第6試合の公式戦ではロビー・イーグルス（2勝3敗）とエル・デスペラード（2勝2敗1分け）が今年三度目の対決。イーグルスは7.25東京ドームでIWGPジュニアヘビーを奪取するも、デスペラードが11.6大阪で執念の奪還。1勝1敗で迎えた戦いの結末は？　

　イーグルスはIWGPジュニアタッグ、デスペラードはIWGPジュニアヘビーのベルトを携えて入場。

　開始のゴング、ロックアップからイーグルスはバックに回る。デスペラードは回避し、高度なリストの取り合いに。
　デスペラードは足を踏み潰してヘッドロック。そして首投げからさらにヘッドロックで締め上げる。イーグルスはレッグシザーズで切り返すが、デスペラードは脱出してしつこくヘッドロック。
　イーグルスは巧みに足を刈って、グラウンドに持ち込みヘッドロック。その状態で立ち上がるが、デスペラードは髪をつかんで脱出してヘッドロックへ。
　イーグルスはロープに押し込み、離れ際に攻撃と見せかけてクリーンブレイク。デスペラードは挑発するように拍手を送る。
　続いてデスペラードはサミングからヘッドロック。イーグルスはハンマースローを仕掛けるも、デスペラードはショルダータックル。続くロープワークの攻防では、イーグルスのアームホイップをデスペラードは回避。さらにイーグルスの丸め込みも切り抜けるが、イーグルスは機敏な動きから顔面に低空ドロップキックをヒット。
　デスペラードはサミングでひるませ、ハンマースローを狙う。イーグルスはロープをつかんでこらえるが、デスペラードはヒザにキック。だが、イーグルスはロープを用いたアームホイップを狙う。これを切り抜けたデスペラードは強烈なエルボー。
　そしてデスペラードはルチャ流のアームホイップ。すると今度こそイーグルスはアームホイップでデスペラードを場外に落とし、フェイントからトペ・スイシーダをお見舞い。
　イーグルスはデスペラードをリングに戻し、左ヒザにストンピング。そしてフライングメイヤーから低空キックをヒットしてカバー。デスペラードは跳ね返し、打撃で応戦。
　だが、イーグルスはヒザへのキックから強烈な逆水平チョップ。続いてイーグルスはデスペラードのヒザをエプロンに打ち付けるラフファイト。
　場外でデスペラードは逆水平チョップで応戦するが、逆にイーグルスが逆水平チョップでダウンさせる。
　イーグルスはデスペラードをリングに戻してカバー。デスペラードが返すと、イーグルスは首元にニードロップ。
　優勢のイーグルスはデスペラードの腕と足を捕らえ、ヒザをマットに叩きつける。そしてしつこくカバーし、体力を削っていく。
　イーグルスはソバットでひるませてロープに走るが、デスペラードはスパインバスターの体勢に。ロビーはうまく回避し、技の読み合いからスワンダイブで飛びかかる。だが、デスペラードはかわすと、着地したイーグルスにスピアーを炸裂。
　続いてデスペラードはブレーンバスター。そして外回転のドラゴンスクリュー。さらにヒザにニードロップを食らわせ、ストレッチマフラーへ。イーグルスはなんとかロープに手をかける。
　デスペラードはイーグルスを引きずり起こしニークラッシャーを狙う。イーグルスがこらえると、ヒザを蹴りつけてからもう一度ニークラッシャーへ。しかし、イーグルスはデスペラードの顔面にヒザ蹴り。
　そして流れるような動きでロン・ミラー・スペシャルで捕獲。デスペラードのうめき声が響き渡る。デスペラードはタップアウトしかけるも、必死にロープエスケープ。
　するとイーグルスはデスペラードの胸板を蹴りつけてからカバー。デスペラードはカウント2で跳ね返すも、立ち上がることができない。
　イーグルスはデスペラードを引きずり起こすが、デスペラードはスキをついてヒザに低空ドロップキック。
　だが、ダウンしたイーグルスも、近づいてきたデスペラードのヒザにキックをお見舞い。
　イーグルスは串刺しのダブルニー。二発目はデスペラードが切り抜けるも、イーグルスは足への619。そしてデスペラードの顔面にダブルニーをグサリ。
　続いてイーグルスはワープ4.5を繰り出すが、デスペラードはヒザを突き立てる。この動きを読んだイーグルスは、着地するとデスペラードのヒザ裏にニードロップ。
　そしてイーグルスはロン・ミラー・スペシャルを狙うも、デスペラードは横入り式エビ固め。さらにストレッチマフラーに連携するが、イーグルスも丸め込みで切り返す。
　跳ね返したデスペラードに対し、イーグルスはトラースキック。そして高度な技の読み合いから、イーグルスはデスペラードのヒザ裏を蹴り付けて後頭部にスライディングエルボー。だが、デスペラードは寸前で回避。
　しかし、イーグルスはトラースキックの連発からカバー。デスペラードはなんとかカウント2でキックアウト。
　するとイーグルスは銃口を向け、ターボ・バックパックの体勢に。しかし、デスペラードはこらえてスパインバスター。さらにギターラ・デ・アンヘルを決めてカバーするが、イーグルスも必死にカウント2でキックアウト。
　デスペラードは気合いの雄叫びから、ピンチェ・ロコへ。しかし、イーグルスはウラカン・ラナ。それをデスペラードも返し、ここから丸め込み合戦へ。
　そして、デスペラードは強烈なエルボーを叩き込むも、イーグルスもジャンピングキックをヒット。イーグルスは気合いの雄叫びから、アサイDDTを炸裂。さらにターボ・バックパックを狙うも、デスペラードは切り抜けて電光石火のエル・エス・クレロ。この妙技で3カウントを奪い、デスペラードが辛勝を収めた。これでデスペラードは3勝2敗1分けで白星を先行。
　

