当初、第6試合ではジョシュ・アレキサンダーのIMPACT世界王座にKUSHIDAが挑戦予定だったが、王者アレキサンダーが負傷欠場によりベルトを返上。これにより対戦カードが急遽変更となり、KUSHIDAはリオ・ラッシュとシングルで注目の一騎打ちを果たすことに。両者は『SUPER Jr. TAG LEAGUE 2022』公式戦で対戦し、そのときはラッシュがKUSHIDAのタッグパートナーであるケビン・ナイトから勝利を収めている。
KUSHIDAは4月16日に開催されるIMPACTのPPV大会『Rebellion 2023』で、空位のIMPACT世界王座決定戦に挑むだけに、ここは何としても勝利をゲットしたいところ。対するラッシュとしても、3.21長岡での高橋ヒロムとのIWGPジュニアヘビー級王座戦で惜敗を喫しただけに、KUSHIDAを撃破し再浮上を図りたいところ。世界に名を轟かすジュニアの猛者同士の対決、その結末は?
この日のKUSHIDAは髙田道場時代の先輩である桜庭和志が着用していたような、オレンジ色のショートスパッツで登場だ。ゴングが鳴っても、両者、なかなか組み合わずに様子を見合う。KUSHIDAは寝転がってリオを挑発。だが、リオはスピーディーに動き回って、逆に寝転がってKUSHIDAを挑発だ。これにはKUSHIDAも拍手。握手を求めるが、誘いに乗ってきたリオをアームロックに捕獲してしまう。
そしてリオのリストを極めにかかるKUSHIDA。リオはこれも逃れると、またもスピーディーに動き回って延髄斬りを炸裂させる。そしてコーナーに詰めると逆水平チョップ。KUSHIDAがエキサイトしてきても再び押し込んでいく。
だが、KUSHIDAも動き回るリオにハンドスプリングキック。そして、場外に転落したリオにセカンドロープとサードロープの間からドロップキックだ。しかし、リオはエプロンからジャンプしてきたKUSHIDAを避けると、自らエプロンに乗っかっての飛びつきティヘラで投げ飛ばし、さらにサードロープに飛び乗って反転式のボディアタックだ。
KUSHIDAもリングに上がろうとしたリオを無理やり引きずり下ろして、自分が先に上がりリオが再び上がってきたところで左腕にキック。さらにコーナーからニーアタックで追撃すると左腕を掴んでリングに叩きつけながらのアームブリーカー。そしてロープを挟んで左腕を足で固めてから右腕をアームブリーカーだ。
さらにKUSHIDAはリオの両腕をインディアンデスロックのような形で交差させながら固めてダメージを与えていく。そして左腕にエルボースタンプだ。リオも立ち上がってエルボーで反撃。それをKUSHIDAはキックで黙らせる。リオのハンドスプリングも追走して土手っ腹にキックだ。
そしてハンマーロックスープレックスの体勢に入ったKUSHIDA。だが、リオはこれを逃れると飛び込んできたKUSHIDAを場外に追いやる。続けて、エプロンに着地したKUSHIDAにハンドスプリングキックを食らわせると、今度はトペ・スイシーダで追撃だ。
リングに戻ってきたKUSHIDAに串刺し式ラリアットを食らわせたリオ。そしてコーナートップへ。だが、立ち上がってきたKUSHIDAもこれを追いかけてアームロックを仕掛けていく。これを振りほどいたリオはそれでも立ち向かってくるKUSHIDAにキック。そしてファイナルアワーを投下だ。
KUSHIDAに避けられてもオーバーヘッドキック。しかし、KUSHIDAも屈せずにラリアット。これが相打ちに終わると、今度は両者同時に張り手を放って、ダブルダウンという状況になる。そこから両者立ち上がると、リオがショートレンジのラリアットを連打。そして飛びついてフロントネックロックを狙う。
ならばとKUSHIDAもこれをアームロックに切り返す。これを逃れたリオにKUSHIDAはオーバーヘッドキックだ。ならばとリオもスモールパッケージホールド。これをキックアウトしたKUSHIDAのスネを蹴ってダウンさせると、スピンキックを放つ。
しかし、KUSHIDAもこれを避けると下から滑るようにリオの左腕にキックで一撃。ならばとリオもバックスピンキックでKUSHIDAの頭部を打ち抜いてみせる。しかし、KUSHIDAも立ち上がってきたリオを捕まえて、バック・トゥ・ザ・フューチャーだ。
KUSHIDAは続けてアームブリーカーから、左腕目がけてランニングキックを発射。しかし、これをかわしたリオはリバースフランケンシュタイナー。さらにカム・アップで追撃すると、必殺のファイナルアワーを発射だ。
だが、KUSHIDAはリオの体が着弾した瞬間にその左腕を捕獲。電光石火でホバーボードロックで極めると、さすがのリオもタップアウト。KUSHIDAが勝利を飾ったのだった。
試合後、握手を求めてくるリオに対して、KUSHIDAは日本式の正座をしての礼。改めて握手をし、お互いの健闘を称え合ったのだった。