明日の7.24愛知県体育館大会で行われる棚橋vsKENTA、石井vsEVILのスペシャルシングルマッチ2試合のダブル前哨戦6人タッグマッチ。

　先発は棚橋とKENTA。しかし、KENTAは様子を見てから棚橋をスカすように裕二郎にタッチ。ならばと矢野が大声でアピールしてタッチだ。そして、持参してきた手錠を手に持った矢野。だが、レフェリーが注意するとその隙きに裕二郎が襲いかかって、矢野をロープに飛ばす。
　しかし、矢野はロープを掴んで雄叫びを上げながらストップ。そして、近づいてきた裕二郎を捕まえると、密かに持っていた手錠をかけようとする。これもレフェリーが注意。その隙きに裕二郎が矢野をストンピングで滅多打ちだ。
　しかし、矢野は裕二郎をコーナーに飛ばして、自身は反対側のコーナーパットを外す。そして、近づいてきた裕二郎にパスしてレフェリーにチェックさせる。その隙きに背後から後頭部に一撃だ。
　そしてロープに飛んだ矢野。だが、背後からEVILがキックで一撃。動きの止まった矢野に裕二郎がコーナーパットでぶん殴る。これを合図にBULLET CLUBは場外乱闘へ。EVILが本部席前の鉄柵に石井を叩きつければ、裕二郎は杖を使って矢野にチョーク攻撃だ。
　リングに戻ると裕二郎がパンチで矢野を滅多打ち。さらにタッチを受けたEVILが再び矢野を場外に落とす。そして、待ち構えていたセコンドの東郷が矢野を鉄柵に叩きつけ、もう一度リングへ。ここは棚橋と石井が同時にカットだ。
　ならばとEVILは自軍のコーナー付近でコブラツイスト。KENTA、裕二郎、東郷とチェーン式で締め上げる。矢野もサミングとガットショットで反撃に出るが、EVILによって金具が剥き出しになったコーナーに叩きつけられてしまう。
　そしてタッチを受けたKENTAがストンピングで追撃。矢野もサミングで反撃に出ると、ボディにエルボーを食らいながらもカウンターのマンハッタンドロップを決めて棚橋にタッチだ。棚橋は勢いよくコーナーの裕二郎とEVILをふっ飛ばし、KENTAによってロープに飛ばされながらもスライディングキックで場外に東郷を蹴り飛ばす。
　そして、KENTAにはスリングブレイドだ。さらにセカンドロープからのサンセットフリップを投下した棚橋。続けてロープに飛ぶが、KENTAはフロントキックで迎撃。しかし、引かない棚橋はエルボーで反撃だ。KENTAもこれに応じて両者エルボー合戦を展開する。
　ここで競り勝ったと思った棚橋はロープに飛ぶが、KENTAもすかさずキチンシンクでやり返す。そしてEVILにタッチ。EVILは棚橋を挑発しながら蹴り足をキャッチ。レフェリーにパスする。
　だが、ここでEVILが放ってきたキックを棚橋もキャッチ。レフェリーに足を放させてからドラゴンスクリューだ。そして、石井にタッチ。石井は串刺し式ラリアット、さらにショルダータックルでEVILを吹っ飛ばすが、場外で杖を構える裕二郎に気を取られたところでロープに飛ばされる。
　そして、下から東郷が足をすくって、石井を捕獲。だが、今度はEVILがロープに飛んだところを矢野が足をすくってテイクダウン。石井も東郷を強引にリングに引きずり込む。そして、東郷をロープに飛ばすと、またも矢野が東郷の足をすくって倒してしまう。
　ここで矢野もリングに上がってトレイン攻撃へ。だが、矢野は金具が剥き出しになったコーナーに石井を自爆させると、矢野をロープに飛ばす。すると今度は裕二郎が場外から矢野の足をすくってテイクダウンだ。
　ここで裕二郎がタッチを受けてリングに入ると、石井をフロントキックで蹴り飛ばす。そして、足払いからの低空ドロップキックで石井の側頭部を打ち抜くとBULLET CLUBがトレイン攻撃だ。
　さらに裕二郎がフィッシャーマンバスターで追撃。続けて石井をロープに磔にするとフロントキック。さらにインカレスラムだ。しかし、石井はこれを阻止してブレーンバスターへ。だが、裕二郎は石井の指に噛み付いてこれを阻止する。
　ここでKENTAが入ってきて石井にフロントキック。そして、KENTAがレフェリーを引きつけている間に裕二郎が杖を取り出し構える。だが、場外から矢野が足を引っ張って阻止。サミング攻撃で裕二郎の動きを止める。
　しかし、すぐさまKENTAがフロントキックで矢野を蹴り飛ばす。そのKENTAにリングに入ってきた棚橋が張り手だ。その棚橋をEVILがショルダータックルでふっ飛ばす。そして、石井にもラリアットを発射だ。
　だが、石井はこれをよけてバックドロップ。裕二郎がすかさずフロントキックを放ってくるが、石井はこれをキャッチ。そこに棚橋がスリングブレイドで飛び込んでくる。最後は石井が裕二郎を垂直落下式ブレーンバスターでトドメを刺し、3カウントを奪ったのだった。

