メイン（第5試合）はNEVER無差別級6人タッグ王者の後藤洋央紀&石井智宏&YOSHI-HASHI組が天山広吉&小島聡&永田裕志組を相手に7度目の防衛戦。
　今回の第三世代の挑戦は、王者組が6.3後楽園で内藤哲也&SANADA&BUSH組を相手にベルトを防衛したあと、「次はどこだ？　本隊の腰抜けどもか？」（石井）と挑発したことが発端。そして、続く6.22後楽園で王者組がEVIL&高橋裕二郎&ディック東郷組を下し防衛に成功した直後、永田が「新日本プロレス本隊を腰抜け呼ばわりしてるそうだが、なんなら試してみるか？」と、第三世代トリオでの挑戦をアピールした。
　昨日の7.1後楽園では王者組と挑戦者組のシングル3番勝負が行なわれ、石井が永田、YOSHI-HASHIが天山に勝利。後藤は小島に敗北を喫するも、通算戦績は王者組の2勝1敗。この勢いを駆って、CHAOSトリオが防衛記録を更新するか？　それとも歴戦の猛者である第三世代がベテランの意地を見せるか？

　第三世代は闘志に満ちた表情で入場。王者チームはベルトを携え、こちらも気合い充分の面構えでリングイン。

　先発は石井と永田。ロックアップで組み合うと、石井がヘッドロック。永田はロープに飛ばし、ショルダータックルの攻防は互角に。ここからエルボー合戦に突入。競り勝った永田は石井からフロントキックでダウンを奪う。
　永田は石井を自軍コーナーに持ち込み、小島にスイッチ。すると石井はすばやく距離と取り、後藤と交代する。
　後藤はハンマーパンチの連発からヘッドロック。小島がロープに投げるも、後藤はショルダータックルでなぎ倒す。しかし、小島もショルダータックルで倒し返してから、マシンガンチョップをお見舞い。
　だが、YOSHI-HASHIがカットに入り、小島にマシンガンチョップ。すると天山がカットし、小島と共にYOSHI-HASHIにダブルのブレーンバスター。
　そして、テンコジタッグは後藤には真モンゴリアンチョップとエルボーを交互に連発。さらにヘッドバット&エルボードロップの合体攻撃を炸裂。
　しかし、後藤は天山のラリアットを小島に誤爆させる。ここからCHAOSは場外戦に持ち込み、後藤が小島、YOSHI-HASHIが天山、石井が永田を鉄柵に叩きつける。
　戦場がリングに戻ると、後藤は小島にストンピング、ハンマーパンチを乱打。続いてYOSHI-HASHIが小島に強烈な逆水平チョップ。さらにフライングメイヤーからチンロックを決める。
　スイッチした石井は小島に逆水平チョップを連発。小島もパンチを返すが、石井は仁王立ち。そして重い逆水平チョップを重ねていく。すると小島は胸から出血し、前のめりに倒れてしまう。
　そしてCHAOSは3人がかりで小島にストンピング。後藤は小島にフライングメイヤーから背中にサッカーボールキック。続いてYOSHI-HASHIにスイッチ。CHAOSはすばやいスイッチワークで小島を狙い撃ち。
　YOSHI-HASHIは逆水平チョップからブレーンバスターで小島を叩きつける。だが、カバーは小島がカウント2でキックアウト。
　ならばとYOSHI-HASHIはトラースキックでダウンを奪い、トップロープに小島を設置し、背中にショットガンドロップキック。だが、カバーは小島が意地のキックアウト。
　YOSHI-HASHIはもう一度トラースキックを放つも、小島は受け止めるとコジコジカッターを炸裂。そしてようやく天山にスイッチ。
　天山はYOSHI-HASHIにショルダータックル。そして真モンゴリアンチョップの連発から逆水平チョップを乱打。続いて天山はヘッドバットから串刺しラリアット。そしてブレーンバスターで豪快に叩きつける。
　YOSHI-HASHIはカバーを返し、ここからエルボーの応酬に。天山は真モンゴリアンチョップで動きを止め、ロープへ。するとYOSHI-HASHIは逆水平チョップで迎撃し、トラースキックからネックブリーカードロップ。
　カバーを天山が返すと、YOSHI-HASHIはバタフライロックで捕獲。すると天山は立ち上がって回避。YOSHI-HASHIは逆水平チョップを連発するが、天山は気合いの雄叫び。そして、ロープに走ったYOSHI-HASHIにカウンターのフライングニールキック。
　スイッチした永田はYOSHI-HASHIに強烈なミドルキックを連発。さらに串刺しフロントキックからエクスプロイダーの体勢に。YOSHI-HASHIがこらえると、永田はダブルアームスープレックスを狙う。
　YOSHI-HASHIは切り抜け、永田にヘッドハンター。ここからCHAOSは永田に連携攻撃。最後はYOSHI-HASHIがラリアットでなぎ倒してカバーするが、永田はカウント2でキックアウト。
