第5試合ではエル・ファンタズモとBUSHIとエル・デスペラードがIWGPジュニアヘビー級王座決定3WAYマッチで対決。
当初、IWGPジュニアヘビー級王者の高橋ヒロムがファンタズモを迎撃する防衛戦が組まれていたが、ヒロムが左大胸筋断裂のため2.20山形から欠場。全治約半年という診断を受けたヒロムは、2.25後楽園ホールで同王座を菅林直樹会長に返上した。
この2.25後楽園ではヒロム&BUSHI組がファンタズモ&石森太二の持つIWGPジュニアタッグ王座への挑戦が予定されていたが、ヒロム負傷を受けて前王者のデスペラード&金丸義信組が挑戦。頭脳プレイでベルト奪還に成功したデスペラードは、試合後にファンタズモに対しIWGPジュニアヘビー級王座戦をアピール。すると、ヒロムから王座戦の代打出場の指名を受けたBUSHIも登場し、デスペラードは「オメーのシングルマッチなんか認めねえよ。100万歩譲って3WAYマッチだったらやってやる」と宣言。それを受けて、今回の三つ巴の王座戦が実現することに。
デスペラードはIWGPジュニアタッグのベルトを二本携えて入場。BUSHIはヒロムの思いを背負うように、カマイタチとのハーフマスクでリングイン。
開始のゴングと同時に、ファンタズモがBUSHIに突進する。しかし、BUSHIはよけてファンタズモは場外に転落。リング上、デスペラードがBUSHIにハンマーパンチ。続くロープワークの攻防ではBUSHIがティヘラ。切り抜けたデスペラードはBUSHIに串刺しエルボー。さらにファンタズモをBUSHIに衝突させてからフライングメイヤー。
続いてデスペラードは、突進してきたBUSHIの低空ドロップキックをファンタズモにぶつける。そして、デスペラードはBUSHIをブレーンバスターでファンタズモの上に叩きつける。
デスペラードの串刺し攻撃を切り抜けたBUSHIは、セカンドロープからティヘラ。さらにBUSHIはファンタズモとデスペラードにブルドッキングヘッドロック&ドロップキックを同時に見舞う。
デスペラードはBUSHIを黙らせると、ファンタズモに突進。しかし、ファンタズモはデスペラードをロープ上にまたがるかたちで固定。
ファンタズモは突進してきたBUSHIも、同じように固定しようとするが、BUSHIはエプロンに回避。そして落差をつけたDDTを見舞おうとするも、ファンタズモは切り抜ける。
ファンタズモはロープ上のデスペラードに対し、レッグドロップを見舞ってカバー。だが、デスペラードはカウント2でキックアウト。
続いてファンタズモはデスペラードに指折り攻撃。さらに手に噛み付くダーティーファイト。勢いに乗るファンタズモはデスペラードの手を取るとロープウォークを披露。しかし、デスペラードはロープを蹴り上げ、ファンタズモはバランスを崩しロープにまたがる状態に。
そのデスペラードに対し、BUSHIが落差をつけたDDT。そして、BUSHIはロープ上のファンタズモに飛びついてのフランケンシュタイナー。
BUSHIはフィッシャーマンズスクリューを狙うも、ファンタズモは切り抜ける。続いてロープワークの攻防となるが、BUSHIは場外のデスペラードに不意打ちのトペ・スイシーダ。すると、ファンタズモがトップロープに飛び乗り、高さのあるプランチャを場外の二人に炸裂。
ファンタズモはBUSHIを鉄柱に叩きつける。そして花道でデスペラードに打撃を連発。さらにブレーンバスターを狙うも、デスペラードは逆に持ち上げる。だが、ファンタズモは着地すると、デスペラードのマスクを破ってしまう。そして、花道でゴッチ式パイルドライバーを炸裂。
ファンタズモはデスペラードのマスクを完全に剥ぐと、自身で被りノシノシと花道を練り歩いて挑発。
ファンタズモはリングにBUSHIを投げ入れ、デスペラードのマスクを踏みつける。BUSHIはファンタズモにロープを利用したオーバーヘッドキック。さらにミサイルキックで場外に吹っ飛ばすと、トップロープ越しのフランケンシュタイナーを決める。
BUSHIはファンタズモをリングに戻すと、コードブレイカーへ。だが、ファンタズモはこらえ、BUSHIをコーナーパッドにおもいきり叩きつける。そしてBUSHIのTシャツを破りさり、それを手にまくとナックルパンチを連発。さらにTシャツを用いて、相手のお株を奪うチョーク攻撃。
ファンタズモはBUSHIをコーナーに逆さ吊りにすると、土手っ腹にヒザを打ち込んでいく。そして手拍子を煽り、挑発するようにマット運動を披露してから、BUSHIの急所を踏みつける。
