第4試合はザック・セイバーJr.&マイキー・ニコルス&シェイン・ヘイスト&藤田晃生組と、マーク・デイビス&カイル・フレッチャー&ジェフ・コブ&グレート-O-カーン組による8人タッグ。4.29鹿児島でのIWGPタッグ王座戦(挑戦者組ニコルス&ヘイストvs王者組デイビス&フレッチャー)、5.3福岡のNJPW WORLD認定TV王座戦(王者ザックvs挑戦者コブ)のダブル前哨戦となる。
オージー・オープンはIWGPタッグとSTRONG無差別級タッグのベルト、オーカーンはブリティッシュヘビーのベルトを携え入場。ザックはTV王座のベルトを腰に花道を進む。ゴング前、オージー・オープンはニコルス&ヘイストにベルトを見せつけて挑発。
先発はヘイストとデイビス。デイビスはロックアップでロープまで押し込むと逆水平チョップ。かわしたヘイストはショルダータックルで反撃。だが、デイビスは仁王立ち。
そしてデイビスは突進するも、ヘイストはフランケンシュタイナー。しかし、デイビスは意地のショルダータックルでヘイストをなぎ倒す。
続いてオージー・オープンはヘイストに連携攻撃。フレッチャーのキックから、デイビスはセントーンをお見舞いする。
次はオーカーンがヘイストにモンゴリアンチョップを叩き込む。さらに玉座を決め、相手チームを挑発する。
スイッチしたコブはヘイストの背中を踏みつけてクラウンズアップのポーズ。
UNITED EMPIREはすばやいスイッチワーク。次はフレッチャーがキック、逆水平チョップを叩き込む。劣勢のヘイストだったが、ニコルスのアシストを得て、フレッチャーに低空ドロップキック。ここからTMDKは場外戦に持ち込む。ザックとコブは激しくやり合う。
リング上、ニコルスがフレッチャーにブレーンバスターを炸裂。続いてザックがフレッチャーの左腕を取ってコントロール。
そして藤田と共に、次々と関節技を繰り出していく。これはフレッチャーがロープエスケープ。するとザックと藤田はダブルのレッグスプリット。
藤田はフレッチャーをアキレス腱固めで捕獲。フレッチャーがロープに逃れると、次はニコルス&ヘイストがダブルのバックエルボー。さらにその場飛びムーンサルトプレス&フィストドロップ。
続くニコルス&ヘイストの連携攻撃を切り抜けたフレッチャーは、デイビスに交代。デイビスはニコルスのラリアットを切り抜け、ヘイストに串刺しラリアット。
さらにヘイストにラリアット、ニコルスに逆水平チョップを連発。そして身軽な側転から、ニコルス&ヘイストをラリアットでまとめて吹っ飛ばす。さらにデイビスは藤田、ザックもラリアットで排除。
勢いに乗るデイビスはニコルスにエルボーウォッシュ。さらにスライディングエルボーからカバー。これはニコルスがカウント2ではね返す。
続いてデイビスとニコルスはラリアットの相打ち。スキをついてニコルスはデスバレーボムを炸裂。
次はザックとコブのマッチアップ。ザックは巧みに足を取り、さらにバックへ周る。だが、コブは強引に振りほどき、串刺しエルボーからランニングバックドロップ。
ザックもエルボーで反撃するが、コブは仁王立ち。そしてドロップキックでザックを吹っ飛ばす。さらにコブはアスレチックプレックスを狙うも、ザックは切り抜けてスリーパーで捕獲。
コブは振りほどくと、ジャーマンを狙う。だが、ザックは回避し飛びつき腕ひしぎ逆十字へ。そして三角絞めに連携するが、コブは力で引っこ抜き、ブレーンバスターの体勢に。だが、ザックは脱出し、相手の左腕を捕らえ、そこ目掛けてオーバーヘッドキック。
スイッチした藤田はコブにドロップキックを連発。そしてエルボーの連発から逆水平チョップ。さらにランニングエルボーでコブをなぎ倒してカバーするも、これはカウント1。
すると藤田は丸め込みを狙うが、コブは切り抜けるとその場飛びムーンサルトプレス。これはTMDKがカットに入る。
ならばとUNITED EMPIREは藤田にトレイン攻撃。しかし、藤田は切り抜け、オージー・オープンに逆水平チョップ。だが、オージー・オープンはその攻撃を受け止めると、サンドイッチエルボーを炸裂。
