第3試合は7.30高松のAブロック公式戦のダブル前哨戦、オカダ・カズチカ(5勝0敗)&ウィル・オスプレイ(2勝3敗)&YOSHI-HASHI&海野翔太vsランス・アーチャー(2勝3敗)&ザック・セイバーJr.(1勝4敗)&鈴木みのる&金丸義信。
ゴング前、オスプレイとザックはにらみあい。アーチャーはオカダを挑発するが、IWGPヘビー級チャンピオンはニヤリと余裕を見せる。
先発はオスプレイとザック。リストの取り合いにロープワークと、両者はすばやい攻防を展開。ザックはオスプレイを腕ひしぎ逆十字で捕獲するが、オスプレイは逃れ、両者は一旦距離を取る。
次は鈴木とYOSHI-HASHIが対峙。鈴木が打撃合戦で競り勝つが、YOSHI-HASHIもカウンターの逆水平チョップで応戦。そして鈴木をトップロープに腹ばいに固定して、ドロップキックを狙うも、鈴木はかわしてロープを使ったアキレス腱固め。
そこから鈴木は場外戦に引きずり込み、YOSHI-HASHIを鉄柵に叩きつける。さらに鈴木はYOSHI-HASHIを観客席に投げ込み、その上に鉄柵、そしてイスを何度も叩きつける。花道ではアーチャーがオカダをエルボーでダウンさせ、挑発するようにレインメーカーポーズ。
リング上、鈴木がYOSHI-HASHIに串刺しフロントキック。さらに胸板にサッカーボールキックをヒット。劣勢のYOSHI-HASHIだったが、逆水平チョップを連打。だが、鈴木は強烈なエルボーを食らわせ、ザックにスイッチ。
ザックはYOSHI-HASHIにエルボーアッパーを連発。YOSHI-HASHIはスピンキックを放つが、かわしたザックは飛びつきネックロック。すると、YOSHI-HASHIはブレーンバスターで叩きつける。
スイッチしたアーチャーはYOSHI-HASHIを捕獲。だが、YOSHI-HASHIは低空ドロップキックを決め、ようやくオカダにスイッチ。オカダはアーチャーにランニングエルボー。さらにDDTを決め、相手コーナーの鈴木にエルボー。ここで金丸が飛びこむも、オカダはフラップジャック。
勢いに乗るオカダはアーチャーに串刺しエルボー。しかし、アーチャーはフルネルソンで捕獲し、そのまま豪快なフルネルソンバスター。アーチャーはオカダとコーナーに設置し、ブラックアウトを狙う。オカダが切り抜けると、アーチャーはEBDクローの体勢に入るが、オカダは脱出。ならばとアーチャーはチョークスラムを狙うも、オカダはドロップキック。
次は海野と金丸が対峙。海野はエルボーでダウンを奪い、そこからYOSHI-HASHIとオスプレイがトレイン攻撃。そして海野が金丸にスパインバスター。海野はトップロープに登るも、鈴木が追いかけフロントネックロックで捕獲。そこに金丸が串刺しフロントキック。
続いて鈴木は海野をスリーパーで捕らえ、金丸にスロー。金丸は海野にリバースDDT。だが、フォールはオカダがカット。すると、アーチャーがオカダに強烈なショルダータックル。
リング上、金丸のバックドロップを海野は丸め込みで返す。さらにラ・マヒストラルを決めるがカウントは2。金丸はドロップキックで海野の動きを止め、最後はディープインパクトで3カウントを奪取。鈴木軍が勝利を収めた。
※鈴木はイスを投げつけ、無言でビデオカメラを睨みつけてから控室へ。
アーチャー「説明させてもらおうか。これからどういうことが起こるかを。何百万回と繰り返してきたことだけどな。そう、みんな死に至るんだ。そこから逃れることはできない。これまでは回避されたことも何度となくあったが、もうそんなことはない。俺はチャンピオンになることを見据えている。邪魔者を叩きのめすためリングに向かっている。俺とリングで向かい合ったヤツは、とことん痛めつけてやる。その痛み、しっかり味わうがいい。存分にな。さあ、向かってこい。犠牲になるだけだがな。なにか気になることでもあるのか? 気にすることなんかない。忘れられないほど身に染みさせてやる。そのために俺は戻ってきた。狙いはお前だ。誰であろうと例外じゃない。殺し屋と化したランス・アーチャー、“アメリカンサイコ”ランス・アーチャーが戻ってきた。すべてのヤツらを叩きのめすためにな。次はお前だ……」
ザック「『G1』も後半戦に入ったな。だけど、俺にとってはどうでもよくなってしまった。次の相手はオスプレイ。ただ、彼との対戦はまた違った意味がある。オスプレイはあの通り天才的だよ。でも、それを潰してやる。彼と闘えると考えると、興奮するよ。いよいよだ、いよいよ。彼とシングルマッチで闘うのはね。UK(イギリス)では何度も闘ってるけど(※ほかにアメリカ、ドイツでも)。オスプレイもここで負けたら敗退だから、必死だろうね。彼は強豪だし、いつも好勝負になる。『いい試合になる時もある』っていうんじゃなく、いつもね。彼は強いし、動きも速いし、なるべくして、そうなるんだ。フライングテクニックだけじゃない。ブリティッシュヘビー級チャンピオンと『BEST OF THE SUPER Jr.』優勝者との闘い。勝った方がトップ。いや、どっちが優れているか。どういう内容になるのか興味あるだろ。想像もつかないぐらいことが起こるかも。どんなミラクルが起きるか。“ミラクル”という言葉だけでは言い表せないよ。想像を超えた闘い。世代を超えて見てもらいたい闘い。それほどの一戦なんだ。この試合に見向きもしないなら、メディアなんて相手にしないよ。さあ、どんな闘いになるかなあ……」
※金丸はノーコメント
オスプレイ「さあ、待ち望んだ時がやってくるぞ。これまで何回も闘ってきた試合だけど、ついに『G1』で実現するんだ。サラッと並べられているけど、これほどの大きな舞台で実現したことはない。この一戦が実現しただけでも奇跡的だ。俺の気持ちも、これまでとは全く違っている。リング上で向かい合った瞬間、どういうことになるんだろう。ここはイングランドじゃない。イングランドから遠く離れた土地、そして『G1』という舞台。そこで2人が闘うんだ。とても誇りに思う。もちろん俺は勝つつもり。『G1』という舞台は常識的な範疇では収まりきらないことが起こる。ウィル・オスプレイとザック・セイバーJr.が向かい合っただけで、会場は爆発的な感性に包まれるだろう。それだけでも大成功といえる。しかも、それが中継されるんだからな。負ける気なんてサラサラない。勝ち進むだけだ。残念ながらそうならなくても、俺は胸を張ってリングを下りるよ。これまではジュニアヘビー級のチャンピオンがヘビー級のチャンピオンに勝つなんてことなんてなかったけど、それを成し遂げてやる。ザック・セイバーJr.が負けるシーンを見せられるのは、この“エアリアル・アサシン”ウィル・オスプレイさ」
オカダ「まあ昨日、4連勝同士で(KENTAと)闘って、なんか、自分の中で一息ついてしまったなと。でもまだ次があるし、次、あんな大男(アーチャー)と闘わなきゃいけないなと、あらためて今日、認識させられて、さすが『G1 CLIMAX』だなと。ま、ああいう大男、チャンピオンがどういう調理をするか、皆さん、楽しみにしてください」
※YOSHI-HASHI&海野はノーコメント