第4試合はマスター・ワト&田口隆祐&天山広吉vsエル・デスペラード&金丸義信&TAKAみちのく。2.11仙台でIWGPジュニアヘビー級王座戦を行なう挑戦者ワトと王者デスペラードにとっては前哨戦となる。前日の1.20後楽園の前哨戦の試合後、ワトは「オレがチャレンジャーだ、俺だけを見ろ!」とアピール。それに対し「イヤだ」と言い残したデスペラードの視線を、ワトはどう自分に振り向かせるか?
デスペラードはIWGPジュニアヘビーのベルトを携えて入場。そして放送席のヒロムを見やってからリングイン。そして、ワトの頬を叩いて言い合いを繰り広げる。そこに田口が割って入り、「アンタたち、さっきから俺を見ろ、俺を見ろ……、アタシを見なさいよ!」と謎のお姉口調でアピール。田口はその後もアピールを続けるが、鈴木軍が仕掛けるかたちで試合はスタート。
デスペラードはワトを場外で鉄柵に叩きつける。そして、鈴木軍は田口にトレイン攻撃を狙う。しかし、田口は切り抜けて金丸、デスペラードにヒップアタックをヒット。さらに金丸、デスペラードにランニングのヒップバットを連発。
勢いに乗る田口は二人に対してオヤァイポーズからケツイェを狙うも、DOUKIが低空ドロップキックで阻止。DOUKIは田口の臀部にストンピングを浴びせ、天山を挑発。天山は突進するが、DOUKIはカニバサミで転ばせ、天山の頭部が田口の臀部に誤爆。田口は「あ~!」と叫び硬直。
続いて金丸が田口にアトミックドロップ。そしてデスペラードが田口にストンピングを連発。
スイッチしたDOUKIは田口をブレーンバスターで叩きつける。だが、カバーはカウント2。
鈴木軍はすばやいスイッチワーク。今度は金丸が田口をキャメルクラッチで捕獲。続いてフェースロックに移行するが、田口はなんとかロープエスケープ。
デスペラード&金丸は二人がかりで田口を攻めるも、ワトがカット。しかし、デスペラードはワトを場外に排除。
今度はDOUKIが田口にラ・ランツァ。しかし、カバーは天山がカット。続いてデスペラード&金丸が田口にトレイン攻撃。しかし、田口はヒップアタックで反撃。
スイッチした天山は金丸、DOUKIにショルダータックル。そして金丸に真モンゴリアンチョップを連発し、串刺しラリアットからブレーンバスターで叩きつける。だが、カバーはカウント2。
金丸は顔面かきむしりからロープに走るも、天山はフライングニールキック。さらにランニングヘッドドロップからカバーするがカウントは2。
ならばと天山はハンマースルー。しかし、DOUKIが妨害し、金丸が延髄斬りから低空ドロップキックをヒット。
次はデスペラードが天山のヒザを蹴り付け、ワトを挑発。しかし、天山はカウンターのマウンテンボムで反撃。
スイッチしたワトはデスペラードにスワンダイブのエルボーアッパー。さらに蹴りのコンビネーション。最後はトラースキックでなぎ倒してカバー。デスペラードが返すと、ワトは旋風脚へ。
しかし、かわしたデスペラードはマフラーホールドへ。ワトはこれを切り抜けてキックを連発。デスペラードも逆水平チョップで反撃。デスペラードはエルボーで打撃戦を制すと、バックドロップを炸裂。
続いてデスペラードのスパインバスターから、DOUKIがスワンダイブのラ・ランツァ。しかし、カバーは天山がカット。
するとデスペラードとDOUKIはトリッキーな動きで、天山の股間を急所に打ち付けるダーティーファイト。しかし、田口がヒップアタックで二人まとめて吹っ飛ばす。
さらに田口は金丸にもヒップアタック。だが、金丸はアトミックドロップで迎撃。そして田口を場外に排除。
ここでワトが突進してきた金丸をうまく場外に追いやる。そしてDOUKIに襲いかかるが、これを切り抜けたDOUKIは土遁の術を炸裂。続いてスープレックス・デ・ラ・ルナを狙うも、ワトは回避。そしてワトはラ・カレテラを決めて鮮やかな3カウントを奪取。ワトが昨夜に続き、前哨戦を制した。
試合後、ワトは「何度でも俺を見ろと言い続けてやる!」とデスペラードにアピール。デスペラードはそれに応えず、リングを下りると「もうちょっとワクワクさせてくれ、なっ?」と言葉を投げて退場。
田口「(一人でやって来て、なぜかオネエ口調で)まあ見てのように、マスター・ワト、ワトちゃんの調子がもの凄くいいから~、これは狙いに行っちゃうよね~タッグ。問題ないでしょう。タッグも獲れるっちゅうならタッグ行くしかないっしょ~6or9で。(あとからやって来たワトのほうを見て)ねえ、ワトちゃ~ん。行けるわ~。行けるわ~。あとは実行委員次第でしょ? 実行委員がどうするか?」
