第9試合のBブロック公式戦では石井智宏（1勝0敗）と内藤哲也（0勝1敗）が激突。これまで幾度となく激闘を繰り広げてきた両者が、今年の『G1』の舞台で対峙する。内藤は白いスーツを着て入場。石井は気合十分の表情でリングイン。内藤はスーツを脱ぎながら、客席に手で「アセんなよ」とジェスチャー。

 

　開始のゴングが鳴り、石井が徐々に前に出るも、内藤は牽制してなかなか組み合おうとしない。ロックアップの体勢になると、石井がロープまで押し込む。そして離れ際に逆水平チョップを繰り出すが、内藤はかわして体勢を入れ替える。そしてエルボーすると見せかけてクリーンブレイク。と思いきや、キックを叩き込んでからハンマーパンチを連発。
　石井は内藤をロープに飛ばすも、内藤は踏みとどまってエルボー。そして石井をエプロンに追放してからロープに走るが、石井はすばやくリングに戻る。すると、内藤は攻撃をかわしてバックに回り、石井を押してコーナーを背負わせると、串刺し攻撃を狙う。だが、石井はディフェンスしてラリアットへ。しかし、これは内藤がかわして水面蹴り。
　内藤は石井を場外に連れ出すと鉄柵攻撃。一足早くリングに戻った内藤は、石井がリングに上がったところを襲撃。エルボーを首筋に何発も落としていく。石井は「来いよ、コノヤロー！」と雄叫び。
　内藤はヒップトスから低空ドロップキックを放つも、石井はかわすと相手のお株を奪う低空ドロップキック。石井は内藤を立ち上がらせて逆水平チョップ。内藤も胸板への張り手を返すも、石井は逆水平チョップを連発。執拗なチョップでダメージを蓄積させるが、内藤は不敵な笑みを浮かべる。構わず石井は逆水平チョップでダウンを奪う。
　石井は「どうした、内藤？　オラッ！」と挑発。内藤は胸板への張り手を繰り出すが、石井は仁王立ち。ならばと内藤はエルボー。しかし、石井は動じず、逆水平チョップをお返し。そして串刺し攻撃を狙うが、内藤はキックで迎撃。さらにマンハッタンドロップ、ネックブリーカーとたたみかける。
　内藤は石井にエルボー。さらに変形のネックブリーカーから後頭部に低空ドロップキック。そしてコーナーミサイルを炸裂し、腕を突き上げて場内にアピール。内藤は石井の様子を伺うレフェリーを投げ飛ばすと、ストンピングを連発し、挑発するように相手の顔面を執拗に踏みつけていく。
　石井が立ち上がると、内藤はツバを吐きかける。怒りの石井は距離を詰め、強烈なエルボーで内藤をダウンさせる。そして内藤の後頭部にキックを連発。うすら笑いを浮かべる内藤の顔面を、石井は何発もキック。そして「ほら、来いよ！」と挑発。内藤は立ち上がるとエルボーを連発し、さらに石井の頭を右手でひっぱたく。
　石井は鬼の形相を見せると、内藤の首元に逆水平チョップの要領で前腕を何発も打ち付ける。ついに内藤は崩れ落ちてしまう。さらに石井はバックドロップを炸裂。続いて石井はブレーンバスターで抱え上げるが、切り返した内藤はトルネードDDTの体勢へ。しかし、石井は切り抜け、ラリアット。だが、内藤はかわして延髄斬り。
　これは当たりが浅く、石井はすぐさまスラインディングラリアットへ。内藤はこれもかわし、顔面にフロントキック。そしてヒザ立ち状態の石井に延髄斬り。さらにミサイルキックを放つが石井は倒れず、内藤にもの凄い勢いでショルダータックル。
　石井はトップロープから雪崩式ブレーンバスターを狙う。内藤はこらえ、前方回転エビ固めの要領で石井の後頭部を豪快にマットに叩きつける。フォールは石井がカウント2でキックアウト。
　続いて内藤はグロリアを狙うも、こらえた石井は延髄斬り。これは内藤がかわし、フライングフォアアームを放つが、バックに回った石井は投げっぱなしジャーマン。さらにラリアットを叩き込み、内藤をロープに飛ばす。しかし、内藤はフライングフォアアームを炸裂。
　内藤はデスティーノを狙うも、石井はラリアット。それをかわした内藤はフルネルソンに捕らえるが、石井は切り抜けてバックエルボーから頭突き。すると内藤は強烈な張り手一閃。ここで両者ヒザをつく。先に立ち上がった内藤はブレーンバスターを狙うも、逆に石井が持ち上げる。すると内藤は振り子のように、その勢いを使ってDDTをお見舞い。
　そこからランニングのデスティーノの体勢に入るも、石井はカウンターのラリアット。この一撃に内藤は一回転してダウン。内藤は立ち上がると、足元がおぼつかないながらもエルボー。石井は気合十分の表情を浮かべ、「来いよ」と咆哮。そして頭突きでダウンを奪い、内藤を立ち上がらせてラストライド式のパワーボム。
　続いて石井はスライディングラリアット。内藤がフォールを2カウントで返すと、石井は垂直落下式ブレーンバスターの体勢へ。しかし、切り抜けた内藤はデスティーノを仕掛ける。だが、こらえた石井はラリアットを炸裂。さらに正調のラリアットを叩き込んでフォールに入るも、内藤は2で跳ね返す。
　ここを勝機と見た石井は垂直落下式ブレーンバスターで持ち上げるが、内藤はヒザを石井の頭部に叩き込んで脱出。そして延髄斬りを見舞い、距離を取ると一気にランニングのデスティーノへ。しかし、石井は切り抜けると延髄斬りをヒット。だが、内藤も浴びせ蹴りで対抗。
　一進一退の攻防の中、石井が垂直落下式ブレーンバスターで持ち上げるが、内藤はデスティーノで切り返す。続くフォールはカウント3寸前で石井がキックアウト。すると、ついに正調のデスティーノを決め、熱闘に終止符。内藤が難敵を下し、1勝目を上げた。

 

　試合後、両者ダウン状態の中、内藤は石井に近寄り一瞬言葉を投げる。満身創痍で退場する石井に対し、場内は「石井」コール。内藤は勝ち名乗りを受けると、レフェリーの顔面をかきむしってダウンさせる暴挙。そして、胸を叩いてから右腕を上げると、リングをあとにした。