今大会唯一の日本人対決となるIWGPインターコンチネンタル選手権。『NEW JAPAN CUP 2019』1回戦で王者・内藤を破って挑戦権を獲得した飯伏が、「2人の神が巻いた」ベルト奪取に挑む。

 

　両者大歓声の中入場。いつも以上にゆっくりとスーツを脱ぐ内藤に対して、飯伏は先にTシャツを脱いで早くも臨戦態勢だ。ゴングが鳴るとまずはロックアップに行こうとする飯伏を内藤はスカす。2度スカされた飯伏は若干イライラ気味だ。
　3度目にしてようやくロックアップで組み合った2人。内藤が押し込むが、飯伏は体勢を入れかえてクリーンブレイク。その飯伏を襲った内藤だが、飯伏もPKを放って逆襲。しかし、内藤もこれを避けてトランキーロポーズだ。
　一旦間を置いてから内藤がエルボーで攻撃。しかし、飯伏もコーナーに振られながらもフランケンシュタイナーで反撃。早速三角飛び式のムーンサルトアタックを放とうとする。しかし、内藤はすぐにリングに戻り回避。エプロンに着地した飯伏を水面蹴りで倒すと低空のドロップキックだ。
　場外に出た内藤は飯伏を鉄柵に叩きつける。さらに飯伏を客席に放り投げ、自身はリングに戻って寝そべりながらカウントを聞く。飯伏が慌ててリングに戻ってくると、ストンピングを食らわしコーナーへ飛ばし、水面蹴りからのロープ越えのドロップキックを顔面に発射。続けてショルダーネックブリーカードロップで追撃だ。
　さらに飯伏の首を固めていく内藤。しかし、これを逃れた飯伏もロープに走った内藤にカウンターのドロップキックで反撃。飯伏はローリングソバット、掌底、ハイキックのコンビネーションからその場飛びのムーンサルトプレス。そしてバックを奪う。
　内藤はこれを逃れると飯伏を放り投げる。そしてコーナーで飯伏を蹴りで迎撃し、さらに突っ込んできたところをカウンターで放り投げて顔面からコーナーに激突させる。続けて正面からの一本足ドロップキックで追撃だ。
　内藤は倒れた飯伏の頭を蹴り飛ばして挑発。そしてコーナーに飛ばす。飯伏も両足を立てて突っ込んできた内藤を迎撃するが、内藤はその足を掴んでロープに引っかける。そして引っかけた状態から自身の膝に飯伏の首を落とし、もう一発自身の膝に首を落としてから背中へのドロップキックと続けて攻撃の手を緩めない。
　そして飯伏をコーナートップに上げた内藤。飯伏も内藤の足を掴んでこらえて雪崩式フランケンシュタイナーを回避。再び持ち上げられると、スルリと股間を抜けて着地して内藤にオーバーヘッドキックを食らわせる。そしてエプロンに転落した内藤を掴んで狙うはスワンダイブ式のジャーマンだ。
　内藤も踏ん張ってこれを許さない。だが、両者エプロンに立ったところで、飯伏は断崖式のフランケンシュタイナーだ。危険な大技を放ちながらもすぐに内藤をリングに戻した飯伏は、スワンダイブ式のフットスタンプを投下。そしてパワーボムの体勢に入る。これを逃れた内藤は浴びせ蹴り、さらにスイング式のDDTで飯伏をマットに串刺しだ。
　そして飯伏をコーナートップに上げると、今度こそはと雪崩式フランケンシュタイナー。続けてえぐい角度のグロリアで飯伏をマットに叩きつける。そしてデスティーノを狙う内藤。飯伏はこれを逃れるとラリアット。内藤に避けられたものの、内藤が放ってきたジャンピングエルボーを避けてラリアットを炸裂させる。
　そして飯伏は内藤を蹴りながらエプロンに出すと、今度こそはとスワンダイブ式のジャーマンを発射。しかし、内藤もキックアウト。ならばと飯伏は膝のサポーターを外してからクロスアームスープレックス。そして腕を掴んだままカミゴェの体勢に。しかし、内藤は飯伏が発射するタイミングを見計らってカサドーラに切り返す。ならばと飯伏も踏ん張り、人でなしドライバーの体勢だ。
　これを内藤は再びエビ固めで切り返し、そのまま持ち上げると逆に人でなしドライバー。しかし、体勢が崩れてしまった。飯伏も変な落ち方をしたため、なかなか立ち上がれない。ダメージの多い両者はリング中央でエルボーの打ち合い。両者膝立ちから立ち上がりエルボーを打ち合っていく。その中、内藤はツバを吐きかけ蹴り上げだ。
　この一撃で飯伏の表情が変わる。ストレートの掌底を連打。ならばと内藤はリバースのフランケンシュタイナー。飯伏は立ち上がったもののフラフラの状態。そこに内藤はコリエンド式のデスティーノだ。そして正調のデスティーノの体勢に入った内藤。
　しかし、飯伏はこれを回避し、ハイキックを炸裂させる。そして立ち上がるとコーナーでギタってから後頭部にボマイェを一撃。続けて正面からもボマイェを炸裂させる。だが、これでも3カウントを奪えないとシットダウン式のラストライドだ。
　内藤もパンチを放って防御するが、飯伏は強引に持ち上げて叩きつける。そして、グロッキー状態の内藤にトドメのカミゴェを発射！　内藤の顔面にグサリと膝を突き刺し、3カウントを奪取！　飯伏が勝利し、悲願のIWGPインターコンチネンタル王座を戴冠したのだった。

 

　試合後、インターコンチネンタルの白いベルトを抱きしめる飯伏。喜びを露わにし、アメリカのファンの声援に応えながらリングをあとにしたのだった。