技の読み合いから、ファンタズモはBUSHIにクロスボディ、ライオンサルトと畳み掛ける。そしてグラウンドでスリーパーに捕らえ、ダメージを蓄積させる。
BUSHIは切り抜けるとロープへ。だが、ファンタズモはうまく担ぎ上げスピニングネックブリーカーを炸裂。カバーをBUSHIが返すと、ファンタズモはトップロープへ。そしてフロッグスプラッシュで押さえ込むが、BUSHIは必死にカウント2でキックアウト。
すると、ファンタズモは右足のシューズを確認し、サドンデス(スーパーキック)を狙う。ここで新しいマスクを被ったデスペラードが、首を押さえてリングに戻る。
ファンタズモの攻撃をかわしたデスペラードは、スピアーを炸裂。そして馬乗りになると怒りに任せてパンチを乱打。さらにロープに飛ばすが、ファンタズモはロープでストップ。するとデスペラードはラリアットで場外に落とす。
デスペラードは気合いを入れ、ファンタズモにロープのあいだを抜けてトペ・コンヒーロを炸裂。
デスペラードはファンタズモをリングに上げると、ブレーンバスターをお見舞い。そのままクラッチを解かず、トップロープに固定。そして、雪崩式ブレーンバスターの体勢に入るが、ファンタズモがこらえる。
するとBUSHIがデスペラードに飛び乗り、前方回転した勢いでサンセットフリップパワーボムのように叩きつける。ファンタズモもブレーンバスターの状態で落下。BUSHIはデスペラードをカバーするが、これはカウント2。すかさずBUSHIはファンタズモを押さえるも、これもカウント2。
BUSHIはデスペラードにバッククラッカーからカバー。しかし、ファンタズモがカットする。BUSHIはファンタズモの右足をロープに固定し、延髄斬りをヒット。ファンタズモは右足がトープに絡み、身動きが取れない状態に。
BUSHIはデスペラードにフィッシャーマンズスクリューを決めてカバーするも、これもカウント2。ならばとBUSHIはデスペラードにコードブレイカー。だが、ファンタズモがBUSHIを場外に追いやり、デスペラードをカバーする。デスペラードはカウント2でキックアウト。
ファンタズモは両手を広げて気合いを入れると、デスペラードにスタイルズクラッシュをお見舞い。だが、カバーはBUSHIがカットし、そのまま十字架固め。しかし、ファンタズモは返す。
ファンタズモはBUSHIにカウンターのジャンピニングニーをヒット。そしてデスペラードにVトリガーを見舞い、片翼の天使の体勢に。だが、デスペラードは切り抜けてエル・エス・クレロ。しかし、カウントは2。
デスペラードはカウンターのスパインバスターでファンタズモを叩きつけるとヌメロ・ドスを狙う。しかし、ファンタズモは丸め込みで返す。これもカウントは2。
デスペラードはファンタズモにトラースキックからピンチェ・ロコへ。しかし、ファンタズモは切り返す。そして、技の読み合いから、デスペラードはギターラ・デ・アンヘルを炸裂。だが、カウントは2。
デスペラードは気合いの雄叫びを上げると、ピンチェ・ロコを狙う。しかし、ファンタズモはデスペラードの右足を踏みつけて回避すると、トラースキックを土手っ腹にヒット。さらにバズソーキックを決めてから、CRⅡを炸裂。そしてカバーするも、三つ目のカウントを叩こうとしたレフェリーの右手を、BUSHIがつかんで阻止。
BUSHIはファンタズモにスピンキックを決め、コードブレイカーを炸裂。しかし、カバーはカウント2。ならばとBUSHIはMXを繰り出すが、ファンタズモはよけるとサドンデスをヒット。この一撃でBUSHIは場外に落下。
続いてファンタズモはデスペラードにサドンデスを放つも、かわしたデスペラードはロコ・モノをヒット。そして、デスペラードは雄叫びを上げると、ファンタズモにピンチェ・ロコを狙うが、ファンタズモはそのままショルダースルーでリバースしてカバー。だが、デスペラードはブリッジで立ち上がり、そのままピンチェ・ロコを炸裂。さらにクラッチを離さずに、もう一度ピンチェ・ロコを決めると、ついに3カウントを奪取。デスペラードがIWGPジュニアヘビーのベルトを初戴冠を果たし、ジュニアタッグと合わせて二冠王に。
試合後、デスペラードはIWGPジュニアタッグのベルトを両肩にかけ、IWGPジュニアヘビーのベルトを両手で抱え上げて勝ち誇る。そして、花道をあとに。