第69代IWGPヘビー級王者オカダが、4度目の防衛戦でライバルのSANADAと激突。8.3大阪の『G1 CLIMAX 29』公式戦では、SANADAがラウンディングボディプレスでオカダを下している。
ゴングと同時にオカダがショートレンジドロップキックを放つも、SANADAが冷静に回避。それでもオカダはショートレンジドロップキック2連発、(正調)ドロップキックを放つが、いずれもSANADAがかわす。
その後、オカダがムーンサルトプレスを回避してレインメーカーに行くが、SANADAが脱出してSkull Endを仕掛ける。そこからオカダが逃れた直後、両者が同時に放ったショートレンジドロップキックが交錯した。
その後、オカダがショルダータックルからペースを掴み、スイングネックブリーカードロップ、チンロック、低空ランニングフロントキックなどで攻め込む。そして、場外に出ると、鉄柵攻撃、串刺しフロントハイキックで追い討ちをかける。
続いてオカダは鉄柵を利用したDDTを狙うが、SANADAが脱出し、鉄柵を利用したネックスクリューで逆転。さらに、オカダの首筋を鉄柵へ叩きつける。
リングへ戻り、SANADAが串刺しバックエルボー、ブレーンバスター、スリーパーホールドなどで追撃。だが、オカダがその場飛びムーンサルトプレスを回避し、ランニングエルボースマッシュで逆転。
さらにオカダは、ランニングエルボー、バックエルボー、カウンターランニングバックエルボー、串刺しジャンピングバックエルボー、DDTと得意技を連発。そして、三角飛びドロップキックでSANADAを場外へ転落させる。
場外戦になり、オカダが鉄柵攻撃、串刺しフロントハイキック。そして鉄柵越えのフライングボディアタックを食らわせる。
これでSANADAは大ダメージを負い、海野レフェリーが場外カウントを数える。ところが、オカダがカウントをやめさせ、仁王立ちになってSANADAのリングインを待つ。
するとSANADAがフラフラになってリングへ戻り、オカダが強烈なエルボーをお見舞い。そして、ボディスラムからコーナー最上段へのぼるが、SANADAが立ち上がる。
その直後、オカダはエルボースマッシュを浴びせるが、SANADAが前後の連続リープフロッグでフェイントをかけ、ドロップキックで撃ち抜く。そして、場外へ落ちたオカダへプランチャを敢行。
ここからSANADAのペースとなり、パラダイスロックから尻に低空ドロップキックをお見舞い。それでもオカダはバックドロップを切り返し、ムーンサルトアタックも回避。そして、低空ドロップキックで吹き飛ばす。
続いてオカダは、コーナー最上段からのミサイルキックでSANADAに追撃。そして、今度こそダイビングエルボードロップを命中させる。
次にオカダはレインメーカーポーズからレインメーカーに行くが、SANADAが回避してSkull Endに行く。そこから切り返しの応酬になり、オカダがツームストンパイルドライバーの体勢に入る。だが、オカダが反転し、反対にオカダの脳天をマットへ突き刺す。
続いてSANADAはTKOからフォールに行くが、カウントは2。するとオカダはSkull Endで絞り上げ、再三に渡ってオカダのエスケープを阻止。苦しくなったオカダは強引に立ち上がり、変型レインメーカーで逆転に成功。
ここから両者がエルボーを打ち合い、エルボースマッシュ合戦へ移行。その後、オカダがローリングレインメーカーを仕掛けるが、SANADAが回避してSkull Endを狙う。しかし、オカダが切り返して背後からショートレンジドロップキックを見舞い、(正調)ドロップキックへ繋ぐ。
次にオカダは(正調)レインメーカーに行くが、回避したSANADAがコーナーを利用してSkull Endを繰り出し、ローリング式からグラウンドへ移行。
それでもオカダが粘ると、SANADAは自ら技を解いてフォールする。これをオカダが返すと、SANADAは背中へラウンディングボディプレスをお見舞い。そして、オカダを仰向けにして2発目を放つが、オカダが両膝を立てて身を守る。
