メイン（第6試合）の公式戦では、IWGP USヘビー級王者の棚橋弘至（2勝1敗）とSANADA（2勝1敗）が激突。両者のシングルでの対戦成績はSANADAの3勝2敗。人気と実力を誇る両者が、見応えある攻防を繰り広げるのは必至だ。

棚橋はUSヘビーのベルトを腰に入場。

　開始のゴング、場内は手拍子が発生する。まずはロックアップからリストの取り合い。棚橋は足を取ってグラウンドに持ち込む。そしてヘッドロックで捕獲。そこからフライングメイヤーに持ち込むが、SANADAはヘッドシザーズ。棚橋は返し、一旦両者は離れる。
　続いてロックアップから、棚橋はすばやくヘッドロックで捕獲。SANADAはハンマースルーを仕掛けるが、棚橋はグリップを離さない。
　SANADAは切り抜けて逆にヘッドロック。そのまま締め上げていく。棚橋も返し、アームホイップを繰り出すが、負けじとSANADAもアームホイップ。そして、もつれるような状態で立ち上がり、SANADAがロープを背負って「ブレイク！」と主張すると、棚橋は「OK！」と応えつつもボディブローをお見舞い。
　続いて棚橋はセカンドロープからフライングクロスボディを決めてエアギターを奏でる。
　棚橋は拍手を煽り、掟破りのパラダイスロックを狙う。だが、SANADAははねのけ、棚橋をすばやくパラダイスロックで捕獲。そして棚橋に足を乗せ、相手のお株を奪うエアギターを奏でてから、臀部に低空ドロップキックをヒット。
　SANADAは棚橋の後頭部にエルボーを3連発。そしてフライングメイヤーから首4の字へ。棚橋はなんとか足でロープエスケープ。
　SANADAはストンピングをたたき込み、さらに頭部にナックルを落とす。そして棚橋を引きずり起こし、追撃のナックル。棚橋は気合いの雄叫びを上げるが、SANADAはナックルでヒザをつかせる。
　棚橋も力のこもったエルボーで反撃。SANADAもエルボーを返し、激しい打撃の応酬に。棚橋は打撃のコンビネーション、さらにジャンピングフォアアームをヒット。そしてボディスラムで叩きつけ、セカンドロープからサンセットフリップ。
　棚橋は串刺し攻撃を狙うも、SANADAは逆にハンマースルー。しかし、棚橋はヒザにカウンターの低空ドロップキック。すると、SANADAも同じ技を返す。
　しかし、棚橋は蹴り足を捕えてドラゴンスクリュー。だが、SANADAもドラゴンスクリューを見舞う。続いて違いに足を捕える。そして一緒にマットに落とすことを示し合わせるが、SANADAは離さずドラゴンスクリューを敢行。
　続いてSANADAはランニングエルボー、アームホイップ、そしてドラゴンバックブリーカーをお見舞い。棚橋が場外にエスケープすると、SANADAは鮮やかなプランチャを炸裂。SANADAは場内の拍手を煽る。
　SANADAは棚橋をリングに戻し、自身も戻ろうとするも、ロープをまたいだところで棚橋がドラゴンスクリュー。さらにヒザに低空ドロップキックをヒット。そして追い打ちのロープ越しのドラゴンスクリューをお見舞いする。
　棚橋は気合いを入れ、テキサスクローバーを狙う。だが、SANADAは両手をロープにかける。すると、棚橋はすばやくグラウンドでのドラゴンスクリューを敢行。
　勢いに乗る棚橋はロープへ。SANADAはカウンターのフランケンシュタイナーを繰り出すが、棚橋はこらえてテキサスクローバーに持ち込む。SANADAは必死にロープエスケープ。
　棚橋はSANADAを場外に追いやり、プランチャを炸裂。そして棚橋はSANADAをリングに戻し、エプロンに上がる。するとSANADAがドロップキックを突き刺し、マジックスクリューの体勢に入るも、棚橋はこらえてツイスト&シャウトを連発。しかし、SANADAもクラッチを離さず、意地のマジックキラーを決める。
　SANADAはTKOを狙うが、棚橋は暴れて回避。するとSANADAはスタンディングのドラゴンスリーパーからSkull Endへ。しかし、棚橋は後方回転し、スタンディングのドラゴンスリーパー。
　SANADAは切り抜けると、スワンダイブのミサイルキックをヒット。そしてTKOを決めてカバーするが、棚橋はカウント2でキックアウト。
　ならばとSANADAはラウンディング・ボディプレスを放つが、棚橋はかわす。SANADAは着地するも、ヒザにダメージを負ってしまう。それでもSANADAはラ・ミスティカのような動きから、体勢が崩れつつもスタンディングのドラゴンスリーパーで捕獲。そして、その状態のままブン回すが、棚橋もツイスト&シャウトで反撃する。
　棚橋は「立てー！」と叫び、スリングブレイドを炸裂。だが、カバーはSANADAがカウント2でキックアウト。すると棚橋はコーナー最上段からハイフライアタック。そしてハイフライフローを放つも、SANADAはヒザで迎撃。しかし、自身のヒザを叩いて苦悶の表情。棚橋は大の字状態に。
　すると、SANADAがラウンディング・ボディプレスを繰り出すが、棚橋もヒザで剣山。
　ここから両者は激しいエルボーの応酬に。SANADAはローリングエルボーをお見舞いするが、棚橋は気合いの雄叫びを上げる。SANADAがもう一度ローリングエルボーを繰り出すと、棚橋はカウンターの張り手をヒット。
　そして棚橋はロープに走るが、SANADAは追走してオコーナーブリッジへ。しかし、棚橋はカウント3寸前で跳ね返す。そして、今度は棚橋がオコーナーブリッジのモーションから、ドラゴンスープレックスを決めるが、SANADAはカウント2で必死にキックアウト。
　すると棚橋はコーナー最上段から今度こそハイフライフローを炸裂。SANADAは返すことができず、棚橋が公式戦3勝目をゲットした。

