2月22日の後楽園ホール大会を最後に引退する中西が第三世代の同士である天山、そしてタイガーマスクとトリオを結成。真壁&本間&上村と6人タッグマッチで対戦する。
上村が真壁と本間を自軍のコーナーに押し込み先発を買って出る。そして、「来い、中西!」と中西を挑発。望み通り、中西と先発で対峙だ。上村はショルダータックルでぶち当たり、エルボーを連打。そしてボディスラムを仕掛けていく。
だが、微動だにしない中西は逆水平チョップ一発で粉砕。続けて頭突きを叩き込むと、もう一発逆水平チョップを食らわせて、上村をふっ飛ばしてみせた。代わった本間もショルダータックルでぶつかりエルボーで攻め込むが、これも中西は微動だにせず。ならばと本間はDDTでダウンさせ小こけしを発射だ。
しかし、これをかわした中西は、タッチをした天山と共に連携攻撃。2人でモンゴリアンチョップと逆水平チョップを交互に打ち合うと、ダブルのショルダータックル。そして、天山のヘッドバット、中西のボディプレスが本間に炸裂する。
天山は本間にモンゴリアンチョップを食らわせてから、タイガーにタッチ。タイガーはミドルキックを連発するとドロップキック。さらに背中にサッカーボールキックを食らわせていく。ここで再び天山にタッチ。
天山は本間をモンゴリアンチョップでコーナーに追い込み、逆水平チョップ。そしてコーナースローから串刺し式ラリアット。続けてブレーンバスターだ。しかし、本間もエルボーで反撃。ロープに走るが、天山はフライングニールキックで迎撃だ。
そして、掟破りの小こけしを発射した天山。しかし、本間は本家の意地でこれをかわすと、今度こそ小こけしを炸裂させた。そしてタッチを受けた真壁がコーナーにいた中西に一撃食らわせてから、天山に襲いかかりエルボーを連打。だが、中西が入ってきて背後から襲いかかる。これを真壁は対角線のコーナーに振って、天山、中西に連続で串刺し式ラリアットをぶち込んでいく。
そしてコーナーでパンチを連打した真壁。続けてノーザンライトスープレックスの体勢に入る。しかし、これをこらえた天山。真壁に掟破りのモンゴリアンチョップを食らうも、マウンテンボムをかまして「天山ー!」と叫ぶ中西にタッチだ。
中西は真壁に逆水平チョップ。本間が救出に入ってくると、2人を相手に一人でチョップを振るって立ち向かう。ついでにコーナーにいた上村も袈裟斬りチョップで蹴散らすと、真壁にはエルボーを連打。続けて真壁をショートレンジラリアットで倒してから、「ホー!」と叫んで野人ダンスからのラリアット。そして代名詞のアルゼンチンバックブリーカーだ。
本間と上村がカットに入ってくるが、天山が本間を捕まえてアナコンダバイス。タイガーも上村を捕獲し卍固めだ。ここは真壁もなんとか脱出。しかし中西と真壁はラリアットで激突。両者譲らず、真っ向からぶつかり合う。
続いてタイガーと上村の対戦。上村はドロップキックで先制し、串刺し式のバックエルボー、エルボーアタックでタイガーをダウンさせる。そして逆エビ固めに捕獲。ここで中西がカットに入ってきて上村に逆水平チョップだ。
技を外した上村だったが、続けてタイガーをカンヌキスープレックスの体勢に捕獲。タイガーに阻止されるが、スモールパッケージホールド、ドロップキックと続けるとコーナーに移動したタイガーにバックエルボーで突撃だ。
しかし、タイガーはこれを避けて自爆させるとハイキック。そして上村をコーナートップに上げると、雪崩式のダブルアームスープレックス。最後は、中西と天山が真壁と本間を場外に排除している間に、タイガーがタイガースープレックスホールドで上村から3カウントを奪った。
※それぞれが「ありがとうございました」と言いながら握手を交わしてから……
タイガー「中西さん(がコメントを出すのは)最後ということで(先にしゃべらせてもらいますけど)。ボクはもう今回、こう中西さんと組ませていただいて、やっぱり引退する前に最後に組ませていただいて、ほんとにありがたいし、また、勝てたのがホントにうれしいです。ボク、(詳しく)話すと長くなっちゃうので短くしますけど、ボクが初めてみちのく(プロレス)から来て、新日本プロレスとの契約の日なんですけど、その日に中西さんがたまたま……(本人は)もう覚えてないと思うんですけど、事務所にいて、『契約させていただきました』と言ったら、『そんな堅いこと言うな。もう仲間じゃないか』と、そういうふうに言っていただいたのがホントに僕はもう今でも覚えてて、うれしくて、中西さんの器の大きさというものを。そこで見させていただきました。そのあとやはり、中西さんといえば道場での練習。ホントに合同練習でも毎日来てまして、ボクもある程度キャリアいってたとしても、“今日、休みたいな”と思っても、“絶対、中西さん来てんだろうな”と思うと休めなかったっていうのがあったんでね。ホントに毎日、中西さんを見て、この新日本魂は、あとから来た(他団体からの移籍組)けども、絶対に引き継がなければいけないというのを教えてもらった(のが)中西さんでした。ほんとにお世話になりました。ありがとうございました」