　YOSHI-HASHIは雄叫びを上げ、永田にKUMAGOROSHIを仕掛けようとする。しかし、小島がカット。すると後藤&YOSHI-HASHIがダブル攻撃を狙うが、小島は切り抜け、後藤にDDTの体勢で捕らえる。しかし、こらえた後藤は小島にしがみつき、すかさずYOSHI-HASHIがトラースキックをヒット。
　続いて後藤&YOSHI-HASHIは永田にトレイン攻撃を狙うが、永田は切り抜ける。だが、YOSHI-HASHIが永田のヒザに低空ドロップキックをお見舞い。
　スイッチした石井はロープへ。永田はフロントキックで迎撃し、ロープに走るが、石井はパワースラム。続いてパワーボムを狙うも、天山がカット。
　だが、石井はビクともせず、天山にエルボーを叩き込む。天山は真モンゴリアンチョップを返すも、石井はディフェンスしてヘッドバット。しかし、自身がダメージを負ってしまう。
　それでも石井はヘッドバットを連発。しかし、競り勝った天山は真モンゴリアンチョップの乱れ打ち。そして、天山が真モンゴリアンチョップ、永田が延髄斬りを石井に同時に決める。
　続いて永田が石井をナガタロックⅡで捕獲。天山はYOSHI-HASHIをアナコンダバイス、小島も後藤をで捕らえる。だが、後藤が切り抜けてカットに入る。
　しかし、永田は即座にナガタロックⅢで石井を締め上げ、そこから丸め込みへ。石井が返すと、永田はあらためてナガタロックⅣを決める。しかし、YOSHI-HASHIが永田の後頭部に低空ドロップキックをお見舞い。
　永田はYOSHI-HASHIを蹴散らし、石井に串刺しフロントキック。続いてエクスプロイダーで叩きつけ、狙いすましたハイキック一閃。しかし、石井はかわすと投げっぱなしジャーマンで反撃。
　石井は先に立ち上がり、ロープへ。だが、永田はフロントキックで迎撃。しかし、石井は永田をコーナーに叩きつけ、すかさず後藤と共に串刺しラリアットを連発。
　続いて後藤&YOSHI-HASHIは永田に後藤ごとハント。さらに石井がスライディングラリアットを決めてカバーするが、永田はカウント2でキックアウト。
　ならばと石井は気合いを入れ、垂直落下式ブレーンバスターを狙う。永田は切り抜けるも、石井は延髄斬りをヒット。そしてラリアット
を繰り出すが、小島が永田と突き飛ばして身代わりに。
　石井は小島にエルボーを連発。さらに天山にもエルボーを見舞うが、天山は石井の顔面にヘッドバットを炸裂。
　ここからテンコジは連携攻撃へ。天山が捕らえた石井の後頭部に、小島がラリアットを浴びせ、間髪入れずに天山はアナコンダバスター。そして永田に試合を託す。
　永田は石井に強烈なミドルキック。そしてバックドロップを狙うも、石井は切り抜ける。だが、永田は意地のバックドロップ。しかし、カバーは後藤がカウント3寸前でカットに入る。
　永田は気合いの雄叫びから、もう一度バックドロップの体勢に。石井が切り抜けると、永田はキック。だが、石井は蹴り足を捕らえてヘッドバットを炸裂。
　次は後藤と小島のマッチアップ。激しいエルボーの応酬から、小島がローリングエルボー。そしてラリアットを狙うも、逆に後藤が追走式ラリアットをお見舞い。
　後藤は小島に串刺しラリアットを繰り出すが、かわした小島はマシンガンチョップ。そして串刺しエルボーから「いっちゃうぞバカヤロー！」の雄叫びを上げるも、後藤はすぐに立ち上がって串刺しラリアット。逆に「俺がいくぞー！」と叫び、ダイビングエルボーを小島に投下する。
　続いて小島に対し、後藤の串刺しラリアットからYOSHI-HASHIがトラースキック。そしてガットバスターを狙うも、天山がカット。天山はYOSHI-HASHIを真モンゴリアンチョップで排除し、テンコジは後藤にテンコジカッターを仕掛けようとする。
　だが、後藤はこらえ、石井が救出に入る。すると永田が石井にタイナー。そして「テンコジ、いくぞ！」と石井を投げ、テンコジがテンコジカッターを炸裂。
　さらにテンコジは後藤にもテンコジカッターを狙うが、後藤は天山にラリアット。続いてYOSHI-HASHIが小島にラリアット、永田にはトラースキックをお見舞い。
　ここから後藤&YOSHI-HASHIは小島にGYRを狙うも、小島は回避。しかし、後藤&YOSHI-HASHIは隠し狭間から、YOSHI-HASHIがダブルニーアタック。さらに後藤が小島にサッカーボールキックを決める。　
　カバーを小島が返すと、後藤&YOSHI-HASHIはGYWの体勢に。だが、またも小島は切り抜け、後藤を垂直落下式ブレーンバスターで突き刺す。しかし、カバーは後藤がカウント2でキックアウト。
　すると小島はラリアットを放つが、後藤は切り抜けて牛殺しを炸裂。先に立ち上がった後藤は印を結んで強烈なキック。小島はひるまずラリアットを放つも、後藤はその腕を取って牛殺しのモーションからGTRを炸裂。そしてカバーすると、小島は返すことができず、後藤が勝利。王者チームが7度目の防衛に成功した。