続くオージー・オープンの連携は、ニコルス&ヘイストがカット。だが、技の読み合いから、オージー・オープンはニコルス&ヘイストを抱え上げて鉢合わせ攻撃。
ここから同士打ちを巡る攻防を経て、それぞれ打撃の応酬に。最後はフレッチャーがトラースキックをヘイストに炸裂。
リング上、藤田がコブにボディスラムを狙う。こらえたコブが逆に持ち上げるも、ザックが妨害。ここからザックと藤田はコブにエルボーを乱打。
そして藤田がオコーナーブリッジを仕掛けるが、コブはカウント2ではね返す。するとオーカーンがザックに王統流二段蹴り。さらに藤田にはモンゴリアンチョップ。
しかし、藤田はオーカーンをドロップキックで排除。そしてコブに張り手を見舞い、ボディスラムで持ち上げる。だが、コブはそのまま押しつぶす。最後は豪快なツアー・オブ・ジ・アイランドを藤田に炸裂し、UNITED EMPIREに勝利をもたらした。
試合後、オージー・オープンとTMDK、コブとザックは挑発合戦を繰り広げる。そしてオーカーンがマイクを握り、「ひれ伏せ、大阪の愚民ども! 今日のクソガキだけじゃねえ! 残りの3人、このUNITED EMPIREが処刑してやる!」と咆哮。
ここでコブがゴングをベルトに見立ててリングに上がると、オーカーンは「見ろ、全員、ベルト持ちだ! これもすぐにTV王座に変わる!」とアピール。そして「これがUNITED EMPIREの力だー!」と雄叫びを上げた。
フレッチャー「チーム・デ○○ク、TMDK。聞いてくれ。凄く昔、俺とデイビスがオーストラリアでレスリングをしていた時、俺が幼かった時のことだ。伝説のTMDK、シェイン・ヘイストとマイキー・ニコルスの話を聞いた。見たことはなかったが、日本でヤバいってな。GHCタッグ王座を獲り、東京スポーツの年間最優秀タッグチームに選ばれたんだ。俺たちが憧れて、まだ成し得ていないことだ。
でも、それはいつのことだ?2011?2012?2013?どうでもいい。今は2023年だ。俺たちはニュージャパンで初の2つのタッグ王者だ!2冠だぞ。そして俺たちが世界で最高のタッグチームなんだ。だから4月29日カゴシマで、オマエらはこのベルトを見て、『あぁ、IWGPタッグのベルトを巻きたい』と思うかもしれないが、それは無理なんだ。
誰も俺たちに触れることはできないからな。チーム・デ○○クだって無理さ。残念だがな。俺たちはオージー・オープンで、ユニットはUNITED EMPIREだ。さぁ、あんた(オーカーン)も喋れ(※声を出さずにカメラに向かって『俺たちが世界を回す』)」
オーカーン「『NEW JAPAN CUP』から分かってると思うが、『SAKURA GENESIS』もそうだ。この大阪の会場でのUNITED EMPIREのファン、帝国民のこの数の多さ!支配力がよく分かっただろう。流れは完全にUNITED EMPIREに来ている。これでジェフ・コブもオージー・オープンもCatch2/2もこの5人が、いやこの5人もだ。この『どんたく』シリーズで支配、ドミネートしてやるよ、オイ」
コブ「いいか、ザック。オマエにしかるべき賛辞を述べたい。オマエはトレーニングを……言い直そう。オマエはヤングライオンシステムからフジタを引き抜き、彼をトレーニングし、オマエの型にはめて、めちゃくちゃにして……たぶん、日本人バージョンのオマエにしようとしているんだろうな。テクニカルスキルは上がっているし、ふてぶてしい態度も身についている。アグレッシブにもなっているが……負ける点だけは変わらないな。
フジタ、俺に立ち向かってくる点は評価してやろう。ザック、俺はオマエがこのクソな業界で成したことを尊敬しているさ。ベルトを獲っても守れないヤツもいる中で、その王座を得てから何度も防衛している。ザック、オマエはこれまでディフェンディングチャンピオンだったわけだが、帝国を相手にしたことはないな。不可能な相手と闘ったことはまだない。
俺に関節技を仕掛けるつもりか?俺の腕は曲がらないぞ。脚だって無理だ。オマエの脚を巻き付けることもできないし、首周りを締めたとしても、俺は抜け出せる。ザック、オマエを悪く言うつもりはない。オマエのことは嫌いじゃないし、尊敬している。
