第8試合の『NJC』一回戦はEVILvsザック・セイバーJr.。両者は今年の2.2札幌で、翌日のIWGPタッグ王座戦の前哨戦としてシングルマッチを行ない、そのときはEVILがフォール勝ちをスコア。今回はわずか1カ月のスパンで再戦が実現することに。昨年度『NJC』優勝者のザックとしては、連覇を目指すと共に、EVILへのリベンジを狙う。
TAKAみちのくはマイクを握ると「『NEW JAPAN CUP 2019』、優勝するのは誰ですか~?」とアジテーションを展開。そして対戦相手であるEVILを呼び込んだ。EVILはカマと魔法陣を手に不気味に登場。EVILがリングに上がると、ザックは近づいて挑発。
開始のゴング、EVILはヘッドロックに捕らえると、そのままグラウンドに持込み執拗に絞り上げていく。ザックも切り返すが、EVILはすばやくレッグシザース。これをザックはヘッドスプリングで脱出。
しかし、EVILはショルダータックルでダウンを奪う。続いてEVILは手四つの体勢を要求。ザックが応えると、EVILはパワーでねじ伏せる。ザックは後転してリストを取るが、EVILも取り返す。ここから打撃の応酬になると、EVILが逆水平チョップからセントーン。しかし、ザックはかわすと巧みに腕ひしぎ逆十字で捕獲。
ザックはEVILの左腕を固定してストンピング。そして足関節を決め、相手の右腕をねじ上げてフォールへ。EVILが跳ね返すと、ザックは背中にサッカーボールキック。
さらにザックはキックを見舞うが、EVILはその蹴り足を捕らえるとレフェリーに預け、土手っ腹にトラースキック。
EVILはサイドバスター、ブレーンバスターとたたみかける。さらにダークネスフォールズを狙うが、ザックはバックに回ってフルネルソン。EVILはパワーで切り抜け、ザックの顔面にヒザを叩き込む。
EVILはブルドッキングヘッドロックを狙うが、ザックはコブラツイスト。しかし、EVILもコブラツイストで切り返す。ザックは脱出し、左腕にオーバーヘッドキック。だが、EVILも串刺しラリアット、正調のラリアットを決め、一気にダークネスフォールズへ。
続いて丸めこみ合戦となり、逆さ押さえ込みをはねかえしたザックは、立ち上がると同時にEVILの胸板にサッカーボールキック。
ザックはEVILの左腕を固めてストンピング。そしてヨーロピアンアッパーカットを連発。しかし、EVILは重い逆水平チョップ一発でダウンを奪う。ここから打撃の応酬を経て、EVILがラリアットに来たところを、ザックは絡みついて変形の卍固め。そのままグラウンドに持込み、複合関節技で追い込む。EVILはどうにかロープエスケープ。
ザックはEVILの右腕をレッグツイスト。そして胸板にサッカーボールキックを叩き込み、EVILが立ち上がったところに突進。しかし、EVILはレフェリーを突き出し、相手のスキを生むとトラースキック。
さらにEVILはザックをブレーンバスターの体勢から、その両足をレフェリーの肩に乗せ、マジックキラーを敢行。意表をついた攻撃でザックは大ダメージを負う。
EVILは串刺しラリアットを決めると、ザックをトップコーナーに固定。そして自身もトップコーナーに上り雪崩式ブレーンバスター。しかし、フォールはザックがカウント2でキックアウト。
EVILは首斬りポーズを見せるとEVILを狙うが、ザックは切り抜けてザックドライバーの体勢へ。しかし、EVILも脱出。ならばとザックは回転足折固めへ。だが、この動きを読んだEVILはジャーマン。さらにザックの攻撃をはねのけ、ローリングラリアットでダウンを奪う。
EVILは咆哮し、EVILを狙うが、かわしたザックは丸め込みへ。だが、EVILは力づくでEVILの体勢に持ち込む。しかし、ザックはバックに回って卍固め。そのままグラウンドに持込み、EVILの右足を腕で捕獲して複合関節へ。ついにEVILはギブアップ、ザックが二回戦進出を決めた。
試合後、ザックはEVILの容態を見るセコンドの成田を蹴飛ばしてから、花道をあとに。
ザック「なあTAKA、またここで、いい思い出を刻めたよ」
TAKA「そうだな」
ザック「前回はあれだったよな。1年前、リング上で起こったことに、みんなビックリしてたよな。だけど、俺たちはイギリスのマガジンにはいいニュースを届けた。OK。単純なヤツばっかりだから、誰もこうなるとは思ってなかったんじゃないか。お前らの予想を覆してやったぜ。見た通りだ。うまく罠にハメてやった。してやったりだね。これで1回戦突破。これでEVILとは終わりだ。またやっても、違うことは起こらない。前回はビギナーズラックでしかなかったってことさ。『NEW JAPAN CUP』での対戦が決まってラッキーだと思ったんだろうけど、実はそうじゃなかった。前回の運はもう、逃げてたんだよ。成長もしてないしね。俺が連覇を狙ってるってことを忘れてたのか。連覇が難しいのは百も承知さ。だけどいま、その権利を持ってるのは俺だけ。連覇を果たせば偉大だってことを示せるし、類を見ない存在だってことになるわけだ。誰もそれに異論を挟むことはできない。まあ、俺にとってはたやすいことだけどね。今年も優勝カップを手にして、その上でマディソン・スクウェア・ガーデンでIWGPヘビー級王座を奪う。次の相手は誰だ? まあ、俺に手玉に取られるだけだから、誰であろうと関係ないけど。俺が勝ち上がるだけ。優勝を狙ってるヤツはいるだろうけど、俺を相手にしないといけないんだからな。俺とやり合えるだけのヤツがいるのかな? 休んでいた方が身のためだぞ」
TAKA「誰もがよ、2連覇なんてねぇと思ってるだろ。1年前よ、ここで内藤哲也に勝ったの誰だ? 1年前、優勝したの誰だ? 誰が予想したよ。こいつは予想を覆す男だ。EVILが負けると思ったヤツ、何人いた、今日? それを覆す男だ。このあと誰だ? この次は誰だ? 誰と誰の勝者だ? 誰とやんだ、次?」
――メインの内藤vs飯伏の勝者です。
TAKA「内藤と飯伏の勝者? オイ、去年よ、内藤にも飯伏にも勝ってんだ。じゃあ、その次(準々決勝)は誰だ? まあ、わかんねぇな。まあ、だけど、去年、優勝してんだよ。圧倒的勝利で優勝してんだ。去年と同じこと起こるぞ、これ。そしてマディソン・スクウェア・ガーデン(のメインのリング)に立つのは、この男しかいねぇから。アメリカの、全米の、全世界のファンを納得させられる男は、こいつしかいねぇよ。オカダでもねぇ。棚橋弘至でもねぇ。ザック・セイバーJr.だ」
ザック「その通り。TAKAがそれを可能にしてくれる。(※TAKAに向かって)ニューヨークでも会おうぜ」
TAKA「いっしょにニューヨーク行こうぜ、ザック」
※EVILはノーコメント