“初夏の新日本プロレス”は、来週から早くも新シリーズ『KIZUNA ROAD』が開幕! まずは、前半戦の対戦カードが発表されましたが、こちらも外気に負けず、アツいカードがズラリと並んでいます。
『KIZUNA ROAD 2021』
6月14日(月) 17:30開場 18:30試合開始
東京・後楽園ホール
☆チケット情報/☆対戦カード情報
6月15日(火) 17:30開場 18:30試合開始
東京・後楽園ホール
☆チケット情報/☆対戦カード情報
6月16日(水) 17:30開場 18:30試合開始
東京・後楽園ホール
☆チケット情報/☆対戦カード情報
6月22日(火) 17:30開場 18:30開始
東京・後楽園ホール
☆チケット情報 / ☆対戦カード情報
6月23日(水) 17:30開場 18:30開始
東京・後楽園ホール
☆チケット情報 / ☆対戦カード情報
注目度が高いのは、やはり6月15日(火)後楽園ホールでのNEVER無差別級6人タッグ選手権・後藤洋央紀&石井智宏&YOSHI-HASHI vs EVIL&高橋裕二郎&ディック東郷、6月16日(水)後楽園のIWGPジュニアタッグ選手権・SHO&YOH vs 石森太二&エル・ファンタズモの二つのタイトルマッチでしょう。
ここがシリーズ前半の“クライマックス”になりそうですが、驚いたのは、連日連夜、後楽園での第1試合、第2試合で組まれたシングルマッチ。昭和風に言えば、辻陽太選手と上村優也選手の“試練の5番勝負”のラインナップです。
まずは、ちょっと試合を列挙してみましょう。
■KIZUNA ROAD 2021
・6月14日(月) 後楽園ホール
[第1試合]
上村優也 vs 鈴木みのる
[第2試合]
棚橋弘至 vs 辻陽太
・6月15日(火) 後楽園ホール
[第1試合]
上村優也 vs ザック・セイバーJr.
[第2試合]
辻陽太 vs タイチ
・6月16日(水)後楽園ホール
[第1試合]
棚橋弘至 vs 上村優也
[第2試合]
オカダ・カズチカ vs 辻陽太
・6月22日(火) 後楽園ホール
[第1試合]
上村優也 vsタイチ
[第2試合]
辻陽太 vsザック・セイバーJr.
・6月23日(水) 後楽園ホール
[第1試合]
辻陽太 vsグレート-O-カーン
[第2試合]
飯伏幸太 vs 上村優也
「どうですか! お客さん!」と、思わず口泡を飛ばしながら2階席に向けて絶叫してしまいたくなる豪華ラインナップ。どこから手をつけていいかわからないほど注目カードが揃い踏みです。
まず、上村選手の5番勝負から順番に行ってみましょう。
なんと言っても最注目は、6月14日(月) 後楽園の鈴木戦になるでしょうか。過去、何度もタッグマッチで正面からケンカを売っては非情な攻めでボコボコにされまくってきた相手。それ以上に、上村選手はこれまで柴田勝頼選手にも師事するなど、以前より昭和から紡がれてきた“ストロングスタイル”への強い興味を公言してるだけに、この対戦は上村選手のキャリアにとって、“避けて通れない相手”と言っていいかもしれません。恐らくいま上村選手は武者震いが止まらないのではないでしょうか。ただし、こうしたシチュエーションでの鈴木選手の恐ろしさは誰もが知るところ。本気スイッチを入れてしまった場合、かなり危険なレベルの“引き出し”をサクッと開けてくる可能性があります。初戦から、5番勝負のハイライトといえる重要な一戦になりそうです。
6月15日(火) 後楽園で対戦するのはザック・セイバーJr.選手。もはや、世界中のプロレスラー、業界関係者、プロレスファンが認める驚愕サブミッションを使いこなす“超難敵”。そんなザック選手を相手にしても、ちょっと負けん気が強すぎるきらいもある上村選手は、新日本プロレス道場で培ってきたグラウンドテクニックであえて勝負に挑んでいくのか?(挑みそうな気がします)。前日の“ボス”鈴木選手との、鈴木軍2連戦という意味でも注目必至です。
6月16日(水)後楽園の相手は、なんと棚橋弘至選手! ファンの方の意見でよく目にするのが、上村選手は身体つきや佇まいが“若き日の棚橋選手に非常に似ている”ということ。(同時に若き日のSANADA選手にも似ている気がしますが、すると棚橋選手とSANADA選手も似てると言うことになりますが…)。この“佇まい”、というのは、プロレスラーにとって非常に大きな要素であり、我々が上村選手を待つ未来にワクワクさせられる要因の一つ。一方、世界中のプロレスラーから「対戦したい」とリスペクトされる“エース”棚橋選手にとっては、若き日の自分を思い出す試合になるのか? ただし、たまに顔を出す“怖い逸材”が見れる可能性も十分です。
6月22日(火) 後楽園ホールの相手は、タイチ選手! 他の選手も同様ですが、タイチ選手も近年、ヤングライオンとのシングルはほぼ組まれていません。ただし、自分の中では、過去の試合を振り返ると「若手選手と対峙した時のタイチ選手はマジで容赦ない!」「ハッキリ言って、メチャクチャ怖い!」という印象があります。もはやヤングライオンの域は超えていると言われる上村選手ですが、ここぞとばかりにタイチ選手が徹底的な叩き潰しに出る可能性は十分。はたして、上村選手はどう立ち向かうのか?
