第4試合は飯伏幸太&後藤洋央紀&SHOvs内藤哲也&SANADA&鷹木信悟。『NJC』一回戦が行なわれる3.10尼崎(飯伏vs内藤)、3.11高松(後藤vsSANADA)のダブル前哨戦となる。
飯伏は1.4ドームのウィル・オスプレイ戦以来となる新日本マット復帰。飯伏は入場時、リングサイドを一周してファンとタッチしてからリングイン。
内藤はリングに上がるとインターコンチのベルトを放り投げ、飯伏を見やってニヤリと笑う。
先発は飯伏と内藤。場内は両者へのコールが交錯する。ロックアップで組み合うと、内藤は髪を引っ張って飯伏をひるませ、ロープに飛ばす。そこから技の読み合いとなり、スピード感あふれる攻防から両者は一旦距離を取る。すると場内は拍手に包まれる。
すると内藤はSANADAとスイッチし、飯伏に「アセんなよ」とばかりにポーズ。飯伏も後藤とタッチ。SANADAと後藤はリストの取り合いを展開。そしてSANADAの軽やかな動きを、後藤は強烈なキックで動きを止める。ここから後藤はSHOと共にトレイン攻撃を狙うが、SANADAは切り抜け、後藤に低空ドロップキック。するとSHOはロープに飛ぶも、鷹木が足を引っ張って妨害し、そこにSANADAが低空ドロップキックをお見舞い。
タッチした鷹木はSHOにニードロップ、追走式キチンシンク、ショルダータックル、ブレーンバスターとたたみかける。
次に内藤が入ると、SHOはロープへ。だが、またも鷹木が妨害。そして内藤と鷹木がダブルの攻撃を狙うが、SHOは鷹木にスピアー。続いて内藤にアバランシュホールド。
タッチした飯伏は内藤にレッグラリアット。そして打撃のコンビネーションからその場飛びムーンサルトプレスを決める。さらにバックを取るが、切り抜けた内藤は変形ネックブリーカー。
そして内藤はSANADAと共にダブル攻撃を狙うも、飯伏はオーバーヘッドキックで二人を蹴散らす。次はSHOと鷹木のマッチアップ。SHOが串刺しラリアットを浴びせると、続いてラリアットの相打ち。そしてエルボー合戦となり、SHOが競り勝つ。鷹木もパンチで応戦するが、SHOはブン殴るようなラリアット。
SHOは鷹木を腕ひしぎ逆十字で捕らえるが、SANADAがカットイン。すると、後藤がSANADAを場外に追い出し、SHOと共にトレイン攻撃。SHOは鷹木にバッククラッカーを食らわせフォールに入るも、カウントは2。ならばとSHOは鷹木にショックアローを狙うが、背後からSANADAがドラゴンスリーパーで捕獲。
すると後藤がカットに入るが、SANADAはリープフロッグ二連発から華麗なドロップキック。そのSANADAに対し、飯伏がスワンダイブのミサイルキック。
飯伏に対して、内藤はジャンピングキック。ここでSHOが突進するも内藤はマンハッタンドロップ、そして間髪入れずに鷹木が延髄ラリアットを炸裂。
内藤がSHOに延髄斬りを見舞うと、鷹木がパンピングボンバーを打ち込んでフォールへ。SHOはカウント2で返すが、最後は鷹木がラスト・オブ・ザ・ドラゴンを完璧に決めて3カウントを奪取。3.6大田区でIWGPジュニアタッグを3Kに奪われた鷹木が、王者SHOからフォールを奪った。
試合後、内藤は飯伏の顔面を右足で踏みつける。飯伏が振り払うと、内藤は冷たい視線を送り、SANADAと鷹木と共に勝ち名乗り。飯伏がリングを降りると、内藤は不敵な笑みを浮かべ、手を広げて挑発。飯伏は悔しさをにじませながら退場。
