メインイベント（第8試合）では『WTL』公式戦として、棚橋弘至&矢野通（1勝2敗）と、二連覇を狙う“毘沙門”後藤洋央紀&YOSHI-HASHI組（2勝1敗）が激突。棚橋がCHAOSに囲まれたかたちのこのカード。昨年の『WTL』公式戦では毘沙門が勝利を収めているが、“トオルとヒロシ”としては先輩の意地を見せたいところだ。

　矢野は「ノブオ、こっちだろ！」と、YOSHI-HASHIを舎弟扱いして挑発。

　先発は矢野と後藤。矢野がヤンキー座りで威嚇すると、後藤も負けじとヤンキー座りでメンチを切る。矢野が「なんだ、そのシャバいメンチは！」と吐き捨てると、YOSHI-HASHIが「見とけよ！」と、両手を使って後藤の目を吊り上げる。さらに「どうだ！」と後藤の顔面を歪ませると、矢野は「ふざけてんのか！」と後藤に蹴りかかる。
　だが、後藤が蹴り足を捕らえると、その足にYOSHI-HASHIがショットガンドロップキック。そして毘沙門は矢野、棚橋の順で太鼓の乱れ打ちをお見舞い。
　だが、矢野はスキをついてコーナーパッドを外す。そしてそれを後藤にパスすると、スキをついて後頭部を叩き、金具むき出しのコーナーにハンマースルー。さらに矢野はYOSHI-HASHIも金具むき出しのコーナーに叩きつける。
　スイッチした棚橋は後藤を場外に連れ出し、鉄柵に投げつける。矢野もYOSHI-HASHIを鉄柵にハンマースルー。
　そして棚橋は後藤をリングに戻すと、左足にキックを連発してからレッグブリーカー。続いてエアギターを奏でる。
　次は矢野が後藤の頭部をつかみ、金具むき出しのコーナーに連発で叩きつけ、さらにハンマースルーを敢行。そして膝でカバーするが、後藤はカウント2ではね返す。
　続いてトオルとヒロシは後藤にダブルのショルダータックル。そしてヤンキー座りで後藤を見下ろして威嚇。後藤は棚橋に打撃で応戦。棚橋は太陽ブローからロープに走るも、後藤は追走式ラリアットでなぎ倒す。
　スイッチしたYOSHI-HASHIは棚橋にバックエルボー。だが、YOSHI-HASHIは逆水平チョップからソバット、ネックブリーカードロップで応戦。
　そしてYOSHI-HASHIは棚橋に逆水平チョップを見舞い、トップロープに固定して背中にショットガンドロップキックを炸裂。
　カバーを棚橋がカウント2ではね返すと、YOSHI-HASHIはパワーボムの体勢に入る。棚橋がこらえると、ここから激しいエルボーの応酬に。
　そしてYOSHI-HASHIは逆水平チョップからソバット。だが、棚橋はドラゴンスクリューで切り返す。次は矢野と後藤のマッチアップ。矢野は顔面かきむしりから金具むき出しのコーナーにハンマースルー。だが、後藤は逆に投げ返し、村正からブルドッキングヘッドロックを炸裂。
　カバーを矢野がカウント2ではね返すと、後藤は牛殺しを狙う。矢野がこらえると、後藤は追走式ラリアット。これは矢野が回避するも、すかさず後藤はローリングラリアット。
　ここからエルボー合戦に突入。そして矢野は顔面かきむしりでひるませ、ロープに走ろうとするも、後藤が相手のお株を奪うように後頭部を引っぱたく。
　すると、矢野はうしろ髪をつかんで引き倒し、棚橋に交代。棚橋は後藤に串刺しエルボーを食らわせ、矢野にパス。すかさず矢野はマンハッタン・ドロップからシーソーホイップで、金具むき出しのコーナーに後藤の顔面を叩きつける。
　そして棚橋がスリングブレイドを繰り出すが、回避した後藤は矢野との同士打ちを誘い、二人まとめてラリアットでなぎ倒す。
　スイッチしたYOSHI-HASHIは、棚橋にラリアット。棚橋がディフェンスすると、YOSHI-HASHIは逆水平チョップとエルボーを連発。さらにトラースキックからカチ上げ式ラリアットでダウンを奪ってカバー。
　棚橋がカウント2ではね返すと、YOSHI-HASHIはKUMAGOROSHIを狙う。だが、棚橋はツイスト&シャウトで切り返し、スリングブレイドを炸裂。しかし、カバーは後藤がカット。すると矢野が後藤を場外に連れ出す。
　棚橋は気合いを入れ、YOSHI-HASHIにハイフライフロー。しかし、YOSHI-HASHIは膝で迎撃して丸め込む。これは棚橋がなんとかカウント2ではね返す。
　ここからYOSHI-HASHIと棚橋は膝立ち状態でエルボーの応酬。そして立ち上がり、激しいエルボー合戦を繰り広げる。棚橋はカウンターの張り手からロープに走るが、後藤がカウンターで肩に担ぎ上げる。
　棚橋は脱出してバックに回るが、後藤はそのまま後退してコーナーにサンドイッチ。すかさずYOSHI-HASHIが串刺しラリアットを決めると、毘沙門は激烈一閃を狙う。棚橋は回避するも、毘沙門は隠し狭間をお見舞い。
　そして激烈一閃を炸裂し、とどめの消灯の体勢に。だが、棚橋がYOSHI-HASHIを蹴り飛ばすと、矢野が場外にYOSHI-HASHIを引きずり込む。
　棚橋は後藤にツイスト&シャウトを炸裂し、ロープに走る。だが、YOSHI-HASHIが逆水平チョップをお見舞いし、ロープへ。すると棚橋はカウンターのスリングブレイド。
　そして棚橋はコーナー最上段に上るも、後藤が食い止める。すかさずYOSHI-HASHIが雪崩式攻撃を狙うが、ここで矢野が後藤にローブロー。
　さらに矢野はコーナー上のYOSHI-HASHIを捕らえ、鬼殺しを炸裂。すかさず棚橋がハイフライフローを炸裂し、3カウントを奪取。トオルとヒロシが先輩の意地を見せた。

