第6試合は来年の1.4ドームのIWGPヘビー級王座戦で雌雄を決する王者のオカダ・カズチカと挑戦者の飯伏幸太が、それぞれSHO&YOH、獣神サンダー・ライガー&タイガーマスクを引き連れ前哨戦。前日の同一カードでは、オカダがタイガーをレインメーカーで下している。
先発はオカダと飯伏。場内は両者へのコールが交錯。しばらくコール合戦が続いたのち、両者はロックアップで組み合うと、そこからリストの取り合いに。飯伏はヘッドロックで固めるが、オカダはロープに押し込む。だが、飯伏は体勢を入れ替え、タイガーにスイッチ。
するとすばやくオカダも下がり、YOHにタッチ。軽やかなロープワークから、両者はアームホイップの応酬。そして、タイガーはケブラドーラ・コンヒーロを決めて、ライガーにスイッチ。
ライガーはYOHの足を取ると、ロメロスペシャルを狙う。しかし、SHOがカットに入る。RPG 3Kはトレイン攻撃を狙うが、かわしたライガーはYOHに掌底。そして今度こそロメロスペシャルを完成する。そこからカベルナリアに移行。
だが、RPG 3Kは連携の低空ドロップキックでライガーに反撃。オカダは飯伏を場外戦に引きずり込み、客席に叩きつける。
リング上、RPG 3Kは二人がかりでライガーの顔面を踏みつける。続いてSHOがライガーにアームロック、さらにチンロック。ライガーはロープエスケープ。
次はオカダがライガーにセントーン・アトミコ。ライガーはフラフラと立ち上がると、オカダの胸板に張り手。だが、オカダはエルボー一発でライガーを吹っ飛ばす。
スイッチしたSHOはライガーの両肩を両足で踏みつける。だが、ライガーはカウンターのケブラドーラ・コンヒーロで反撃。次はオカダと飯伏のマッチアップ。飯伏はレッグラリアットを叩き込むと、打撃のコンビネーション。さらにその場飛びムーンサルトプレスを叩き込む。
だが、オカダもカウンターのフラップジャックで反撃。そして飯伏に串刺しエルボーを決め、追撃のDDTで突き刺す。オカダは飯伏をボディスラムで叩きつけると、トップコーナーへ。しかし、飯伏が立ち上がると、オカダはリングに着地。ここから技の読み合いを経て、飯伏が打点の高いドロップキック。
次はライガー&タイガーがオカダにトレイン攻撃。さらにタイガーはオカダにソバットからタイガードライバーを炸裂。しかし、SHOがカットに入る。
タイガーはオカダにキックを乱射。そしてロープに走るが、RPG 3Kがジャンピングニー。ここから両軍入り乱れる中、オカダが飯伏をショットガンドロップキックで場外に吹っ飛ばす。
リング上、タイガーはオカダのツームストンパイルドライバーを逃れると、回転十字架固め。これを返したオカダは、タイガーにドロップキックを決めると、トップロープからダイビングエルボー。そして、レインメーカーポーズを決め、最後はレインメーカーを叩き込んで3カウントを奪取した。
YOH「よし! 今日終わって、あと残り広島。最終戦、この一戦も大事に大事に、試合してっくから。全部をね、モチベーションに。無限に。それとプロレス以外のもの。例えば、バンドだったり、ほかの仕事だったり。俺はね、それ全部ね、プラスに、プラスに変換していくから。それとあと一つ、コンクルソってあるじゃない? あれでね、俺って、胸と、この(上腕)三頭(筋)、この形にはすっごい自信あるんですよ。だからね、コンクルソで、その部門別、ちょっとやりたいなと思ってるんで、棚橋さんに相談します」
SHO「こうして、リング上で、生きた獣神サンダー・ライガーと試合できるのは、もしかしたら広島で最後になるかもしれない。次の広島、自分の一生の思い出、必ず作ります。で、石森太二、コンクルソ、やる気出してるじゃねえか。その流れ、ドームにつなげて、トロフィーも、ベルトも、全部奪い返してやる」
オカダ「まあ、ライガーさん、ラストのツアーなのに、申し訳ないねえ。まあ、今回に関して言わしてもらうと、俺と飯伏幸太とタイトルマッチ、前哨戦? ちがうちがう。これは俺のストーリーだ。飯伏幸太、関係ない。ただ、闘うのが飯伏幸太というだけ。まあ、このままじゃ、誰か、“2020年1月4日、東京ドーム、オカダとやったの誰だったっけ?”ってなっちゃいますんで、まだまだ、夏の飯伏幸太が戻ることを願います」
ライガー「まあ、俺は福岡大会でも言った通り、残りの試合、全力でいくんで、ファンの皆さんも、全力で応援してください。今日の熊本のファンの皆さんも、全力で応援してくれたと思うし、俺も全力でいったし。勝ち負けはそれについてくるもんだから、勝とうが負けようが、俺は常に全力でいく。それだけの話。今、リングの上でオカダ・カズチカが、チャンピオンが、挑戦者・飯伏に話してる。飯伏がこれにどうこたえるか。どう言い返すか。すごく楽しみ。そういう引退していく人間とは違う意味での熱い闘い、ドームで見れるんで、ファンの皆様、ご期待ください。俺は最後まで突っ走っていきます」
――今日は意識的にオカダ選手と絡んでいたように見えたんですが……。
ライガー「まあ、そうですね。今の一番テッペン、新日本プロレスの頂上にいる男なんで。やっぱりそういうのと絡んでみたいというのがあるし、いろんな意味でテッペンの人間、テッペンにいる人たち。(ROPPONGI)3Kも(ジュニア)タッグリーグで3連覇してるし、ウチの(ジュニアの)頂上にいる人間だ。毎日、頂上にいる人間と闘えて、うれしい、やりがいがある」
飯伏「………………(※鋭い眼光で無言のまま視線を投げかけていたが、口元を緩めて、何か秘めているようにうっすらと笑みを浮かべて、そのまま控室へ)」
※タイガーはノーコメント