ロンドン2連戦、その初日のメインイベント(第8試合)では、IWGPタッグ王者のFTR(ダックス・ハーウッド&キャッシュ・ウィーラー)が、UNITED EMPIREのオージー・オープン(マーク・デイビス&カイル・フレッチャー)を相手に初防衛戦を敢行。
FTRは7.31テネシー『MUSIC CITY MAYHEM』でアレックス・ゼインとトリオを組み、マーク・デイビス&カイル・フレッチャー&TJPと激突。攻守が激しく入れ替わる中、合体技コリアリスでゼインを撃破したオージー・オープンは、試合後にFTRに対し「オマエらを倒したということは、俺たちが次の挑戦者だ!」と宣戦布告。今回、主戦場とするイギリスでIWGPタッグ初挑戦を果たすことに。高身長ながらも機動力に優れたオージー・オープンが、STRONG無差別級タッグ王座に続きIWGPタッグ初戴冠を成し遂げるのか? それとも小気味いいインサイドワークを武器とする世界屈指のタッグ屋FTRがベルトを守りぬくのか?
オージー・オープンはSTRONG無差別級タッグのベルトを腰に、気合十分の表情で入場。セコンドとしてグレート-O-カーンがUNITED EMPIREの旗を振りかざしながら帯同する。続いてFTRがIWGPタッグ&ROH世界タッグのベルトを携え、客席も練り歩いてからリングイン。場内は「FTR」コールが巻き起こる。
ゴング前、場内は「FTR!」と「オージー・オープン!」のコールが交錯する。そして両チームは至近距離で視殺戦を展開。
先発はハーウッドとフレッチャー。両者はにらみ合ってからゆっくりと動き出すと、まずはロックアップで組み合う。フレッチャーはハーウッドにコーナーを背負わせ、クリーンブレイクと見せかけて胸を突き飛ばす。
続いてバックの取り合いから、互いにフライングメイヤーでグラウンドに持ち込むも、それぞれ切り抜け、一旦離れる。
次はウィーラーが登場。フレッチャーはヘッドロックで捕らえるが、ウィーラーは逆にヘッドロックで切り返す。そしてフレッチャーの頭を撫でて挑発。
フレッチャーはロープに押し込み、再びヘッドロック。ウィーラーはハンマースルーを仕掛けるが、フレッチャーはショルダータックルでなぎ倒す。続いてすばやい技の読み合いから、ウィーラーはファイヤーマンズキャリー、さらにアームホイップを決める。
ウィーラーはフレッチャーの左腕を締め上げるが、フレッチャーはボディスラムで切り返す。スイッチしたデイビスは突進するも、ウィーラーはカニバサミで転倒させる。そしてウィーラーはハーウッドと交代。
デイビスはハーウッドをロックアップでコーナーまで押し込み、強烈な逆水平チョップを連発。その衝撃でハーウッドの胸板からは出血が見られる。
ハーウッドも負けじと逆水平チョップで応戦。だが、デイビスは逆水平チョップで後退させ、ボディスラムからセントーンをお見舞い。そしてクラウンズアップのポーズをしながらカバーするが、ハーウッドはカウント2でキックアウト。
続いてスイッチしたフレッチャーは打撃で攻めるも、ハーウッドも逆水平チョップからブレーンバスター。さらにギロチンドロップを決めてカバー。フレッチャーがカウント2ではね返すと、ウィーラーと共にすばやい動きで連携のエルボードロップ。
ウィーラーはフレッチャーにエルボースマッシュを連発。するとフレッチャーは自軍コーナーに運び、スイッチしたデイビスと二人がかりで攻める。しかし、ウィーラーは自力ではねのけ、デイビスに逆水平チョップから串刺しエルボーを連発。だが、二発目はフレッチャーがデイビスの手を引っ張って回避する。
するとハーウッドが場外で襲いかかるが、デイビスは抱え上げる。そしてフレッチャーもウィーラーを抱え上げ、二人を鉢合わせで叩きつける連携攻撃。
