第5試合はタマ・トンガ&ヒクレオ&マスター・ワト&邪道vsデビッド・フィンレー&KENTA&石森太二&外道。5.3福岡でNEVER無差別のベルトを争う王者タマと挑戦者フィンレー、そして同じ大会でSTRONG無差別級王座戦を敢行する王者KENTAと挑戦者ヒクレオにとっては前哨戦となる。
タマはNEVERのベルト、KENTAはSTRONG無差別級のベルトを携え入場。大阪出身のワトには大きな拍手が送られる。
BULLET CLUBはゴングを待たずに奇襲攻撃。リング上ではKENTAがヒクレオにローキックを連発。ヒクレオは喉元をつかむが、KENTAはキックで回避。
するとヒクレオは地獄突きを食らわせる。ここでフィンレーが襲いかかるも、ヒクレオは捕らえてKENTAに投げつける。
さらにヒクレオは石森、外道もKENTAに投げつける。KENTAがよけると、外道はコーナーに衝突し、悲痛な雄叫びをあげる。さらにヒクレオの突進をKENTAがよけると、外道に直撃。
そしてヒクレオはKENTAにフロントキックを叩き込むと、チョークスラムを狙う。だが、KENTAは場外にエスケープ。
リングに戻ったKENTAは、石森にスイッチ。すると邪道が登場。石森はサミングからロープへ。しかし、邪道がショルダータックルをお見舞い。
そしてタマ組は石森に連携攻撃。邪道のカバーは石森がカウント2ではね返す。すると邪道はグリーンキラーを狙うも、フィンレーがカット。ここからBULLET CLUBは場外戦に持ち込む。外道は木槌で邪道を痛めつける。
フィンレーが邪道を蹂躙してからリングに戻すと、石森がネックロックで捕獲。さらにKENTAの足に邪道を叩きつけ、外道にスイッチ。
外道は邪道を蹴り付け、相手チームにスイッチするよう挑発。だが、邪道のスイッチを妨害し、顔面かきむしりをお見舞い。
外道は邪道の頭部を蹴りつけて挑発。さらにサミングを食らわす。スイッチしたフィンレーは、邪道にエルボーアッパー。さらにサイドバックブリーカーを決めてからカバー。これはカウント2。
劣勢の邪道だったが、フィンレーをカウンターのショルダータックルでなぎ倒す。スイッチしたタマは、フィンレーにエルボーを連発。そしてショルダースルーで放り投げる。
ここでKENTAが襲いかかるも、タマは串刺しラリアット。ならばと外道と石森がダブル攻撃を狙うが、タマが回避すると、すかさずヒクレオがラリアットで二人まとめて蹴散らす。
リング上、ヒクレオがKENTAとフィンレーに交互に串刺しボディアタック。そしてタマがフィンレーをエクスプロイダーで投げつけてカバーするも、これはカウント2。
するとタマはガンスタンを狙うが、切り抜けたフィンレーはタマに旋回式バックドロップ。さらに背後からハンマーパンチを食らわせるラフファイト。
そしてフィンレーはラリアットを繰り出すも、タマはトンガンツイストで切り返す。
次はワトと外道のマッチアップ。外道は顔面かきむしりから、ワトをエプロンに追いやる。しかし、ワトはキックでひるませ、スワンダイブのフライングエルボーをヒット。
そしてワトはその場飛びのネックブリーカードロップから、外道のバックを取る。すかさずフィンレーがカットに入るも、ワトはタマに向けてフィンレーを突き飛ばす。
すると、タマはフィンレーをシャープシューターで捕獲。ヒクレオもKENTAをベアハッグ、邪道も石森をクロスフェイス・オブ・JADOで捕らえる。
するとワトが外道にベンダバールを決め、ギブアップ勝ちをスコア。タマ組が勝利をつかんだ。
試合後、ヒクレオはSTRONGのベルトを手に、KENTAにまたがって挑発。タマも場外のフィンレーにベルトを見せつけて息巻いた。
タマ「デビッド・フィンレー、必要なビタミンはすべて取っておけよ。プロテインもだ!休息も十分に取るんだぞ!だがそれでも、この俺からNEVERのベルトを勝ち取るには足りない!(フィンレーが勝つことなんて)絶対にありえない!絶対にだ!」
ヒクレオ「KENTA、BULLET CLUBでのブラザー。お前は敵じゃなかった。俺たちはいつも一緒にいたことを覚えているか?俺の敵はジェイ・ホワイトだった。俺がこの手で日本から追放したおまえの昔のリーダーだ。俺の目は、新日本プロレスSTRONG無差別級チャンピオンに向いてさえいなかった。
ジェイ・ホワイトが去ってから、そのベルトを見据えているわけじゃなかった。もっと高い目標があった。だが、KENTA。お前は俺の全注目を集めた。時間は刻々と過ぎている。そのベルト、あと週間もないぞ。5月3日、フクオカで、そのベルトは俺と共に(アメリカに)帰るんだ」
ワト「今日は地元・大阪で、タマさん、レオ(ヒクレオ)の2人に貢献できたので、すごくうれしく思います。『(BEST OF THE)SUPER Jr.』、しっかり、しっかり全力でいってきますので、高橋ヒロム、チャンピオンのままでいてください」
※邪道はノーコメント
石森「久しぶり……。今シリーズ、ファンタズモ、KENTA、石森太二、この3人でシリーズ回ると思ってるヤツがいたならば、残念だったな。これがリアルだ。まあ、用済みのヤツに話す時間なんてねぇし。次、俺が狙うのは、このあとあるやつわかるよな?『BEST OF THE SUPER Jr.』があるだろ?俺もこのままおとなしくしてるつもりはねぇからよ。ということで……今日は、ここまでだ」
