第2試合は飯伏幸太&本間朋晃&SHO&マスター・ワトvsSANADA&内藤哲也&高橋ヒロム&BUSHI。2.11広島の二冠王座戦(王者・飯伏vs挑戦者SANADA)、2.10広島のIWGPジュニアヘビー級王座戦(王者ヒロムvs挑戦者SHO)、同じ2.10広島のBUSHIvsワトを見据えたトリプル前哨戦となる。内藤とのシングル実現を目指す本間の戦いぶりにも注目が高まる。
入場時、内藤は丑年に合わせ、牛をモチーフにしたマスクを被って登場。飯伏はIWGPヘビーを腰に、インターコンチを肩に花道を進む。L・I・Jはゴング前にグータッチをかわす。
先発はワトとBUSHI。ロープ際の攻防でワトはソバットをヒット。さらにリープフロッグからキックを繰り出すが、BUSHIは切り抜ける。しかし、ワトはケブラドーラ・コンヒーロ。続いて背中にサッカーボールキック。そしてキックからエルボーを乱打。
スイッチした本間はBUSHIにハンマーパンチ。そして内藤に突進するが、これはかわされてしまう。BUSHIが襲いかかるも、本間はバックエルボーで迎撃。そして本間はロープに走るが、内藤がキックで妨害。だが、本間は内藤にバックエルボーから小こけしへ。しかし、これはL・I・Jが食い止め、ここから場外戦に持ち込む。
リング上、BUSHIが本間の腰にパンチとストンピング。次は内藤が本間にコーナーを背負わせ、エルボー連発から顔面かきむしり。本間もキックを返すも、内藤は軽くいなすとエルボーを乱打。さらにフェイントをかけてからコーナーミサイル。
劣勢の本間はエルボーを返すも、内藤は打撃で黙らせる。そしてフライングメイヤーからネックロックへ。SHOがカットに入るも、ヒロムが場外に排除する。
L・I・Jは4人がかりで本間にストンピング。さらに内藤とSANADAが串刺し攻撃。これを本間は切り抜けると、コンプリートショット&DDTを二人に同時に見舞う。
スイッチした飯伏は身軽な動きからSANADAにパワースラム。さらにセカンドロープからムーンサルトプレスを決める。続いてバックの取り合いから、飯伏がロープに走るとSANADAはフランケンシュタイナー。そして、場外に落ちた飯伏にプランチャを決め、場内の拍手を煽る。
SANADAは飯伏をリングに戻してカバーするが、これはカウント2。だが、飯伏の蹴り足をつかむとパラダイスロックへ。飯伏がこらえると、SANADAはセカンドロープからモルタルを切り、ここから技の読み合いに。今度は飯伏がSANADAにフランケンシュタイナー。
次はヒロムとSHOのマッチアップ。激しいエルボーの応酬は互いに一歩も引かず。続いて串刺しラリアットの攻防から、SHOがスライディングキックでヒロムを場外に転落させる。
だが、リングに戻ったヒロムは、SHOのスピアーを受け止める。しかし、技の読み合いから、SHOは意地でスピアーを決める。そしてブレーンバスターの体勢に入るも、ヒロムは着地。ここから打撃戦となり、競り勝ったSHOはロープへ。だが、ヒロムはポップアップ式のシットダウン・パワーボムで切り返す。
そして、BUSHIと内藤がSHOに連携の低空ドロップキック。続いてBUSHIがSHOにバッククラッカーを決める。BUSHIはテリブレを狙うが、本間がカット。そして、本間は内藤に小こけし。ここから両軍入り乱れる展開に。ヒロムとBUSHIはワトにダブル攻撃を狙う。だが、ワトは切り抜け、SHOのアシストを受けてBUSHIに旋風脚をヒット。
続いてSHOがBUSHIにパワーブリーカーを炸裂。ここでSHOは弓矢ポーズから一気にショックアローを決め、BUSHIから3カウントを奪取した。
試合後、SHOは場外のヒロムに視線を送る。するとヒロムもエプロンに立ち上がり視殺戦。飯伏とSANADA、本間と内藤も視線をかわす。
SANADA「チャンピオンが、『勝ったら何をするのか』って言ってたけど、いあま俺は、勝つことしか考えてない。俺は“ミニマリスト”なんだよ」
本間「われわれ本隊の勝利はうれしいものの、俺があいつから(取らないと意味ない。あいつ今日も、スカしてたけど、俺は絶対、あいつから取って、(シングルマッチを)実現させるから。そう簡単に、あいつ取られると思ってないですけど、今2位のオーカーンと何ゲーム差? 2ゲーム差? 3ゲーム差? 絶対、逆転してみせるから。逆転して言ってやる。俺はあいつへの気持ちたくさんあるけど、でも俺は、うまくしゃべれないから、明日、今回の携帯サイトで公開される『こけしの話』、そこで内藤哲也さんへの思いをしたためた日記、明日公開されるんで。絶対彼は、見てると思うんで、俺の純粋な気持ち、受け取ってください」
