NJPW 40th anniversary KING OF PRO-WRESTLING
- 日時
- 2012年10月8日(月) 16:00開場 17:00開始
- 会場
- 東京・両国国技館
- 観衆
- 9,000人(満員)
-
第9試合 60分1本勝負
IWGPヘビー級選手権試合- (第58代王者)
- (挑戦者)
※棚橋が4度目の防衛に成功。レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
棚橋がショートレンジドロップキックを繰り出すも、鈴木がかわして背中にローキック。その後、棚橋がヘッドロックを極め、振り解かれてもすぐにコブラツイスト。さらに、鈴木のボディを使ってエアギターをかき鳴らした。
対する鈴木は、トップロープ越しの腕ひしぎ逆十字固めで逆襲。そして、場外戦に持ち込むと、鉄柵や鉄柱を悪用して棚橋の左腕を潰しにかかる。
リングに戻っても鈴木の腕攻撃は続き、キック、エルボースマッシュ、エルボースタンプ、トーキックなどを腕に集中させる。さらに、アームロックでロープエスケープさせると、一本足頭突きからチキンウィングアームロック。
ここで鈴木が、棚橋の腕を踏みつけ、ブーイングが起きる。しかし、お構いなしの鈴木は、腕固め、腕へのトーキック、顔面パンチ、ニーリフト、ミドルキック、張り手などで追撃。
さらに鈴木は、フライングメイヤーからランニングローキック。だが、棚橋が脚をキャッチし、ドラゴンスクリューで逆転。そして、鈴木をセカンドロープに固定し、上からエルボーを連射。そこからドラゴンスクリューを繰り出し、低空ドロップキック連射で追い討ちをかける。
続いて棚橋は、フライングフォーアームで追撃するが、鈴木が腕へのミドルキック連射で反撃。そして、またもやチキンウィングアームロックで絞め上げる。
棚橋がロープに逃れると、鈴木はカウンターフロントハイキックで追い討ち。さらに、スタンディングでチキンウィングアームロックを極め、スリーパーホールドに移行する。
これを棚橋が振り解くと、鈴木は体勢を入れ替えて腕ひしぎ逆十字固め。だが、ロープに逃れた棚橋が、スリーパーホールドを切り返し、反対にスリーパーホールド。さらに、そこから体を捻り、ファイナルカットに繋げる。
棚橋の攻勢は続き、膝裏へのタックルで鈴木を倒し、ハイフライフローも膝に見舞う。そして、足4の字固めでギリギリと絞め上げ、鈴木をロープエスケープさせる。
それでも鈴木は、スリングブレイドを回避すると、カウンタードロップキックで逆転。その直後、両者はノーガードで張り手を打ち合う。しかし、鈴木が棚橋の張り手をブロックし、ミドルキック2連発。さらに、左右の張り手を連打し、スリーパーホールドに繋ぐ。そして、逆落としで叩きつけると、グラウンドでもスリーパーを極め続ける。これで棚橋はまったく動けなくなってしまうが、辛うじてロープへ手を伸ばした。
鈴木は、棚橋が起き上がるのを待ち、再び左右の張り手を連打。棚橋が倒れそうになると、無理やり上体を起こし、さらに張り手を打ち込んで行く。そして、フロントネックロックからゴッチ式パイルドライバーを狙う。
すると、棚橋が抵抗してドラゴンスープレックスを仕掛けるが、鈴木がスリーパーホールドに切り返す。そこから鈴木は、執拗なまでにゴッチ式パイルドライバーを狙う。しかし、棚橋が辛うじて脱出し、グラウンドドラゴンスクリューで反撃。
両者への大コールが交錯する中、鈴木がミドルキック連射。すると、棚橋が蹴り脚をキャッチし、ドラゴンスクリューからスリングブレイド。そして、ハイフライフローでダイブするも、鈴木に両膝でガードされてしまう。
再び両者への大コールが交錯する中、鈴木がまたもや左右の張り手を連打し、棚橋が大の字になってダウン。すると、鈴木がロープ越しに張り手を連打するが、棚橋が鈴木の脚をセカンドロープに固定したままドラゴンスクリュー。そして、ボディアタック式ハイフライフローで鈴木を倒すと、最後はハイフライフローで勝負を決めた。
COMMENT
棚橋「乾杯!(本隊選手達にビールかけで祝福される)」
——今のビールの味を、一言でお願いします。
棚橋「最高ッスね!いつも思いますけど、最高ッス!」
——かなり前半戦のところで、ヒジを鈴木選手にやられて、苦しい闘いだったと思いますが、試合を振り返っていかがですか?
棚橋「厳しい闘いだったけど、実は、試合前に“憎しみ”みたいな気持ちは消えてて。っていうのは、昔から、昔ばなしの“泣いた赤鬼”ってのが、スゴイ好きで。赤鬼のために、青鬼がね、悪役を買って出るあの気持ち。俺、スッゴイ青鬼が好きだったんだけど、なんかその青鬼と、鈴木みのるがダブって。ま、性格が悪いことには変わりないんだけど、なんか、そんな感じでしたね」
——鈴木選手の存在も、また一つ、この新日本で、棚橋選手が輝くための布石のようなものだったのですか?
棚橋「鈴木みのるが怒ってたのは、俺じゃなくて。ましてや、今のプロレス、鈴木みのるがいう“プロレスごっこ”ではなくて。それに、文句をたれる、たれないでしょ?俺はもうわかったから。本当の敵はね。ただ、俺が考えて欲しいのは、そういう人達も、プロレスに出逢ったから、プロレスに入門したから、今があるわけで。自分一人で、スターになれるわけないから。みんながいて、ファンがいて、そして対戦相手がいて、『そういう気持ちがなんでなくなっちゃうのかな?』って。俺は、年取って、引退したとしても、プロレスを今も昔も、『面白いぜ!』って、きっと言うから。そういう気持ちです」
——そこまで、プロレスに向けて、棚橋選手の気持ちを突き動かすもの、それは何ですか?
棚橋「愛です!」
——今日は最後に高橋裕二郎選手がリングに上がって来ました。あのようなコメントを残しましたが、聞いていかがでしたか?
棚橋「あ〜!ハッ(笑)怒る気も失せたよ。ただ、消せないけどさ、背負って、やっていけば、少しでも認めてくれる人がいるから。頑張ります!」
——全国のファンに向けて一言お願いします。
棚橋「これから1.4に向けて、新日本プロレス、加速して行くんで、みんな、ずっと見ててください。今日はありがとうございました!じゃ、最後に!ペーパービューをご覧のみなさん!プロレスファンのみなさん!愛してまーす!!」
鈴木「なんとか言ってみろコノヤロー!別によ、痛くもねぇしよ、痒くもねぇんだよ、あんなヤツの攻撃よ。効いた技なんて1つもねぇぞコノヤロー!未来はよ、未来の人間にしか作れねぇんだ。過去はよ、もう過去に生きた人間にしか創れねぇんだよ。俺達には無理なんだよ。だけどな、今はな、現代はな、こうやって命と体張ってる、俺達が創るんだよ。俺達しか作れねぇんだよ。ウダウダ言わねぇで、テメーら最後まで見届けろ。それと、今日こうやって集まったプロレスファン、最近ファンになったヤツ、ずっと昔から見てるヤツ、幸せに、有難く思え!鈴木みのると同じ時代に生きてるんだ、有難く思えコノヤロー!フン!あ〜あ、痒かった!なんか言うことあるか?俺が『俺はプロレスラーだ』と言って、気に食わないことあるか?見たか、これが“現代”のプロレスだ!文句言わせねぇぞコノヤロー!」
※高橋はノーコメント