フレッチャーはウィーラーに場外で逆水平チョップ。そしてリングに戻すと、デイビスがハンマースルーでコーナーパッドに叩きつける。腰を強打したウィーラーは転倒。さらにデイビスはロープを用いてウィーラーの喉を痛めつける。
スイッチしたフレッチャーに対し、ウィーラーは逆水平チョップを連発。さらにバックドロップを決め、自軍コーナーに戻ろうとするが、デイビスが阻止。デイビスはウィーラーにセントーンを3連発してカバー。
ウィーラーが返すと、デイビスはスリーパーで捕獲。ウィーラーはパンチで切り抜け、前方回転エビ固めを仕掛ける。しかし、デイビスはこらえて回避。そしてフレッチャーにスイッチ。
フレッチャーは相手コーナーのハーウッドにパンチ。するとハーウッドもパンチで応戦し、乱打戦に。ハーウッドが競り勝つも、デイビスが場外に引きずり込み鉄柵に叩きつける。
リング上、ウィーラーがフレッチャーにバックドロップ。すると、フレッチャーはデイビスにスイッチ。デイビスはセントーンを連続で繰り出すが、どちらもウィーラーにかわされてしまう。
もう一度フレッチャーがスイッチし、まずは相手コーナーのハーウッドにジャンピングキック。だが、ウィーラーがフレッチャーをバックドロップの体勢で捕らえ、ロープに投げつけてから、もう一度捕らえてコーナー最上段に設置。そしてウィーラーは雪崩式バックドロップを炸裂する。
ウィーラーはスイッチしようとするが、手を伸ばしたハーウッドを、場外からデイビスが足を引っ張って阻止。そして、フレッチャーがウィーラーに串刺しのレッグラリアットを決め、ブレーンバスターを炸裂。だが、カバーはウィーラーがカウント2でキックアウト。
スイッチしたデイビスはウィーラーに逆水平チョップを連発。そしてロープに走るが、ウィーラーはカウンターのエルボー。続いて自軍コーナーに戻ろうとするも、デイビスとスイッチしたフレッチャーが足を引っ張って妨害。だが、ウィーラーはジャンプしてようやくハーウッドとスイッチ。
ハーウッドはフレッチャーにパンチを連発。さらにデイビスにもパンチをお見舞い。フレッチャーはハンマースルーを仕掛けるが、ハーウッドはスキをついて首固めで丸め込む。フレッチャーが返すと、ハーウッドは後方回転エビ固め。これもカウント2で跳ね返されると、ハーウッドはセカンドロープからフライングクロスボディを決める。フレッチャーは必死にカウント2でキックアウト。
ここでデイビスが襲いかかるも、ハーウッドはリストをつかんでショートレンジラリアット。デイビスはこらえるが、ハーウッドは意地のショートレンジラリアットでダウンを奪う。
続いてハーウッドはフレッチャーと激しいバックの取り合い。フレッチャーは首固めを決めるが、はねのけたハーウッドはフレッチャーにジャーマンを連発。しかし3発目は、デイビスがフレッチャーの両手をつかんで阻止。すると、ウィーラーがハーウッドの肩を跳び箱の要領で飛び越え、デイビスの腕に落下して分断。すかさず、ハーウッドはフレッチャーにジャーマンスープレックスを決めるが、カウントは2。
ハーウッドはエプロンのデイビスに襲いかかるも、デイビスは回避。すかさずフレッチャーがハーウッドにフロントキック。そして、オージー・オープンはハーウッドに連携のハイキックから、合体スタナー。だが、カバーはハーウッドがカウント2でキックアウト。
するとオージー・オープンはウィーラーに合体技を狙うも、ウィーラーがカット。そしてウィーラーは突進してきたオージー・オープンをうまく場外に追いやり、二人目掛けてトペ・スイシーダを炸裂。
FTRは場外でオージー・オープンを捕獲。だが、フレッチャーはウィーラーの腰をエプロンに打ち付ける。ハーウッドはデイビスの頭部を鉄柱に叩きつける。だが、デイビスはハーウッドをシーソーホイップで鉄柱に打ち付けて反撃。