　
棚橋「いよいよ明日ですね。ようやくね、KENTA選手にも、口では言わないかもしれないけどね、こう日々の闘いの中で、熱量が上がってきてる、のは肌で感じるから。そしてね、今やっぱ俺、スゲエ燃えてますよ。俺はね、ほんとに今まで“百年に一人の逸材”といってますけど、自分のことを凄いと思ったことは1度もなくて。まあでも、凄いことはやってきたんだなという自覚はあります。ただ、今この状況で、そんなものはあんまり意味がなくて、これからどうしていくかっていうところが、僕だけじゃなくて、日本にいる、いや世界のね、みんなに求められてることだから。これからどうしていくんだ？ 棚橋はこれからどうしていくんだ？ レスラーとして、どう生きていくんだってところを、もう1度ね、みんなに見てもらいたい」
　

　
棚橋「よしっ……。正直言うとね、ここ何年か、集中はしてたけど、自分でどっか言い訳探してたかな。ヒザも悪いしとか、ふらふらした感じだったけど、遅ればせながら、ようやく、決意が決まりました」
　
※石井&矢野はノーコメント
　
　

　
EVIL「（※東郷を従えて引き揚げてきて）オイいいか、石井、テメエ、リングで最後に寝てるのはお前だからな。よく覚えとけ。（※東郷に向かって）よし、行くぞ」
　

　
KENTA「まあいよいよ、明日。まあ明日……（※集まったカメラマンに座るよう促して）まあ明日だよ。名古屋。名古屋。名古屋ってあれじゃん。いい意味で田舎じゃん。名古屋っていい意味でなんもねえじゃん。名古屋のヤツっていい意味でバカばっかりじゃん。ただの悪口なのに、“いい意味で”ってつけることで、だいぶ柔らかくなるよね。そんな話はどうでもいいんだよ！ 毎晩、俺が寝ようとすると、頭にあの、あの、あの鞄を壊されたシーンが鮮明に。寝ようとすると、ハッてなるんだよ。毎回。毎晩。耳を澄まして。耳を澄まして、ほら。聞こえない、ほら？ 鞄くんの声が？ ほらほらほら、今。聞こえた？ 聞こえねえだろ？ 俺にははっきり聞こえるよ。『棚橋、棚橋のことやっつけて』って、結構、普通のこと言ってたよ。マジで。ほんで、あいつは過去の話も、なんかいろいろしてるよ。なんかしら、どうだったどうだったって。で、それは人間生きてりゃ、いい過去も悪かったこともいろいろあるよ。でも、大事なのは今じゃん。そのよかった過去、悪かった過去、全部ひっくるめて、それを含めてなんか、もっといい今で上書きしていくしかないじゃん、人生。ねえ？ だから明日の名古屋は、そういう意味で、今現在の、現在地の、俺たちの現在地を確認するような、そんな闘いになるんじゃない？ その上で絶対勝つけど」
　

　
KENTA「ほんで、それから、解説。解説になんか、柴田の勝頼、来るらしいじゃん。ずいぶん偉くなったな、解説だなんて。コーチで、アメリカでコーチやって、解説やって、なんだずいぶん偉くなったな。それとも、現れることでなんかキャーキャー言われたいの？ なんかチヤホヤされたいの？ お前に俺、解説される筋合いなんかないから。かといって、解説されない筋合いも特にないんだけど……。柴田もいるのか。柴田がいて、棚橋がいて。面白そうじゃん、名古屋。これを見てるお前ら。いつこれを見んのか知らない。明日の試合前なのか、試合後なのか、いつなのか知らないけど、明日、俺と棚橋、現在地の確認する試合、熱い試合になると思うよ。（※立ち上がろうとしながら）で結局、俺が何が言いたいかっていうと……俺、名古屋人のこと、いい意味で嫌いってこと……」

※裕二郎はノーコメント