第5試合のBブロック公式戦では、AEWのROHピュア王者ウィーラー・ユウタ（4勝4敗）とTJP（4勝4敗）が激突。どちらにとっても勝ち越しの懸った一戦。若き王者であるユウタが有終の美を飾るか？　それとも海千山千のTJPが貫禄の勝利を収めるか？

　ユウタはROHピュア王座のベルトと共に花道を進む。

　開始のゴング、ユウタは首投げからグラウンドに持ち込むが、TJPは両足を上げ、両肩で前に進む独特の動きで脱出。これにはユウタも拍手を送る。
　続いてユウタはヘッドロックで捕獲。そしてグラウンドに持ち込むも、TJPはすばやく切り抜けて逆にヘッドロック。すると、ユウタは前方回転をして巧みに脱出。
　今度はリストの取り合いに。TJPは軽快な動きからアームホイップ。だが、ユウタはヘッドシザーズで切り返す。
　するとTJPは三点倒立から脱出。すかさずユウタが張り手を見舞うと、TJPはつかみかかり、ここからオクトパスホールドを巡る攻防に。TJPはスキをついてヘッドシザーズホイップ。
　さらにTJPはショルダータックル。だが、続くロープワークの攻防で、ユウタはシーソーホイップのように脚力でTJPを投げると、ボディスラムで叩きつけてからセントーンをお見舞い。しかし、カバーはTJPがカウント1でキックアウト。
　続いてユウタはTJPの両腕を交差させて締め上げる。TJPは切り抜け、手四つの体勢に。この状態で共にキックを見舞う。
　そこからTJPはダブルリストアームソルト。そしてハイレベルなリストの取り合いを経て、ユウタが丸め込みへ。だが、回避したTJPは変形のアームブリーカー。
　続いてTJPはハンマーロックの体勢で捕らえ、自身の膝をユウタに打ち付ける。さらにその状態からTJPはブリッジを決める。
　ここから丸め込みの応酬に。TJPはフィンガーロックを決めながらシャープシューター。そしてリバースインディアンデスロック、鎌固め、変形のアームバーと流れるように技を繰り出していく。
　続いてTJPはユウタに顔面ウォッシュをお見舞い。だが、ユウタはフロントキックで切り抜け、マンハッタン・ドロップから延髄斬り。
　さらにユウタは串刺しエルボーから、コーナー最上段に上りジャンピングエルボー。続いてユウタはジャーマンを狙うも、TJPはこらえて、エルボーの応酬に。
　TJPがバックを取ると、ユウタは後退してコーナーにサンドイッチにする。そしてジャーマンをお見舞い。
　TJPがカウント2ではね返すと、ユウタはツームストンパイルドライバーの体勢に。だが、TJPは回避。ここから技の読み合いとなり、TJPがトリッキーなモーションからバックドロップ。だが、ユウタもすぐさまペインスリラーで反撃。
　そしてラリアットの相打ちから、TJPがトラースキック。しかし、ユウタはフロントキックで応戦。するとTJPはセカンドロープに飛び乗り、振り向きざまにエルボーをヒット。
　ユウタは突進するが、かわしたTJPはトルネードDDTを決め、雄叫びを上げる。そしてマンバスプラッシュを繰り出すも、回避したユウタはキャトルミューティレーション。　TJPが逃れると、ユウタはエルボーの連発から、もう一度キャトルミューティレーション。しかし、TJPは巧く切り返してカバー。
　カウント2ではね返したユウタは、ダブルチキンウィングで持ち上げる。だが、TJPは前方回転して切り抜け、ピノイストレッチを狙う。ユウタが耐えると、TJPは首筋にエルボーを連発し、ピノイストレッチの体勢に。だが、ユウタは首固めで切り返す。
　TJPはカウント2で跳ね返すも、ユウタはTJPの右腕をつかんでキックを叩き込み、シートベルトクラッチを狙う。しかし、TJPは回避してハイキック。そしてファイナルカットの体勢に。
　これをユウタは切り抜け、脇固めからシートベルトクラッチを決め、なんとか3カウントを奪取。これでユウタは5勝4敗、TJPは4勝5敗で公式戦を終了。

　試合後、ユウタは握手を求める。TJPは拒否するも、それでもユウタは手を伸ばす。するとTJPはその手を叩いてから悔しげに退場。ユウタはベルトを誇らしげに掲げた。

　
ユウタ「勝って締めくくることができてよかった。でもBブロック1位になれなかった。優勝にも届かなかった。今日TJPとこのベルト（ROHピュア王座）にふさわしい試合ができたと思う。11分の激闘を経て、最後に俺のシートベルトクラッチで3カウント獲った。どんな試合でも最後は絶対この技で勝つって心に決めてる」
　

　
ユウタ「まだまだ言い足りないけど、残りはブドーカンが終わってからに取っておくよ。成績には満足してないけど、このツアーを通して俺は成長できた。（※日本語で）ミナサン アリガトウゴザイマシタ。シンニホン・プロレス、アリガトウゴザイマシタ。（アメリカに）戻ったら、（ジョン）モクスリー、ブライアン（ダニエルソン）、（ウィリアム）リーガルからいろいろ厳しいことも言われると思う。それから、JERICHO APPRECIATION SOCIETY、お前らをぶっ倒してやる。じゃあまた」
　
　

　
TJP「今日はプライドを懸けた勝負だった。クソ！ でもユウタは現・ROHピュア王者で、（ブライアン）ダニエルソン、（ジョン）モクスリー、（ウィリアム）リーガルから鍛えられてる選手だ。だから納得のいく結果だ。彼らが後ろについてるんだから、アイツはもっともっと力をつけていくだろう。俺にも支えてくれる仲間がいるけど、胸を張って一人でこのリングに立っている。自分の力を信じてこの長い年月、ここまで闘い抜いてきた。誰もこのテクニックは俺から奪えない。それだけは自信がある」
　

　
TJP「勝つことがあれば負けることもある。それはNBAでもMLBのゲームでも同じだ。滑り出しは良くても、最後まで順調にいくとは限らない。俺の成績もそんな感じだ。仕方ない。プライドを懸けてユウタに挑んだ。試合の内容は満足いくものだった。今日のユウタから確かなものを感じた。前からすごいヤツだとは思ってたけど、今日でアイツはもっと大物になると確信した。次の一戦がもう今から楽しみだ。次は思いっきりぶつかり合おうぜ。CROWNS UP！」