デイビスは顔面から出血の見えるハーウッドをリングに投げ入れる。ハーウッドはチョップで反撃するが、デイビスは強烈なエルボー一発でダウンを奪う。
続いてデイビスはハーウッドをスピニングアルゼンチンバックブリーカーで叩きつけてカバー。しかし、ハーウッドはカウント2でキックアウト。
ならばとオージー・オープンは合体技を狙うも、ウィーラーがコーナー最上段からデイビスにフライングボディアタック。そしてハーウッドがフレッチャーにロープの反動を利用したシットダウン式パワーボムを炸裂。だが、これはカウント2。
ならばとハーウッドはフレッチャーをコーナー最上段に設置し、逆水平チョップを連発してから雪崩式攻撃を狙う。だが、フレッチャーは回避し、デイビスにスイッチ。
デイビスはハーウッドに雪崩式ブレーンバスターを炸裂。すかさずフレッチャーがダイビングボディプレスを繰り出すが、ハーウッドは膝で迎撃。するとウィーラーもダイビングボディプレスを放つが、負けじとデイビスが膝で迎え撃つ。
そしてデイビスはウィーラーをラリアットで排除。返す刀でハーウッドにも繰り出すが、フレッチャーに誤爆してしまう。ハーウッドはデイビスに逆さ押さえ込みを決めるが、これはカウント2。
そして、デイビスは延髄斬りで反撃するも、技の読み合いからハーウッドがデイビスをパイルドライバーで持ち上げ、ウィーラーがそこに飛びついてアシスト。しかし、カバーはフレッチャーがカットに入る。場内は両チームの壮絶な攻防に、総立ちで拍手を送る。
フレッチャーはハーウッドをトラースキックで場外に追いやる。そして場外でIWGPタッグのベルトを手にすると、リングに持ち込もうとするが、ハーウッドが阻止。スキをついてウィーラーがデイビスに後方回転エビ固め。だが、デイビスがはねのけると、その勢いでウィーラーはフレッチャーのベルトに頭をぶつけてしまう。すかさずデイビスはウィーラーをカバーするが、これはカウント2。
すると、フレッチャーがコーナー最上段から場外のハーウッドに向けてムーンサルトアタックを敢行。そしてオージー・オープンはウィーラーに合体のシットダウン式パワーボムを炸裂。しかし、カバーをウィーラーは必死にカウント2でキックアウト。場内は「FTR」コールに包まれる。
ならばとデイビスはウィーラーを担ぎ上げるが、ウィーラーは脱出。そしてフレッチャーに熨斗紙を決めてカバー。しかし、カウントは2。
ウィーラーは低空ドロップキックでデイビスを場外に追いやり、ハーウッドに交代。フレッチャーもデイビスとスイッチする。
ハーウッドはデビッドに強烈なエルボー。デイビスも重い逆水平チョップで反撃する。ここから流血混じりの両者は、死力を振り絞って激しいエルボー合戦。
スキをついてハーウッドはデイビスの足を刈ってシャープシューターを決める。ウィーラーもフレッチャーをシャープシューターで捕獲してアシスト。その状態で、フレッチャーが味方のデイビスの顔面に張り手で気合いを入れると、デイビスはなんとかロープエスケープ。
ならばとFTRはデイビスにダブル攻撃を狙うも、フレッチャーが阻止。そしてオージー・オープンはハーウッドに合体のコードブレイカーを炸裂。しかし、カバーはカウント2。
ここでフレッチャーがウィーラー、デイビスがハーウッドと、同時にエルボー合戦に突入。競り勝ったオージー・オープンはショートレンジラリアットでFTRをなぎ倒す。そしてオージー・オープンはハーウッドにコリアリスを狙うが、ウィーラーがカット。
そしてウィーラーは突進してきたフレッチャーを場外にうまく排除。続いてFTRはデイビスにダブルのリープフロッグから、カウンターのビッグリグを炸裂。すかさずウィーラーがデイビスをカバーし、ついに3カウントを奪取。FTRが死闘を制し、IWGPタッグ初防衛に成功した。