SHO「(※ビデオカメラを睨みつけながら)今日の勝ちは、それでいい。勢いをつけるためだ。高橋ヒロム、高橋ヒロム、会いに来てくれたっていいだろ……」
※ここで、SHOがコメントしているところにヒロムが割り込んで来る。
ヒロム「約束通り、会いに来たよ。お前の勢いは認めるし……(※SHOが歩み寄ってくるのを制して)そんなムキになるなよ。今ここで俺を倒しても、(※右肩にかけていたベルトを軽く叩きながら)このベルトはもらえないぞ。ゆっくり休んでください。ほら、座ってくださいよ。(※と言って、フロアにあぐらをかく。そして立ったままのSHOに)どうぞ。
(※SHOも並んで座ると、話を続ける)最初は、お前の言う通り、ポッドキャストとYouTube、面白いなと思ったけど、試合のテンションで、SHO、お前としゃべりたいんだよ。今こうしてしゃべってることが、俺はうれしい」
※SHOは厳しい表情を崩さず、ヒロムの言葉を聞いている。
ヒロム「今この時を、この感情、大事にしたくないか? 俺は大事にしたいんだよ。そう、お前に一つ、聞きたいことがあるんだ。SHO……」
飯伏「(※2人の間に割って入ってきて)ちょっと待って。俺もいるんだよ。仲間はずれにしないで」
ヒロム「ああ今、俺は大事なこと聞こうと思ったのになあ……。邪魔してくれたなあ。(※飯伏が何か言おうとするのを制する形で)大丈夫。大丈夫。大丈夫だから! 俺は飯伏、あんたのことも意識してる。SHO、飯伏、SANADA、お前ら3人のことを意識してるんだ。うれしいな。IWGPヘビー、インターコンチネンタル(2冠)チャンピオンが、こんな近くにいるのは」
飯伏「4人で話そう。いつ、いつ話すの?」
ヒロム「俺はいつでもいいんだけどさ、今だけは邪魔してほしくなかったな。俺はSHOとお話がしたかった」
飯伏「(※ヒロムの言葉を遮る形で)俺はSANADAさんとも話がしたい。4人で話がしたい」
ヒロム「(※ゆっくり立ち上がりながら、SHOに向かって)ほら、お前が大好きなお兄ちゃんだぞ。来てくれてよかったな。もちろん、飯伏、そしてSANADA、そしてSHO、お前ら3人は、意識してるからな。何度でも言う。お前ら3人は、意識してる……(※と言って控室に消える)」
飯伏「(※ヒロムの後ろ姿に向かって)次は4人で」
ヒロム「(※背を向けたままで)フハハハ。SANADAさんに聞いとくよ」
飯伏「聞いとけよ(※少し間を開けてヒロムを追うように控室の方へ)」
SHO「(※1人残されて)面白い、面白いな。高橋ヒロム、お前が聞きたいこと、一つ聞きたいことって、また今度でいい。何度でも話してやる。まだ前哨戦はあるぞ。話す機会はある。もちろん、間に入ってきた飯伏さん、そしてSANADA選手……あなたたちのタイトルマッチも、もちろん、俺と高橋ヒロムで食ってやるつもりだ」
ワト「(※SHOが控室に向かうと入れ替わりでコメントスペースにやって来て)BUSHI、俺は目の前の敵、お前を倒してやる。そして、俺は、グランドマスターへ駆け進む。少しずつお前、俺のスピードについてきたのか。もっと速いスピードで、俺は上回ってやるよ」
内藤「(俺とのシングルマッチを希望してる本間は、このあと当然コメントを残すんだろうね。本間のことだから、(※本間のガラガラ声をまねしながら)『俺は絶対あきらめない』って言うんだろうね。本間はさあ、あきらめないだけで、目標が達成できると思ってんの? まあ確かに、あきらめないことは大事だよ。でも、あきらめないだけじゃ、目標は達成されない。つまり、あきらめないだけじゃ、俺とのシングルマッチは実現しないよ。もうさあ、実力行使しかないんじゃないの?
今シリーズ、(※指を折って数えながら)後楽園(2.1)、後楽園(2.2)、後楽園(2.3)、後楽園(2.8)、広島(2.10)、広島(2.11)……あと6回も、俺と対戦する機会があるんだ。俺を振り向かせてみろよ。まあ、彼の実力じゃ残念ながら、俺のことを振り向かせることは……できないと思うけどね」
※BUSHIはノーコメント