後藤「一難去ってまた一難か。でも大丈夫だ。石井さんがこんなとこで止まるわけねえよ。必ず百倍に、千倍にしてやり返してくれるはずだ」

YOSHI-HASHI「オイ、EVIL！　ベルト投げ捨てやがって、この野郎！　ふざけんな、オイ！　NEVERの6人のベルト、獲れねえってわかったんだろ？　EVIL、この腰抜け野郎が！　ふざけやがって、この野郎！　オイ、暗い所でやってやってもいいぞ、この野郎！　この腰抜けが！」
※石井は若手に背負われてノーコメントで控室へ

EVIL「（東郷と一緒にイスを持ってきて、それに座り）NEVERシックスメンのベルトなんてな、どうでもいいんだよ。石井、てめえが目障りなんだよ。サシで潰してやるからな、よく憶えとけ！　よし行くぞ」

小島「凄く濃密な2日間だった。いや、前哨戦から辿ればもっともっと濃い数日間だった。この言葉が合ってるかわからないけど、俺は、いや俺たち第三世代はいろんな人に生かされてるんだ。それを感じた。様々な人に感謝して、この痛み、このつらさ……（と言っているところで、永田と天山が駆けつける）」

永田「（小島に向かって）ありがとうございました」
天山「コジ、すまん。最後、俺たちがセーブできなかった」
永田「申し訳ない。でも、胸張っていいと思いますよ」
小島「いや、その一言で凄え救われた。いろんな人からそうやって言われて、味方の永田裕志、天山広吉からもいろんなことを言われて、凄え濃い数日間を過ごせたと思います」

天山「俺たちが、俺たち第三世代が、団結して3人が一つになって、あいつらに立ち向かっていく。どれだけのお客さんが期待してるのか？　いや、そんなことは関係ない。俺らは組みたいから組んで、あの3人の前に立って勝負してやろうやないかって、そういう気持ちでいましたけど、結果はしょうがないですよ。これで勝ったら一発で獲って、『なんやあいつらチャンピオン、軽いやんけ』って。それは言わないけど、一発でなかなか獲れないぐらいね、あいつらもしぶといし強いし、正直こんなんでやられるとは思わなかった。でも、コジに託したけど連帯責任ですよ。俺ら第三世代、もう一回明日からスクワット3000回やって、もっと鍛え直して、まだまだあいつらに負けんようにやるしかないですよね。なあ、永田！」

永田「はい。我々の諦めない気持ちというかね、もう29年、30年、この新日本マットで戦ってきた我々の意地、戦いっていうものを奴らに、我々と戦うことで改めてわかってもらえたと思う。辞めろって言われても、絶対あいつらに言われて辞めることは100％ない」
天山「ないない」
永田「何か俺たちの戦いが奴らの気持ちを動かした。それを少しだけ感じられた。あの石井が先頭切って来たのが信じられませんよ」
天山「あれはビックリ。一番サプライズだったね。あの石井がね。まさかやけど、それぐらい俺らももっともっと熱い試合であいつらの心を動かして、何か起こるんちゃうかっていうのを見せたよな、永田」
永田「俺ら与えられた試合を、数少ない試合を全力で常に戦って、いつ何時戦いの舞台を用意されても、そこに立ち向かえるよう常に我々は用意しているわけですから。だからこうやって急にタイトルマッチが決まったって、あれだけの試合ができる。棺桶に片足を突っ込んでるわけじゃない。俺らの戦いはまだまだ続く。年齢なんてクソ食らえだ！」

天山「まだまだ！　もっともっと組んでまたチャレンジしようぜ！　こんなんで終わりちゃう。なあ、コジ？」
永田「頑張りましょう」
天山「頑張ろうな！　よっしゃ！」