その後、SANADAはコーナーを利用したムーンサルト式でSkull Endを繰り出す。しかし、オカダがロープを利用したムーンサルトで切り返し、旋回式ツームストンパイルドライバーを敢行。
続いてオカダは(正調)レインメーカーを狙うが、SANADAが腕にフロントハイキックを浴びせてブロック。そして、オコーナーブリッジで押さえ込むが、カウントは2。
さらにオカダはレインメーカーをかわしてSkull Endを仕掛け、ローリング式に持ち込もうとする。ところが、オカダが切り返し、ドロップキックで撃ち抜く。
その直後、SANADAがレインメーカーをかわしてバックを取り、反対にレインメーカーに行く。それをオカダがかわして再びレインメーカーを仕掛け、回避したSANADAにショートレンジドロップキックを食らわせる。
それでもSANADAはローリングエルボーからポップアップ式Skull Endを狙うが、オカダが抵抗して肩に担ぐ。そして、変型パイルドライバーで突き刺すと、今度こそ(正調)レインメーカーを炸裂させ、SANADAを葬った。
※石井、YOSHI-HASHI、SHO、YOHらCHAOSのメンバーが拍手で出迎える中、インタビュースペースに現れたオカダは全員とグータッチ。さらにSHOの音頭でビールで乾杯。
──ライバルのSANADA選手との激闘でしたが、振り返ると、今どんなご感想をお持ちですか?
※実況席にいたため遅れてやってきたロッキーがオカダを祝福。乾杯してロッキーは去る。
オカダ「ホントに、東京ドームに向けて戦う相手には、一番ふさわしい相手だったんじゃないかと思います」
──最後に握手を交わした時は、どんな思いでしたか?
オカダ「その思いは別に、今、外に言うことじゃないと思いますからね。今、思ってるその気持ちというのを、また次に戦う時に吐き出したいと思います。今はもう次が決まりましたんで、次に向けて行きたいと思います」
──その中で呼び寄せた飯伏幸太選手、ああしたリング上での発言もありましたが、どうとらえていらっしゃいますか?
オカダ「いやまぁ、別に2冠だって言ってもらうのはいいですよ。僕は興味ないですけど、他の人がどんな夢を持とうが、僕は別にいいと思いますし。ただその2冠の中に、(※手元に置いたIWGPヘビー級のベルトに手をかけて)このベルトが含まれてますんで。ホントに、一緒にしてくれるなと。簡単にこのベルトを獲って次に行けるみたいな感じで言ってましたんで、それはやっぱりふざけんなと思いますね」
──今日の勝利で、通算の防衛回数が29回ということで、棚橋選手の持つ記録を塗り替えたわけですが、そのあたりの思い、IWGPに込める思いとは?
オカダ「まあ別に僕は、まだまだやっていくつもりですし、それを棚橋さんが知って悲しんでるんじゃないかと思いますけどね。僕はホントに、まだまだたくさん防衛していくつもりではありますので、現時点での思いは変わりないですね」
──改めて、東京ドームを超満員にするんだという言葉がありました。今改めてドームのメインでベルトを懸けて戦う、その中でどんな風にとらえてますか?
オカダ「今まで超満員、超満員って言ってましたけど、ホントに熱い戦いを見せてれば、いつか超満員になるだろうと思ってて。そんな甘いものではないですし、ホントにプロレスが盛り上がってるんだとなってる中で、東京ドームを超満員にしないといけない。やっぱり今日のお客さんも見て、東京ドームに向けてって中でも、盛り上がりもそうですし。戻ろうと思って客席を見た瞬間に、『あ、これはやっぱりお客さんの前で宣言しないとダメだな』と思いましたし、そうやって、『オカダ・カズチカ、ウソなんじゃないの?』と、ホントにみんながプロレスってものの凄さ、素晴らしさってものを知ってる中で、『プロレス、すごいでしょ』と。プロレスを好きな人たちが……今、ラグビーも盛り上がってますし、バレーボールだったり体操だったり、陸上もやってたりして、いろいろスポーツで盛り上がってる中で、やっぱりすごい盛り上げっていうものを僕達も見せないと、負けたままってのは悔しいんで、プロレスの底力ってのを見せたいので、ああやってお客さんの前で宣言して、そして俺は必ず東京ドーム、超満員、やります。必ずやります」
──ぜひ有言実行をお願いします!