そして、6月23日(水) 後楽園の相手は、驚きの飯伏幸太選手! IWGP世界ヘビー級初代王者とのシングルマッチ。その研ぎ澄まされた肉体、驚愕の瞬発力と異次元の発想力、鋭さを増し続ける打撃殺法、さらに頂点を獲った選手独特のオーラをまとった現在の飯伏選手とのタイマン勝負が実現。上村選手にとって願ってもない貴重なチャンス、5番勝負の最終戦は、大いなる経験値になりそうです。
つづいて辻陽太選手。
6月14日(月) 後楽園では、こちらも初日からいきなり辻選手の最重要マッチといえそうな“師弟対決”棚橋弘至選手との試合が実現! 近年、辻選手が棚橋選手のセコンドとして、付き人として行動を共にしてきたのはご存知のとおり。昨年の『WORLD TAG LEAGUE』の前には、辻選手がタッグ結成を熱望するなど、じつに深い関係性の二人。初のシングルマッチで辻選手が棚橋選手にどんな闘いを、どんなメッセージを投げかけるのか? そして逸材は、どんな試合で辻選手に“呼応”するのか? 見どころ満載の試合になりそうです。
6月15日(火) 後楽園は、タイチ戦。Twitterでは「いやこの日 本業が忙しいわ 行けたら行くわ」と気のないツイートをしていたタイチ選手ですが、逆に言えば、すでに聖帝の視界にも入っている証拠。ご存知の通り、到底一筋縄ではいかない選手であり、現IWGPタッグ王者としてトップ戦線を走るタイチ選手。真正面から行くと非常にキケンな気がしますが、真正面から行くしかない気もします。また、メキシコ遠征を熱望している辻選手にとって、アレナ・メヒコのメインを張ったタイチ選手との試合は、これまた大きな経験値になりそうです。
そして、6月16日(水)後楽園では、なんとオカダ・カズチカ選手が登場! 言わずもがなトップ中のトップレスラーであり、新日本プロレスの金看板といえる代表選手。おそらくオカダ選手にとっても、2011年の凱旋以降、ヤングライオンとのシングルマッチは初ではないでしょうか。もはや、どんな攻撃をしてもハジキ返されそうな気がしますし、逆にどんな攻撃をしても受け止められてしまう気もする超大物“レインメーカー”との貴重すぎる一騎打ち。失うモノがない辻選手がこの巨大な壁にどんな闘いを挑むのか?
6月22日(火) 後楽園の相手は、ザック・セイバーJr.選手! タイチ選手同様、情け容赦ない姿勢で、得意の拷問サブミッションを駆使しまくって短時間決着を狙って来る予感は大。メキシコ遠征を熱望する辻選手がジャベ(メキシコの関節技)で反撃に転じる場面も観てみたいですが……、関節技マスターを相手にどう立ち向かうのか?
そして、6月23日(水) 後楽園の相手は、グレート-O-カーン選手! じつは辻選手は、オーカーン選手が凱旋直後から、その変貌ぶりに言及。その“正体と思われる選手”への思い入れを熱く語っていただけに、両者の関係性の深さを感じる、待望の一戦となりそうです。両者の世代的な部分、ヘビー級で見事な体格を持つという共通項もあり、将来的に新日本マットで激しくやり合う可能性は十分。試練の5番勝負の最終日を辻選手がどんな闘いで締めくくるのか?
いかがでしょう?
こう書き連ねてみると、上村選手や辻選手と同じくらい、ヤングライオンに対峙する選手たちにもテーマがあるように思えてきました。「若手選手とのシングルマッチ」というお題を与えられた新日本プロレスの各トップ選手たちが、それぞれどんな形で“回答”を出すのか? そのバリエーションにも注目して、この5番勝負×2=10試合をシッカリと見守りたいところ。
そして、勝率や試合内容で必然的で比べられる辻選手と上村選手、両者の間接的な勝負になっているのも重要なポイントです。みなさんもぜひ会場での生観戦、もしくは新日本プロレスワールドで、初夏のシングル5番勝負を目撃ください!
(取材班M)
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