天山「今日はタイガーが来たからね。いつもやったら2人で組んで、ちょっと連敗続いてたんですよ。でも今日は、タイがーのおかげで……」
タイガー「いえいえ、もう……」
天山「(今シリーズ)初勝利できたし……」
中西「機動力が出たから……」
天山「今日はばっちり決まりましたね」
タイガー「ありがとうございます」
天山「ほんとにもう、ニシオ君が最後の札幌で、今日はね、インパクトを残せたんじゃないかと思います。勝利できて、ほんとにもううれしいですけど、とにかく最後の最後まで、まだまだ東京帰って(引退ロードは)続きますんで、しっかりと彼のサポート、引退までの彼のサポートしていきたいと思いますんで、またよろしくお願いします」
※3人それぞれ「ありがとうございます」と言って握手を交わし、天山とタイガーは控室へ。
中西「(※1人残されて)ほんとにこうやってサポートはしてもらいますけど、それに甘んじることなく、自分の闘いをしっかりしていきたいと思います」
--北海道、札幌はこれで最後になりますけど、北海道や札幌での思い出や印象に残ってることはありますか?
中西「いやまあ、反体制に入った時もあるし、ここ。それにまあ、いろんなことがあったとこやし、こんだけ寒いとこでこんだけ熱い闘いができるっつうのはほんまに凄い、沖縄に負けんぐらい熱いとこやなって。この極寒の真冬でもお客さんの熱は全然冷めへんし、それに負けんぐらい選手が熱いもの見せるから。そういう中でやらせてもらってオレもほんとに、覚醒したような闘いできましたよ。札幌ではいつも熱く。これはほんとにもう、お客さんに対しても、そして新日本の中に対しても、感謝の気持ちでいっぱいです」
--残りは東京と大阪。巡業っていうのはこれで最後になりますけど……。
中西「まあ、大阪も一応、泊まるから(巡業には)なんねんけど、まあまあまあ。まあ最後で、こっちの知り合いとかもおるけどね。まあ、しっかりほんとに、自分のケジメをしっかりつけていきたいと思います。男として。それはそれで、リングの上しかないんで」
--一つひとつ最後の土地を回ってきて、引退するという実感はわいてきましたか?
中西「まあ、実感っていうか……どんどんどんどん必死でやっていく試合は減るんですが、今日はできんかった、あれができんかったって言ってらへんから。そん時そん時で出せる力、最大の力を出していかなあかんし。引退するって、そんなんプロやねんから。その気持ちを忘れずやっていきます」
真壁「まあ、最後の最後、持っていかれたけどいいんじゃねえの? いいんじゃなねえのっていうのは、結果じゃねえんだよ。試合始まるまでのよ、上村の勝ち気がねえと勝負にはならねえ。その分ではいいと思うんだよ。いいと……ただ、ケンカを吹っ掛けたからにはよ、結果取らなきゃいけねえだろ。厳しいこと言えば、それがすべてだよ。ケンカ吹っ掛けたら、最後まで取らねえとよ。ケジメ取らねえと、話になんねえだろ。オレ、昨日も言ったよな。中西の野郎によ。テメエがどれほどのものを出してくるか。楽しみだぜ」
本間「今日も中西のこと、ブン投げられなかった。次、(2.5)後楽園。次こそは投げる。夢があるから。みんなだってそうだろ? 夢あんだろ? もっとオレは、デカイ夢があるかもしんない。でもオレは、中西が辞めないうちに、それを叶えたい。中西さんをキレイにブン投げたい。次だ、次……」
上村「ジュニアタッグ(『SUPER Jr. TAG LEAGUE 2019』)終わって、今日が初めて、タイガーさんと当たったんじゃないですかね。少しでも、成長したとこを見せたかったですけど……。今のままじゃ、『(BEST OF THE)SUPER Jr.』に出ることも、タイガーマスクに、先輩に勝つことも、中西学をブン投げることもできないと思うんで、また明日から頑張ります。ありがとうございました」