第8試合のAブロック公式戦では飯伏幸太（5勝2敗）とザック・セイバーJr.（3勝4敗）が対峙。両者が一騎打ちを迎えるのは今年3度目。初戦は3.16後楽園の『NEW JAPAN CUP』二回戦で対峙し、そのときはザックが複合関節技で勝利。二戦目は4.20愛知で飯伏がインターコンチを賭けた防衛戦で、ザックにリベンジ。今宵も多彩なテクニックを持つ二人が、ハイレベルな攻防を繰り広げるのは必至。飯伏としてはブロック一位通過に望みを残すためにも、ここは勝利を収めたいところだが、その結末は果たして？
　ザックはブリティッシュヘビーのベルトを腰に入場。飯伏は気合十分の表情で、ファンの声援に応えながら花道を進む。

 

　開始のゴング、ザックが間を詰めると、飯伏は牽制。ザックが捕まえてロープに詰めるが、飯伏は体勢を入れ替え、ザックをポンポンと叩いてからクリーンブレイク。
　続いてグラウンドの展開になると、ザックが弓矢固めを仕掛けるも、飯伏はすぐに脱出し、距離を取る。
　次はコブラツイストを巡る攻防となり、飯伏が仕掛けたところでザックが脇固めで返す。飯伏は慌ててロープエスケープ。
　ザックは飯伏をロープに詰めると、クリーンブレイクと見せかけてローキック。だが、ディフェンスした飯伏がローキック。さらにミドルキックでダウンを奪う。
　飯伏はザックの頭部にエルボーを落とし、ロープに飛ばしてヒップトスを狙うが、ザックは切り返して足関節に持っていく。
　飯伏はロープに逃げ、左足首を押さえて苦悶の表情。すると、その足首をザックは踏み潰していく。
　ザックは尻餅状態の飯伏にキックを連発。怒りの飯伏は胸板に強烈な張り手を連発。さらにカウンターのフランケンシュタイナーを決め、右ミドルでダウンを奪う。
　ここからエルボーの応酬となるが、またも飯伏はザックを蹴り飛ばす。しかし、ザックも飯伏の右腕にオーバーヘッドキック。
　さらに串刺し攻撃を狙うが、かわした飯伏はパワースラム。そしてムーンサルトを狙うが、ザックが背後からのキックで撃墜。さらにサードロープを利して、飯伏に足関節を仕掛ける。
　ザックが左足首にストンピングを見舞うと、飯伏の悲鳴が響き渡る。ザックはアッパーエルボー、ローキックで飯伏を削る。
　だが、飯伏も打撃のコンビネーションから、その場飛びムーンサルトニー。しかし、飯伏も左足を押さえて苦悶の表情。
　飯伏はシットダウン式パワーボムを狙うが、切り抜けたザックは足を捕獲。さらにSTF、そして変形のリーガルストレッチを決める。
　飯伏がロープに逃げようとすると、ザックはヒザ十字に持ち込む。だが、飯伏は立ち上がって強引に外す。そして、雄叫びと共にショートレンジラリアットをヒット。
　飯伏はシットダウン式パワーボムを仕掛けるも、脱出したザックはザックドライバーへ。だが、飯伏も切り抜けてハーフネルソンスープレックス。そのまま左足を上げて右足一本のブリッジでカバーするが、ザックはカウント2でキックアウト。
　飯伏は今度こそシットダウン式パワーボムに成功。だが、ザックはこれもカウント2で跳ね返す。
　ならばと飯伏はカミゴェを繰り出すが、ザックはカウンターのヒザ。そして、オリエンテーリング・ウィズ・ナパーム・デスの体勢に。飯伏がこらえると、ザックはすばやい動きで足を痛めつけるが、飯伏は必死にロープエスケープ。
　先に立ち上がったザックはヒザに強烈なストンピング。そして胸板にキックを叩き込み、飯伏の左ヒザ、そして胸板を何発も蹴りつける。　
　飯伏は立ち上がって蹴り足をつかむと、ザックの胸板に強烈な掌底。そしてニーパットを外し、たぎりのポーズからボマイェ。だが、ザックはかわすと丸め込むを連発するが、飯伏はなんとか返す。
　ここから打撃の応酬となり、飯伏がハイキックでダウンを奪う。そして、今度こそボマイェを決めるが、カバーはカウント2。
　ならばと飯伏はついにカミゴェを炸裂。この一撃で3カウントを奪い、6勝目をスコアした。

 

　試合後、ザックはリングを下り、立ち上がろうとするも力が入らず転倒。飯伏は勝ち名乗りを上げると、天を一本指でさす。そして、引き上げるザックの背中を見つめてから、痛む足でゆっくりと歩を進めながら退場。