IWGP世界ヘビー級王座決定戦 オカダ・カズチカvs鷹木信悟。
まずは両者リストの取り合いから、じっくりとグランドの攻防へ。
オカダがヘッドロックでガッチリ締め上げていくと、鷹木は強烈なショルダータックルで応戦。
続いて両者はアープホイップの投げ合いから一度距離をとる。
すると、両者はたがいに挑発し合うと、オカダはエルボーの連打からカウンターのフロントハイキック、ネックブリーカーを連続で決め、チンロックでスタミナを奪っていく。
しかし、鷹木も強烈な打撃で応戦すると、オカダのセントーンを剣山し、ラリアットで岡田を場外へ転落させる。
戦場が場外へ移ると、鷹木はオカダの腰をエプロンサイド、鉄柵に叩きつけ、ブレーンバスターで投棄。
場外カウント13でオカダをリングに戻すと、今度は腹部を集中攻撃。
さらに、鷹木は「ベルトは俺がいただこうかな!」とオカダの顔面を蹴り挑発すると、オカダはエルボーの連打からツームストーンパイルドライバーを狙うが、鷹木はこれをアバランシュホールドで切り返していく。
しかし、オカダもスピーディーなロープワークからバックエルボーを決めると、ランニングエルボースマッシュ、串刺しバックエルボー、DDT、コーナーに座らせてドロップキックを発射。
そして、場外に転落した鷹木へ鉄柵を利用しての断崖式DDTをお見舞い。
リングに戻ると、オカダはすぐさまヘビーレインからマネークリップを極めるが、鷹木はロープへエスケープ。
一方、鷹木もナックルから龍魂ラリアット、熨斗紙で応戦すると、力任せに放りオカダの後頭部がコーナーパッドに激突。
続けて、鷹木はソル・デ・ハポンから串刺しラリアットでオカダの動きを止めると、コーナーでナックル&逆水平チョップ&ヘッドバットの連打をお見舞い。
これにキレたオカダはショットガンドロップキックからエルボーの連打、マネークリップを敢行。
そして、オカダは旋回式ツームストーンパイルドライバーから再びマネークリップでガッチリ締め上げる。
鷹木は力を振り絞りなんとかロープへ逃れるも、そのまま場外へ転落。
オカダはすぐさま鷹木を追走するが、鷹木も場外でMADE IN JAPANの荒技を敢行。
鷹木は一足先にリングインすると、場外カウント19でなんとか戻ったグロッキー状態のオカダに串刺しパンピングボンバーをお見舞い。
ここを勝機とみた鷹木は、STAY DREAMを決めると、スライディングラリアットからラスト・オブ・ザ・ドラゴンの体勢に入るが、これはさすがのオカダも決めさせず。
だが、鷹木がショートレンジラリアット、左右のエルボー連打を叩き込むと、再びパンピングボンバーへ。
しかし、オカダはこれをカウンターのドロップキックで迎撃すると、ツームストーンパイルドライバーからレインメーカーを狙うも、鷹木がラリアットで逆襲。
終盤、両者はヒザ立ちの状態からエルボー合戦を展開すると、起き上がった両者は雄たけびをあげながらさらにヒートアップ。
ここでオカダはローリングラリアットを狙うが、これをかわした鷹木はデスバレーボムで投棄。
ならばと、オカダはパンピングボンバーをかわし、リストをとってのラリアット2連発から再びレインメーカーへ。
だが、ここで鷹木が掟破りのレインメーカー式パンピングボンバーで切り返すと、正調のパンピングボンバーからラスト・オブ・ザ・ドラゴンを狙う。
ピンチのオカダはこれを切り替えそうするとが、鷹木は投げっぱなしのドラゴンスープレックスから、側頭部へスライディングエルボーでオカダの動きを完全に止めると、最後はとどめのラスト・オブ・ザ・ドラゴンを炸裂させ、オカダから2連勝を飾るとともにIWGP世界ヘビー級王座戴冠をはたした。