デスペラード「（※ベルトを手に、足を引きずりながら引き揚げてきて）はあ……チクショー……勝ち点はもらったけど、チクショー……。攻め込まれた。強い、うまい、速い。面白ぇなぁ。面白いけど、ああ、悔しい。クソー……。チクショー……。でもあいつ、『いつでも挑戦してこい』と言ったら、『オーストラリアでやろうぜ』って。いいじゃん、呼んでくれよ。なあ？　ずーっと中で。国内だけじゃねぇ。新日本の中っていう、すごく小さいところでずぅーっとジュニアはゴチャゴチャゴチャゴチャやってんだ。ハァ……なあ、『（BEST OF THE）SUPER Jr.』の時だけとは言わねぇが、ああいうふうに外から来てくれてるヤツらのおかげでどれだけ助かってるかだ、なあ？　実際強いし、面白いし。ロビーとはもっとやりてぇな。だけど、まずは『SUPER Jr.』。自分自身の闘いに納得はいかなくても、勝ち点は２つもらってんだ。なにがなんでもだ、決勝残って、俺自身が納得いく形で優勝して、満を持して……ドームって言うと前哨戦みてぇだな。やだなぁ……。やっぱ夏前に『SUPER Jr.』やろうぜ！」
　 

ロビー「クソ……デスペラード、オレとの試合は楽しいって言ってたよな。オレもオマエとの試合は毎回楽しいよ。でも試合の翌日は身体のどこもかしこも痛い。誰もが優勝目指して闘ってる『（BEST OF THE）SUPER Jr.』公式戦の一つなんだから、あばらを狙われたり、頭から落とされたり、アゴにパンチを食らうくらいのことは覚悟してた。特にオマエはチャンピオンとして出場してるんだから、チャンピオンとしての強さを示したいはずだ。それにこないだ成績ではオレが上回ってるって言ったばかりだけど、もうオマエに越されてしまった。これで６試合が終わったのか？　オレが勝ったのは……ワトとファンタズモか。ファンタズモからの勝利は自分の中では10点に相当すると思ってる。今日の一敗はそこまで悪くない。相手はチャンピオンだからな。今、ジュニアのトップに立ってる男なんだから、そうそう簡単に勝てたらおかしい。悔しいけど実力がなければ、オレに勝って今ベルトを巻いてるはずがない。『BEST OF THE SUPER Jr.』……勝ったり負けたり変動が激しい。負けては勝ち、負けては勝ち……前回YOHに負けてしまったから、今日はもう絶対に負けられないって思ってたけど、勝てなかった。でも次の公式戦で勝てば、この負のスランプから抜け出せるような気がしてきた。だから今日を境にロビー・イーグルスは復活する。今までオレはずっと番狂わせだったんだから。オレにとって３回目の『SUPER Jr.』、絶対にファイナルまで駆け上がってインパクトを残す。足は片方ボロボロだけどな……。今まで以上にもっと速く、もっと強くなって、優勝だけを目指していく。次は？　BUSHIか……。忘れないでくれよな。この俺はスナイパー・オブ・ザ・スカイ（天空の狙撃者）。心してかかってくることだな」