ただオマエの肩にかかり、リングに入ってくる時はその腰に巻かれているものが俺は欲しいんだ。その王座、ニュージャパンの王座のゴールドがUNITED EMPIREの手に入ったら素晴らしいだろう。他のヤツらはみんなベルトを持っているみたいなんだ。だから友よ、オリンピックレベルのケンカをしようぜ」
ザック「なあ、聞いてくれ。この子(藤田)は、あとちょっとだった」
シェイン「オマエ(藤田)死んでないか?」
ザック「まだ生きているさ」
シェイン「何度も死んだけれど、生きているし、学んでいるよ。あとちょっとだった。リングに上がるたびに肉薄している。成長しているよ。オマエは死んでいない。オマエは決して死なない。絶対死なないと約束しろ」
藤田「はい」
シェイン「よし。オマエは学び続けている」
ザック「まぁ人間だから、いつか死なないといけないけれど。観念的には……」
マイキー「その時までは、だ」
ザック「まぁ観念的には死ぬけど。いつかは、もしかしたら。まぁとにかく、俺たちは負けた。負けたんだ。だが祝うべきこともある。ジェフリー(ジェフ・コブ)、最初はオマエがあまりに巨大な哺乳類だから心配していたんだ。陸に住むには大きすぎる。本当に陸生なのか? 海に帰った方がよくないか?深い海へ」
シェイン「いやいや、俺はヤツが運河で泳いでいるところを見たことがある」
ザック「俺は心配していたがビックリだ。フジタはもう少しで彼を倒すところだった。ジェフリー、15分だぞ。持つかどうか分からない。心臓発作を起こすんじゃないか?」
シェイン「ジェフ・コブの15分ってな」
ザック「とにかく、オマエのパワーは凄い。オリンピックレベルの強さだ。だがTEKKERSには敵わない。(※藤田を指して)俺の受け売りのTEKKERSにさえ」
マイキー「ベイビーTEKKERS」
ザック「受け売りの、ベイビーTEKKERSが今にも勝ちそうだった。ああ、この子は素晴らしい。(※マイキーに向かって)それで、そっちの方はどうだ?」
マイキー「勝ったとか負けたとかはどうでもいい。オマエたちの勝負の相手は世界最高のチームであり、プレッシャーに耐えるチームなんだ。オージー・オープン、俺たちはオマエたちより長くやっている。だからその王座は、じきにオマエたちの腰から俺たちの腰に戻ってくる」
シェイン「その通り。俺たちはずーっと続けている。まだ死んでないぞ。何度も埋められたが、ゾンビのように地の中から這い出てきたんだ。俺たちは不死身だ。俺たちはまだ終わっていない! 今、王座はオマエたちの手にあるが、もうすぐホームにいるパパの元に帰ってくるよ」
マイキー「翻訳からカットしてほしいんだが、シェインが言いたいのは」
シェイン「俺が言いたいのは!」
マイキー「オージー・オープン、プフー(※サムズダウンのジェスチャー)。TMDK(※サムズアップのジェスチャー)。1、2、3」
ザック「俺からも言わせてくれ」
シェイン「あぁ」
ザック「いいか、オージー・オープン。オマエたちがここにいられるのは、そもそも彼らが道を作ってきたからだ」
シェイン「働いた!」
ザック「コイツらがオーストラリアのレスリングなんだ。TMDKは、オーストラリアのレスリングの凄さを世界に見せつけるために生まれた。だからオマエたちの“センパイ”なんだ。彼らが王座戦で勝ったら、ベルトを厳かに受け渡すだけでは足りなくて、2人の腰に巻き、『センパイ、ありがとうございます。オーストラリアのレスリングを作り、僕たちの仕事の場を作ってくれてありがとうございます』と言って、キスしないといけない。彼らの許可を受けて、頬に丁寧にキスするんだ」
シェイン「許可しよう」
ザック「それが理想的なやり方だ」
マイキー「俺たちが道を作った(※と言って、先に控室へ)」
シェイン「ああ、汗水垂らしてトレイラーを動かし働いた! 以上だ(※と言って、先に控室へ)」
ザック「(※藤田に向かって)OK。よし、ツギ、ツギ」
藤田「お願いします。俺はバカで諦めが悪いから、負けたヤツ全員に借り返すまで終わんねぇぞ。エンパイア、まだまだそんなことは思ってない。すぐ、オマエらのところまで追いついてやるよ」