　
棚橋「（※フロアにゆっくりと座って）よーし、よし。1敗でオカダ追走態勢。行くよ。今日、改めて思ったね、リング1周回って。いろいろ発信するツールはあるけど、プロレスの会場、小さい会場で見てもらったり、『（新日本プロレス）ワールド』で見てもらったり、そういう強くあろうとする思いがね、オレはきっと、プロレスにあると信じてるし。それを見せないと、証明しないと。言った本人が、応援してくれてるみんなを、会場に来てくださる皆さんを。そしたら、いろんなことが信じられるし、前に進むパワーになるんじゃないかな」
　

　
棚橋「あと、今日はね、そういう思いもあったし、去年の『G1 CLIMAX』でSANADAに負けてるから、ここは絶対っていう思いはあったよね。みんなも知ってると思うけど、オカダとSANADAってまったく同い年なんだよね。オカダがだいぶね、実績では先行ってるのもわかるし、SANADAが……ね、EVILにも先越されて。オレだったらもう、悔しくて悔しくて、“ワーッ！”ってなってるかもしんない。でもSANADAはCOLD SKULLだから、そんなの見せないけど、どっかにあると思うよ。ただ、オレがどうしてやれるもんじゃないしさ。まあ、みんな、みんな、自分でさ、勝ち取っていくものだからさ」
　

　
棚橋「よーし。リーグ戦に情けは無用だ。よーし、よーし、ちょっくら優勝してきます。よーし……。まあでも、『G1 CLIMAX』、シングルでね、SANADAと結構当たるけど、（※ゆっくり立ち上がりながら）SANADAとのシングルは、世界で一番じゃないけど、結構好きです。よーし……」
　
　

　
SANADA「（※コメントスペースに座り込んで）悔しいな。イケメンに、負けるのが、一番、悔しいです。たださ、たださ……棚さんが、このリングで、築き上げてきたこと、オレはリスペクトしてるよ。ただ、オレは、オレなりの道、このリングでオレなりの道で行く。MAKING the ROADで、CHECK ONE　TWO…」