ワト「(戸惑いながら)待って待って待って、ちょっと待ってください」
田口「何よ?」
ワト「今、シングルのほうに集中したいので……」
田口「知ってるわよ! 知ってるわよ、そんなの。集中してるじゃない。(ワトの尻を叩きながら)集中してるって話! こんだけ集中してんの。ジュニアタッグ行けるっしょ~? 行けるっしょ~! ジュニアタッグ行けちゃうって話よ、これもうジュニアタッグ。実行委員会、6or9やるって。だいぶ前だけどさ、タッグリーグで勝ってんのよね、あのチームに。チャンピオンチームに。メガコーチーズより強いのよ、6or9は。あのインチキシューズ履いてるチームがなんで挑戦出来るのって話よ。
(しつこくワトの尻を叩きながら)集中してんだって。タッグに向けて集中してんだって。IWGPジュニアタッグに向けて集中してんだって。ちゃんと聞いて!(と言い捨てて一人で控室へ)」
ワト「ちゃんと聞いてって……。まあいいや。もちろん田口さんの言うことも頭に入っている。入ってる……ちょっと待って、ちょっと待ってください。俺はIWGPジュニアヘビー級王座、しっかりこの腰に巻いて、俺なりの俺のジュニアを作ってやる。
明日も明後日もこのシリーズ、仙台まで何遍でも言ってやるよ。俺を見ろって。エル・デスペラード、俺が楽しませてやるよ。まあ俺自身も楽しんでこのシリーズ、突っ走っていくよ」
天山「(ワトが控室に戻った後にやって来て)ワト、調子いいじゃない。昨日と今日と開幕からしっかりと白星。まあ田口カントクがね、なんか横からしゃしゃり出て、タッグのベルトも大事かもしれんけど、今は集中してほしいね。ワトにシングルのベルト集中させて、必ず勝利してほしいな思いますよ。あのベルトが目の前に来てんねんから。ワトやったら出来る。このままの調子で仙台まで突っ走ってほしいよね。仙台楽しみですよ。ワトが新しい時代を切り開いてくれるのを見たいですよ。OK!」
※3人でコメントブースに登場して
デスペラード「ああ、ドンケアだ、ドンケア」
金丸「何だ、あの緑のパンツは? 横でうるせえんだよ、あいつはよ」
デスペラード「(DOUKIを見て)だから、集中が切れたから、あんなどうしようもねえのに丸め込まれたんだろうが。そんなのがなかったら普通に勝つわ!」
金丸「オイオイ、この状況を考えればよ、今はシングルに集中だろ。なあ?」
デスペラード「ちょっと考えられませんかねえ、田口さん」
金丸「あいつは何を言ってんだ? 69代どうのこうの?」
デスペラード「そんなのにこだわります?」
金丸「今はシングルだからな」
デスペラード「(DOUKIのほうを見て)ドンケア、なんも気にするな。多分、今日はイライラしてるだろうけど」
DOUKI「イライラするわ、あんなの! 試合の序盤はなんだよ、あれ。集中力が続かねえよ!」
デスペラード「俺もそうだ。ギリギリだったわ」
金丸「今日は一杯飲むか?」
デスペラード「そうっすね」
金丸「景気づけに。行くぞ、オラ! よ~し行くぞ、DOUKI!(と言って、DOUKIと一緒に控室へ)」
デスペラード「飲んで忘れろ! (一人残って)さて、私のほうは流石に飲んで忘れるというわけにはいきません。ノブさんが今言ってくれただろう? シングルだよ、シングル、シングル、シングル! 『俺のほうを見ろ』、『俺のほうを見ろ』って、ちったあ成長したじゃないの。昨日の今日で、『俺のほうを見ろ』、『俺のほうを見ろ』って言ってた。それしか言えなかったのに、ちょっと賢いオウムのほうがもうちょっと喋れますよっていうぐらいの奴が、ちゃんと今日は会話になってたじゃないか。
『三日会わざれば刮目して見よ』ってのがあるが、たった一晩でだいぶ成長してんじゃない。もっとワクワクさせてくれ。なあ、俺はずっと言ってんじゃねえか。よその奴とやるって。新しい刺激をって。お前がその新しい刺激をくれるんだったら、わざわざ外に出る必要もないんだよ。いろいろ越えなきゃいけねえ壁が多いじゃねえか? 今、よそだって感染がひろがってるじゃねえか? お前がもし成長して、俺をワクワクさせてくれるんだったら、ちゃんと正面から受けてやるよ。
(しばらく考えた後)ヒロムはあと何年かかるつったっけ、あいつのこと? 2年つったかな? 3年かな? ちょっと早いか…」