第5試合の公式戦はIWGPジュニアタッグを巡り火花と散らしてきた金丸義信（1勝0敗）とエル・ファンタズモ（0勝1敗）が対決。試合巧者同士、技術と共に心理的な駆け引きも見逃せない。

　開始のゴング、ファンタズモは金丸に「スズキグン、カワイイ、ヤングボーイ」と挑発しながら、握手を求める。金丸は拒否し、背中を見せたファンタズモを襲撃。
　だが、ファンタズモはロープワークの攻防から金丸の背中を踏みつけ、フレアーウォーからトップロープに寝そべって挑発。すかさず金丸は襲いかかり、場外戦に持ち込もうとするが、ファンタズモはすばやくリングへ。
　金丸がリングに戻ると、ファンタズモは疑惑の右足で踏みつけようとするが、金丸がかわすと自身の足を痛めてしまう。
　金丸はドロップキックを決め、さらにバックエルボーから低空ドロップキックをお見舞い。続いて顔面を踏みつけてから、スリーパーで捕獲。
　ファンタズモはバックエルボーで切り抜けてロープへ。金丸は低空ドロップキックを繰り出すが、かわしたファンタズモはダブルハンマーを何度も落としてカバー。
　金丸が返すと、ファンタズモは金丸の左手に右足でストンピング。金丸の悲痛な叫びが響き渡る。
　ファンタズモは金丸の手をつかんで起こすと、ロープに飛び乗って運動能力を見せつける。そしてリングに着地して金丸の背中に引っかき攻撃。
　続いてファンタズモはチンロックで捕獲。そしてサイドバックブリーカーで痛めつけていく。さらにスリーパーでダメージを蓄積させる。金丸が切り抜けようとすると、相手の手に噛みつく反則攻撃。
　ファンタズモはフロントネックロックの状態で立ち上がる。ファンタズモが突進すると、金丸はレフェリーを突き飛ばして動きを止める。だが、ファンタズモもレフェリーを突き飛ばす。
　金丸はスキをついてファンタズモに延髄斬りをヒット。そして引きずり起こしてブリティッシュフォールをお見舞い。続いて金丸はディープインパクトを狙うも、ファンタズモは切り抜ける。ここから技の読み合いとなり、金丸がファンタズモのヒザに低空ドロップキックをヒット。
　金丸は雄叫びを上げ、垂直落下式ブレーンバスターを決めてカバーするが、これはカウント2。すると金丸はボディスラムで叩きつけ、ムーンサルトプレス。ファンタズモはかわすと、金丸の土手っ腹にソバットを炸裂。
　続いてファンタズモはアルゼンチンバックブリーカーの体勢から前方に叩きつける荒技。そしてとどめのサドンデスを狙うも、金丸はかわして場外にエスケープ。
　ファンタズモは追いかけ、鉄柵にハンマースロー。だが、逆に金丸が投げ返す。すると、ファンタズモは鉄柵の上からムーンサルトアタック。しかし、金丸はかわすと、場外フロアでリバースDDTを炸裂。
　そして金丸はセコンドの中島をを投げつけるが、ファンタズモは受け止め、逆に金丸に投げつける。金丸はカウントアウト寸前でリングに生還。
　するとファンタズモはランニングニーを繰り出すが、金丸はかわして横入り式エビ固め。返したファンタズモはバズソーキック。そしてCRⅡを狙うも、金丸は切り抜けて首固め。ここから首固めの応酬を経て、ラリアットの相打ちへ。さらにサミングを打ち合い、ダブルダウンに。
　先に立ち上がったファンタズモはサドンデスを狙う。しかし、金丸はレフェリーを盾にすると、スキをついてファンタズモに急所蹴り。すかさず首固めで3カウントを奪い、金丸が技アリの勝利をスコアした。

金丸「オイ、使えるものは何でも使うからな。最初から勝ち負けなんてどうでもいいよ。勝とうなんて思わねえよ。優勝もしようとは思わねえよ。でもよ、そこを目指してる奴らの足元を掬ってやるから。オイ、これからもよく見とけよ。楽しませてやるからよ」

ファンタズモ「（股間を冷やしながらバックステージに現れて）こんなキッツイ試合のあとでもコメントしないといけないのか？　クソッ…アソコが…足も痛え…コメントは明日にできないのか？　今は話すような気分じゃねえよ。オレ様が0勝2敗だと!?　今のままではダメだ。でも何を変えたらいいんだ？　クソ…」