フィンレー「タマ・トンガについて少し話そうか。もちろんこの歴史を知っている者は多いだろう。お前らのほとんどは周知のことだろうが、知らないヤツのために簡単に説明してやろう。タマ・トンガはBULLET CLUBの創設メンバーだ。実際のところ、3、4人のパワー交代にも持ちこたえてきた。プリンス・デヴィット、AJスタイルズ、ケニー・オメガ、それから何て言ったっけな……ジェイ・ホワイトだ。
お前を忠実なソルジャーだと考えるヤツもいるがな、タマ。だが俺は違う。見せかけの姿の奥が見えるぞ。お前が何であるかかが見える。お前は臆病者だ。なぜなら王冠を獲るチャンスがあった時に獲る勇気がなかったからだ!ヘイ、お前は俺だったかもしれない、タマ。お前は俺になれていたかもしれない。
だが、お前は十分ではない。お前はおばあさんに手を振ったり、赤ん坊にキスをしたり、皆のベストフレンドになろうとしている。キラーとワルのために創られたベルトを巻いて歩き回っている間にだ。それが本当のお前なのか?俺はそうは思わないぞ」
KENTA「ふざけんなよ。なんだ、あのデケェの?なんだ、あのヒクレオみたいなヤツ?ヒクレオ、あれ?ふざけんなよ、あいつ、デケェんだよ。数字上はあいつ、マイケル・ジョーダンよりデカイからな。知ってた、それ?な?ふざけんなよ。デカいヤツといっぱいやってきたから。なんでもねぇんだ。当日までの徐々に徐々に削っていくから。どんな手段を使ってでも当日勝って、これ(ベルト)は俺のだからなって。覚えとけよ、あいつ。偉そうなこと言いやがって。ふざけんなよ。
お前(ビデオカメラマン)も覚えとけよ。な?それはそうとよ、お前、あの、“太ってんなTシャツ”もらった?着た?着た!意外。封とか開けないタイプかと思ったが、意外と開けるんだ。ちゃんと着た?(※カメラマンが上着の前を開けて、その下に“太ってんなTシャツ”を着ているところを見せる)いや、着てんじゃねぇか、特長ねぇな!
それ、きっとお前、今日(初めて)着たな。ふざけんなよ!着ろよ、もっと。絶対封とか、もらったもの開けないタイプっぽいもんな。もらってもそのまま置いて忘れちゃってっていうタイプだろ?なんだそれ、やめろ。もらったものはちゃんと開けて、中身確認しろ。な?なんでうなずかないんだよ!いやぁ、ふざけんな……。
で、こないだ、宣伝したかった、発売日に宣伝したかったんだよ。でもズモ(ファンタズモ)がよ、ズモを追放したからあの時、いまいちあれできなかったんだけど、なんで俺がズモを追放したか知ってる?俺がBULLET CLUB派に回ったか、わかる?わかんねぇだろ?いくつか理由はあるんだ。だけど、ここではあえて、全部は言わない。全部はそれは、『足跡Ⅱ』に書く、俺が。いつになるかわかんないけど。『足跡Ⅱ』で書く。それまで楽しみにしとけ。
でも一つ言えることは、BULLET CLUBっつうのは、俺にとってある意味、特別な場所なんだ。2019年にここに、新日本に来てから、BULLETに入ったことで俺の立ち位置っていうか、どういう方向に進んでいくかってのが見えてきたことだから。そういう場所なの。よっぽどのことがない限り、俺がBULLETを裏切ることってないから。まあ、逆に言えば、よっぽどのことがあったら、裏切っちゃうかもしんないけど。わかる?
ま、でも、そういうこと。詳しくは『足跡Ⅱ』。わかった?で、久しぶりだから長くなっちゃうけど、全然試合と関係ない話していい?『ううん』(ノー)とは言えないよな?なんでお前が決めんだ(ってなるし)。俺が何したいか知ってる?だいたいわかるだろ?最近言ってんだけどさ、髪切りたいんだよ、俺、もう。いい加減、髪切りたいの。ほんとに。
な?あの、こないだアメリカの大会の(中継)観た?観た?あんときのレフェリーの中林の髪型見た?見た?見た?あれ見た瞬間、もう鳥肌立った。やっぱりアメリカじゃ絶対切っちゃダメだって思った。アメリカで切ってほんとに、自分のイメージ通り、こうしてくださいって(モデルの髪型)過去出して、1回もそれ通りなったこと、1回もないから。1回もないの。
意外だと思うでしょ?1回ぐらいあると思うでしょ?こんだけ長いこと住んでれば、1回ぐらいあると思うでしょ?いや、1回もないの。1回も(見本を)見せた通りなったとこないの。あれ中林も絶対、不本意でしかないから、あの髪型。絶対にそう。それを、ここまで伸ばしたやつを切りたいからっつって妥協してアメリカで切るなんてとんでもない。とんでもない挑戦、それは。それだけは絶対やっちゃダメ。アメリカのBarberで切るなんて、絶対ダメだから。お前の髪だったら別に、そんないいかもしんないけど。絶対ダメ、絶対ダメ……。
わかった?わかった?わかったって、何がわかったんだよ。で何の話してんだよ……。だから……ま、いいや。話まとめると、(※遠くから『ワッ!』という叫び声が聞こえてきて)誰だ、オイ!俺が床屋の話してんのに。結局ね、俺が何が言いたいかというと、ま、その、ほんとに、あの……絶対このベルトは防衛するとかいろいろ今シリーズあるけど、結局一番なにが言いたいかっていうと……ほんとに髪切りたいし、中林みたいになるのはほんと怖いってこと……」
※外道はノーコメント