オカダ「ありがとうございます!」
──SANADA選手が試合後、涙を見せていました。オカダ選手も以前、東京ドームで棚橋選手に敗れて涙を見せていたことがありましたが、SANADA選手の涙はどうとらえましたか?
オカダ「まあ、ただ単純に悔しいからだと思いますけどね。まあ、分からんでもないですけど、その気持ちは。やっぱり、何回も何回も挑戦して、僕はそれが棚橋さんであるように、SANADAさんの中では、僕なんじゃないかと思います」
──今年4度目の対戦でしたが、プレッシャーとかいろんな意見もあったと思います。オカダ選手の中では4度目やってみて、率直には?
オカダ「別に、何回やってもいいんじゃないかと思いますけどね。それだけやっぱり、ライバルってのは切磋琢磨し合っていくものだと思いますし、また次やってもいいよ……と言いたいところですけど、次、東京ドーム、これで決まりだと思いますんで、次は東京ドームに向けてやっていきたいなと思います」
──来年は4日、5日と2日連続ドームということで、まだ4日が終わらなければ分からない部分もあるとは思いますが、両方満員にしなければならないというのがオカダ選手の使命という中で、5日に関して何か考えていることはありますか?
オカダ「別に防衛戦をやれと言われれば、やってもいいと思いますし……“満員”じゃないんで、“超満員”なんで、そこをやるって意味では新日本プロレス、僕を有効活用してよと。こんなにお客さんを呼べるチャンピオンっていうのは僕しかいないんで。ホントに、何でもいいです、僕は。ただ2冠は違うと思うんで」
──去年のドーム大会の時に、空いてる席を指して「ここも空いてる」「ここも空いてる」とおっしゃっていましたが、やっとそれを果たす時が来たのかと。
オカダ「まぁ今年はメインイベントじゃなかったし、負けてしまいましたからね。プロレスがすごいっていうのはみんなもう知ってると思いますから、プロレスのすごさを知ってもらうんじゃなくて、プロレスを、新日本プロレスを知ってもらうことが第一だと思うんで、ホントにどんどんどんどん、戦いだけじゃなく、しっかりプロレス界が盛り上がるようなことをやっていきたいなと思います」
──ラグビーとか他のスポーツを意識するというのはどういうところでしょうか?
オカダ「今ラグビーも盛り上がってますし、TVもやってるじゃないですか。ニュースだけじゃなくネットでもさんざん取り上げられて、ホントにラグビーのことを知らない人でも「どっちが勝つんだろう? ワーワー」ってなるわけじゃないですか。そこはやっぱりプロレスも、知らない人がいる中で、興味を持ってもらいたいという部分では、悔しいですし、負けてられないなと。だからラグビーにはホントに、今回すごく刺激をもらってます。ただやっぱり、日本も勝ち進んでもらわないと。目指せ優勝でやってもらって、僕のモヤモヤした気持ちをMAXにして、それをまたパワーにして東京ドームに進んでいきたいんで、日本代表も頑張ってもらいたいですね。応援してます。では、東京ドームまで盛り上げましょう、皆さん! マスコミの皆さんも盛り上がっていきましょう! プロレス盛り上げるぞ!」
一同「オー!」
SANADA「また、這い上がってやるよ。何でか知ってるか。俺がプロレス界の希望だから」
飯伏「決まりましたね? いま、確実に、ハイ。……まあ、もう言いましたから。これは、凄い試合になりますよ。ええ。プロレスの可能性をもっともっと、世の中のために必要なんです。よろしくお願いいたします。ボクは待ってますよ(ニヤリ)」