鷹木「おい、SHO! なんだ? 今日から『NEW JAPAN CUP』が始まってヘビー級が主役だからって気抜けてんのか、おら! おい、一昨日のことだぞ、タイトルマッチ。おい、俺は納得いかないぞ。一昨日もそうだ! SHO! YOH! このままでいいのか、お前たち」
内藤「さすがやはり飯伏は常にお客様の期待感を集めるよね。なんかやってくれるんじゃないか? 何かを変えてくれるんじゃないかってね。ワクワク感っていうの? 常に常に身にまとっている選手だと俺は思いますよ。それは素晴らしいことだと思いますよ、本当に。素直にそう思いますよ。ただ、2カ月ぶりの闘いだったのかな? ちょっとやはりブランク……観ている皆様は感じないのかもしれないけど、肌を合わせた俺はちょっと感じてしまったかな? 2カ月のブランクって大きいんじゃないですか? でもさあ、彼は天才でしょ? みんな天才天才って言うじゃない。素晴らしいものを持っている選手だから、明日の名古屋、そして明後日の尼崎には100パーセント、いや欠場前以上の飯伏に戻してくれることでしょう。俺はそれを楽しみにしているよ。そして! 尼崎大会を観戦予定のお客様、『新日本プロレスワールド』を通じて世界中のお客様がその飯伏の姿を楽しみにしてるんだ。期待はずれの飯伏幸太じゃなく、期待以上の飯伏幸太が尼崎のリングで俺の目の前に立ってくれることを楽しみにしてますよ。じゃあ、皆様、明日は愛知県体育館でまたお会いしましょう。アディオス!」
後藤「いよいよ『NEW JAPAN CUP』が開幕しましたけど、まだ1回戦までに時間があるので、いろいろと戦略を練りたいと思います。飯伏とのタッグ、俺の気持ちとしてはね、組んでみたい気持ちはもちろん今でもあるけども、彼の気持ちもあるんで、そのへんは焦らずに、じっくりと、絆を深めていければなと思ってます」
飯伏「あー…、全然試合の感覚が戻らないですね。ダメだ……。ダメだ……。明日で、取り戻します。試合の勘は。焦りすぎた。……ヨシ! これからですね、これから。久しぶりすぎて、全く試合の勘が取り戻せなかったというか。まぁでも、1回経験したら、すぐ、すぐ戻せるんで。明日は戻れるんじゃないかと。明日には完全体にしておきたいですね。いやぁ……残念ですね」
──内藤選手に関しては、久々に触れていかがでしたか?
飯伏「もう、それすらも分からないです。久々な感じもしないし、感覚的にも、全然戻ってないです」
──まずは自分自身?
飯伏「それもそうですけど、リングに立つっていう感触が、まだ戻ってない。もっと言えば、東京ドームの記憶すら怪しいわけで、僕の最後の記憶というのが、試合で言えば12月15日。それが、みんなの前でリングに立った最後みたいな感覚なので、そう考えるとちょっと、3ヵ月間ぐらいの間隔が空いたというか。自分の感性的な間隔ですね。まぁでも大丈夫です。すぐ、すぐに戻しますから」
──後藤選手からタッグを組みたいということですが。
飯伏「後藤さん。いや、組んでもらえるならば、こちらこそ、お願いします。喜んで。もっと絡んでいきたかったし、やっぱり試合の感覚が戻ってないのか、もっと、もっともっと、自分から参加したかった。もっといかなきゃダメですね。もっといかないと、今の内藤さんには追い着かないから。頑張ります、大丈夫です」
──いつも自分を追い詰めて戦ってますが、今回はより危機感がある?
飯伏「いつもがホントにMAXの危機感なので。これ以上はないので。今も同じ状況ですよね。いやぁ……ダメだ、ダメですね。まぁ1日で何とかします。15年もやってきたんで、プロレスを。大丈夫です。何とでもなります。頑張ります」
※SHOはノーコメント。