棚橋「この勝ちはデカイよね。トオルとヒロシがタッグとして、確実に実力をつけてきてるっていう結果が出たから。最初から出てればよかったけども、まだ公式戦残ってるから。俺もトオルもスロースターターってことで。こっからバリバリ、前回でいくんで……よろしく」
－－声出し解禁になってから、地方大会でのエアギターはこれが初めて？
棚橋「あぁ……（※しばらく考えて）かもしれないですね。そうか……なんかこうね、（ヒロシのキャラクターを忘れて）棚橋としてしゃべりますけど、コロナ禍以前の記憶と今の記憶がもうつながっちゃってるから。自然とね、（エアギターを）やってしまった……。だけどもね、そういうふうに考え方ができるようにするためには、当時のみんなが持ってるプロレスの面白さ、楽しさ、興奮を蘇らせればいいんだから。頑張っていきましょう」
－－次の段階はグータッチですね？
棚橋「そうですね。グータッチ、ハグ……次々と、夢をひとつずつかなえていきましょう。（※苦笑しながらボソッと）完全にヒロシじゃないな……」
※矢野はノーコメント
　

　
YOSHI-HASHI「クソッ……。矢野さんの手の内は、俺はわかってて、今日は絶対負けないと思ったよ。さらに１個上いかれた。クソッ、悔しい……」
後藤「（※股間を押さえながら、遅れてコメントスペースに入ってきて）クッソッ……。名古屋で、名古屋でよぉ、あんなにいい勝ち方したのによ……これだよ」
YOSHI-HASHI「絶対俺は、急所（打ちを）気をつけてたけど、まさか（リングの）外で後藤さんが食らうとは思わなかった。クソッ……２敗目？」
後藤「あぁ、クソッ……」
YOSHI-HASHI「メチャクチャ痛い、メチャクチャ痛い２敗目」

後藤「まぁ、向こうが一枚上手だったってことだよ。だが、俺は引きずらねぇぞ。引きずらない。最初から言ってるように、次は次」
YOSHI-HASHI「いつも言ってるように、最後に勝つのは、俺たち毘沙門だ」