第7試合のBブロック公式戦は矢野通（0勝1敗）vsザック・セイバーJr.（0勝1敗）。出場メンバーきってのクセ者ファイター同士が、シングル初対決を迎えた。

　試合前、TAKAみちのくはマイクを握ると「『G1 CLIMAX』Bブロック公式戦、ザック・セイバーJr.vs矢野通、勝つのは、誰ですかーー!?　『G1 CLIMAX』、優勝するのは誰ですかーー!? 『G1 CLIMAX 2018』、優勝するのは、いつ何時、どんな体勢でも関節技・サブミッションホールドが極められるこの男、今シリーズ、新兵器、一撃必殺ザックドライバーを手に入れたこの男。ザックの技が出れば、誰が相手でもジャスト！ タップ！ アウト！ ギブアップあるのみヒー・イズ！ プロレスリングマスター。ヒー・イズ！ ZSJ。ヒー・イ～ズ！ ザック！ セイバ～～～！ Jr.～～～!!　矢野通！　日大レスリング時代の技を披露して、フェアプレイで戦っているらしいな？　そんなもの、ザックには通用しねえ！　カモン！　オーバー・ヒア！」と、矢野をいざなう。矢野はDVDとパイプイスを手に入場、そしてコールと同時に水を噴射し、ザックにも撒き散らす。

 

　開始のゴングと同時に場内は「矢野通」コール。矢野はザックと組み合うと見せかけ、背を向けるとコーナークッションを外しにかかる。だが、ザックはコーナー際でコブラツイスト。これをレフェリーが止めにはいると、矢野は「フェアプレーでいこう、フェアプレーで！」と叫び、場内は拍手と歓声に包まれる。
　続いてすばやいバックの取り合い、ポジショニング争いになると場内は大きな拍手。そして矢野はロープに身体を預けるも「ブレイク！」とは叫ばず、「オッシャー！」と気合を入れてザックに突進。しかし、ザックはコブラツイストに捕らえる。だが、矢野は力でザックを前方に投げ飛ばすと、ファイヤーマンズキャリーの体勢へ。これをザックは変形のグラウンドコブラで捕獲。矢野はロープに逃げ、そのまま場外へ。
　ザックはこれを追いかけるが、矢野は鉄柵攻撃。そしてザックを観客席のほうまで連れ出して投げつけようとするが、逆にザックがアームロック。しかし、切り抜けた矢野はバックに回る。だが、ザックは腕関節を捕獲。矢野もしつこくバックを取りにいくが、ザックは卍固めへ。そしてカウント17でザックはリングへ。矢野はカウント19でギリギリ生還。場内は「矢野通」コールが発生。
　矢野はザックをボディスラムで投げようとするも、切り抜けたザックはスリーパー。しかし、矢野もディフェンスしてスリーパーへ。ここから互いにスリーパーの取り合いとなる。そこからザックはコブラツイストを仕掛けるも、矢野は逆にコブラツイストに成功。ザックはたまらずロープへ。
　矢野はザックを場外戦に連れ出すが、鉄柵攻撃は逆にザックに投げつけられてしまう。続いてザックは鉄柵を利用して矢野の足を固定。さらに鉄柵越しにアームロックを決める複合関節。カウント18のところでザックは技を解くと、リングに走りこむ。矢野はカウント19で間一髪生還。
　ザックは矢野の両足を関節技で捕らえ、さらに右腕も自身の足で捕獲。矢野はどうにかロープへ。ザックはダウンしている矢野に蹴りを見舞い、起き上がらせる。すると矢野はスキをついて切れ味鋭いフロントスープレックスを炸裂。ザックはエプロンにエスケープするが、矢野は髪をつかむ。すると、ザックはショルダータックルからトップロープ越しの前方回転エビ固め。しかし、矢野はカウント2でキックアウト。そしてすかさずザックをエビ固めで丸め込むが、ザックは矢野の股のあいだをすり抜け、飛びつき三角絞め。そしてグラウンド引き込むと、変形のアームロックに連携。矢野は力で持ち上げるが、ザックは離さず、またもグラウンドに。そのまま三角絞めとアームロックの複合関節を決めるも、矢野はロープへ。
　ザックは矢野にエルボーを連発。矢野はレフェリーをザックに投げ飛ばし、スキをついて急所攻撃を狙う。しかし、ザックはその腕を捕らえ、ヨーロピアンクラッチへ。これは矢野がカウント2で跳ね返す。
　ザックはエルボーを連発するが、矢野はすばやい動きでファイヤーマンズキャリー。そしてコーナークッションを外し、それを手にザックに襲いかかるも、レフェリーが阻止。すかさずザックは矢野に突進するが、矢野は寸前でかわす。するとザックとレフェリーが鉢合わせ状態に。このスキに矢野は634を繰り出すが、ザックは足で矢野の腕を捕獲。だが、矢野はそのまま丸め込みに持ち込む。しかし、ザックは腕ひしぎ逆十字へ。すると矢野も押さえ込みに切り返すがカウントは2。
　ここからザックは串刺し攻撃を狙うも、矢野がかわすと金具むき出しのコーナーに背中を強打。矢野はもう一度ザックをむき出しのコーナーに叩きつけ、対角コーナーのクッションも外し、それでザックに襲いかかる。だが、ザックはかわそ、矢野を外道クラッチのように丸め込んで電光石火の3カウントを奪取。ザックがクセ者対決を制し、1勝目をスコア。

 

　公式戦連敗を喫した矢野だが、退場時には大きな拍手が送られた。