第6試合ではIWGPジュニアヘビー級王者の高橋ヒロムが、GHCジュニアヘビー級王者のAMAKUSAと対決。ノンタイトル戦ながら、両団体のジュニアのトップ同士が対峙。共に相手に深い思いを持ち、まるで引き寄せられるように激突することになった両雄は、ドームでどのような攻防を繰り広げるのか？

　ヒロムはIWGPジュニアヘビー、AMAKUSAはGHCジュニアヘビーのベルトを携えて入場。

　ゴング前、両者は額を突き合わせてにらみ合う。開始のゴングが鳴ると、両者はゆっくりとリング中央に歩を進め、ロックアップで組み合う。
　AMAKUSAはヒロムにロープを背負わせると、ここからロープワークのすばやい攻防に。AMAKUSAは軽快な動きで、トップロープからティヘラ。
　ヒロムが場外に落ちると、AMAKUSAはブエロ・デ・アギラを炸裂。そしてAMAKUSAはヒロムをリングに戻し、スワンダイブのエルボーをヒット。
　カバーをヒロムが返すと、AMAKUSAは串刺し攻撃へ。切り抜けたヒロムは逆に串刺しヒロムちゃんボンバー。そして低空ドロップキックをお見舞い。
　AMAKUSAはエルボーで反撃するも、ヒロムは逆水平チョップで押し込む。さらにロープを用いた首4の字をお見舞い。
　そしてAMAKUSAを場外に連れ出し、鉄柵に打ち付けると、エプロンからショットガンドロップキックを炸裂。
　ヒロムは「どうした、NOAHのチャンピオン！」と叫び、AMAKUSAをリングに戻し執拗にカバー。AMAKUSAはカウント2でキックアウトするも、体力を削られる。
　ヒロムはAMAKUSAを引きずり起こし、ブレーンバスターで持ち上げる。AMAKUSAは切り抜けると、セカンドロープから飛びつく。しかし、ヒロムは空中でキャッチ。だが、AMAKUSAはDDTで切り返す。たまらずヒロムは場外へ。
　するとAMAKUSAはコーナー最上段からトルニージョアタック。そしてヒロムをリングに戻してファイヤーバードスプラッシュを炸裂。だが、ヒロムはカウント2でキックアウト。
　ならばとAMAKUSAは突進するが、ヒロムはカウンターのフロントスープレックスで、AMAKUSAをコーナーに叩きつける。
　ヒロムはエルボーを乱打。そしてAMAKUSAの頭部を蹴り飛ばす。だが、ロープに走ったところをAMAKUSAはカサドーラで丸め込み、トラースキックをヒット。
　そしてAMAKUSAはバックを取るも、ヒロムは脱出。そしてロープの反動を利用したジャーマン。
　それでもAMAKUSAは必死に立ち上がって、ヒロムの顔面に張り手。するとヒロムはヒロムちゃんボンバーを炸裂。
　ここでヒロムは剣舞のマスクを手に「立て、剣舞！」と呼びかける。そして突進するが、AMAKUSAはカウンターのトラースキック。
　ここでAMAKUSAは剣舞のマスクを手にし、ヒロムに突進。ヒロムはポップアップするが、AMAKUSAは剣舞の得意技、厳鬼を炸裂しカバー。だが、ヒロムはカウント2でキックアウト。
　AMAKUSAは「ヒロム、起きろ！」と叫んで引きずり起こす。ヒロムはローリングエルボーを見舞うも、AMAKUSAはジャンピングキック。
　そして技の読み合いから、ヒロムはTIME BOMB IIを狙う。しかし、AMAKUSAは巧みに丸め込みで切り返しカバー。
　だが、返したヒロムはそこから担ぎ上げて一気に急角度のTIME BOMBを炸裂。AMAKUSAは何とかカウント2でキックアウト。
　すると、ヒロムは「AMAKUSA～！」と叫び、ヒロムちゃんボンバーを炸裂。そして最後はTIME BOMB IIでAMAKUSAを突き刺し、3カウントを奪取。チャンピオン対決はヒロムに凱歌が上がった。

　試合後、両者はしばらく大の字のまま。ヒロムは上体を起こすと、AMAKUSAを見つめる。
　続いてヒロムは勝ち名乗りを受け、IWGPジュニアのベルトを掲げる。そしてヒロムはひざまずいてAMAKUSAと握手。
　AMAKUSAは悔しげな表情で、GHCジュニアのベルトを手に退場。ヒロムは剣舞のマスクを放り投げてからリングをあとに。

ヒロム「（コメントスペースにイスに寄りかかりながら）机ないのか。そっか、そういうやつか。机ない…（コケそうになり）ああ、危ない、危ない。机ないタイプか。（マイクを持ってイスに座り）ああ、そうか。これマイクが効いてるよ。凄いな。でも、マイクいいや（と言って、マイクを床に置く）。ずっと剣舞、剣舞、剣舞、剣舞って、剣舞だと思ってた。

いやあ、完全に東京ドームに着いてからね、『ああこれは確定なんだ』と、『相手は剣舞なんだ』とそう思いながら…でも、それでもやっぱり剣舞だと言っちゃうとキレイじゃないなと思って、濁しながら言ってきました、煽ってきました。もちろん試合が始まって、途中まで剣舞だと思って試合しました。剣舞、剣舞と何度も叫びました。（左右の手のひらを見せながら）“剣”、“舞”って書いてあるしね。でもさ、闘ってるうちに分かったよ。剣舞じゃなかったなあ。アレは正真正銘のノアのジュニアチャンピオン、AMAKUSA選手でした。

マスクまで持ってきたんだけどさ。もう剣舞選手の手がかりも何もないですよ。ずっと剣舞だと思ってたからね。だからリングに置いてきました。もう俺にはいらないです、そのマスク。10年間持っていました。でも、もういらないです。今日が約束の試合…じゃなかったみたいです。剣舞じゃないなあ。剣舞じゃなかった。そっか、どこにいるんだろ？　まあいいや、そんなの。AMAKUSAさん、面白いなあ。剣舞じゃなかったけど、俺は好きだよ。あの人のこと好きだよ。だから最後、握手なんてしちゃったよ。返答は何もなかったけどさ、一応聞いてみちゃった。

『今度タイトルかけてやりましょう』。そしてもう一つ、『ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン、入りませんか』って勧誘しちゃった。でも、あっそうか。ノアの人だ。ノアの人だから、これ引き抜きになっちゃうのかな？　怒られちゃうかな？　いやあ、また勝手なことしてしまった。でも、それぐらい興味を持ったんで伝えたくなっちゃった。何も返答してくれなかったけど、そらそうか。試合後だもんね。でも、10年前の約束の相手じゃありませんでした。

（頭を下げて）AMAKUSA選手、申し訳ないです。人違いでした。（コメントスペースから引き上げながら）効いたなあ…効いたなあ…」
※AMAKUSAはノーコメント