鷹木「(イスに座り、テーブルにベルトを立てかけて、しばらく言葉を選んでるように無言が続く)………はあ……ホッとしてるよ。ひとまずホッとしてるよ。どんなに強がっても、やっぱ、オカダを目の前にしたら、そりゃあビビるよ。百戦錬磨のオカダを前にしたら、どんなに強がったって、俺の気持ちはおったさ。あいつはやっぱすげえよ。でも逆にあいつの一言が、俺に火をつけたな。対等にものをいえるなと。棲んでる世界が違うと。なにくそ! と、思ったけど、あながち間違いじゃないんだよな、オカダの言ってること。悔しいけど、間違いじゃねえんだよ。あいつのやってきた実績に比べたら、俺の実績なんて、足元にも及ばねえよ。だからこそ、今日、負けるわけにはいかなかった。
今日俺が負けてたら、オカダ、棚橋、内藤や飯伏、あいつらのいる、あいつらがいるな、トップ中のトップに、永遠にのぼることができないと思ったんだ。首の皮一枚つながったんじゃねえか、オイ。これ(IWGP世界ヘビー級のベルト)獲ったからってオイ、別にあいつらと対等だとは思ってねえよ、俺は。だがな、謙遜するわけじゃねえが、片足ぐらいは突っ込んだと思ってるぜ。な? 全身そこに入り込むか、また追い出されるかは、俺次第だ。

まあ、これで俺も、ほんとにオスプレイに負けて崖っぷちから奈落の底に落ちたが、俺はほんと運がよかったよ。だが運も、実力のうちだ。飯伏、飯伏幸太、おそらくあいつからは何も言ってこねえと思ったから、俺の中じゃ、オカダに勝った暁には、(次の挑戦者は)飯伏しかないと思ってた。もう安っぽい言葉はいらないよ。オカダもそうだったが、飯伏に対してもいらねえよ。なあ、飯伏、俺が新日本に来た時、インタビューで俺言ったよ。誰が一番興味あるかって。オカダでもない、内藤でもない棚橋でもない。俺は飯伏と言った。同世代の人間、同級生として、あいつは常にトップを走っていると思ってた。やっと対等に、渡り合うときが来たな。
だが、その先には俺は……俺はちゃんとその先を見据えてるからな。オイ、ウィル・オスプレイ! 今日あえて俺は、試合後、ベルトを巻いた。オスプレイは、全治未定の欠場か……。でも逆をいえば、全治未定だったら、早く帰ってくるかもしんねえ。オイ、オスプレイ! 誰かオスプレイに言っといてくれよ。オイ、お前に負けた鷹木信悟は1カ月後、IWGPの世界ヘビー(級のベルト)、持ってんだよ。オイ、オスプレイ、悔しかったら、ふざけんなって気持ちがあるんだったら、早く戻ってこい。いつでも相手してやんぞ。本当の意味で俺が! チャンピオンを名乗るのは、やっぱり最終的にはオスプレイを乗り越えて……。ああ、ほんとに、福岡の時(5.4)と同様、わけわかんないけど、まあ試合後、俺の曲が流れてたから、心の中でガッツポーズしたよ。
まあ、寂しいじゃないか、オイ。L.I.J、誰も祝杯に来てくんねえとは。まあでもこれがLOS INGOBERNABLES de JAPONらしくていいよな、オイ。ヒロムも、まあ欠場中だが、ヒロムも(解説席に)いたけど、BUSHIだって黙ってねえだろ。内藤、SANADAよりも俺が先に、このベルトを巻いたんだ。もちろんあいつらも悔しいよな。面白れえ、相乗効果だ。まあ、ちょっとダメージがデカイんで、あんまりしゃべりすぎるとまた、福岡の時みたいに記憶が飛んじまうから、今日はこのへんで、短めに終わらしてもらうよ。

(※用意されていた祝杯用のZIMAを一口飲んで)ああ、2カ月ぶりに飲んだよ。よし! (※立ち上がってベルトを腰に巻いて記念撮影をする)」


オカダ「(※マスクを着けて現れ、イスに座って)まあ、IWGP世界(ヘビー級王座に)初挑戦して、ま、すごい経験値の差というものを感じましたね。それはプロレスキャリアの経験値と、ではなく、今の新日本プロレストップの中で闘ってる経験値っての差ってのをすごく感じたんでね。ま、そこを、しっかり埋めることができなかった。僕も大丈夫だと思ってたなかで、ウン、まあ甘くみてましたね。あんだけデカイこと言って、正直……新日本プロレスのトップっていうのは甘くなかったんだなと思いましたし。まあ、すごいチャンピオンでしょう。あそこまで、僕もね、あの手この手で、しっかりと勝ちを狙っていったなかで、その上をいくわけですから。素晴らしい第3代IWGP世界ヘビー級チャンピオンじゃないかなと思います。

まあ、僕には縁がない(※苦笑)ベルトなのかもしれないですし。でも、みんながね、新日本プロレスみんなが4番バッターっていうわけじゃないですから。ま、その、いろんな役割があると思いますし、この、まあ、実質、このIWGPの闘いで一番後ろになってしまいましたし、ま、僕は、できる闘いで新日本プロレスを盛り上げていきたいと思います」