KAIENTAI-DOJOの吉田が、第三世代の永田に挑むメインイベント。両者は昨年7月の『LION’S GATE PROJECT 7』で一騎討ちが予定されていたが、吉田の負傷によってキャンセル。前回の『LION’S GATE PROJECT 11』で行われたタッグマッチを経て、今回の対決に繋がった。
序盤から両者がエキサイトし、激しいエルボー合戦を繰り広げる。そこから吉田が串刺しジャンピングニーアタックを食らわせ、永田を場外へ追いやる。
さらに吉田は、エプロンに上がった永田をジャンピングニーアタックで場外へ落とし、ストンピング、ローキック、エルボー連打、膝蹴りなどで攻め込む。
だが、永田がエルボー連打などで巻き返し、吉田を観客席へ投げ捨てる。そして、鉄柱攻撃で動きを止めると、リング上では顔面に低空フロントキックを見舞う。
それでも吉田はエルボー連打を繰り出すが、永田が強烈なエルボーで応戦し、フライングメイヤーからローキックをお見舞い。さらに、ショルダーアームブリーカー、脇固めへ繋ぎ、背中と胸板へローキックを打ち込んで行く。
すると、吉田がローキックをキャッチし、エルボー合戦へ持ち込む。それでも永田はフロントハイキックを浴びせるが、吉田はランニングエルボーでお返し。さらに、フェースクラッシャー、かかと落とし、背中へのローキックで追い討ちをかける。
その後、吉田はグラウンドのフロントネックロックで永田をロープエスケープさせ、スタンディングでもフロントネックロックを極める。これを永田が変型フロントスープレックスで脱出すると、吉田はランニングローキックを食らわせる。
続いて吉田はハイキックを放つが、永田がブロックしてフロントハイキックを見舞い、延髄斬りでダウンさせる。それでも吉田はバックドロップを抵抗するが、永田が脇固めに切り返す。
吉田がロープエスケープすると、永田はショルダーアームブリーカー、タイナー、ブレーンバスター、頭部へのハイキックと畳み掛ける。しかし、吉田もすぐにハイキックを返し、バックドロップで叩きつける。
ここから両者がエルボー合戦を展開し、激しい打ち合いを繰り広げる。そんな中、吉田がひざまずくと、永田が胸板へローキックをお見舞い。そして、間髪入れずにバックドロップホールドで勝負を決めた。
──シングルで当たった吉田選手はいかがでしたか?
永田「やっぱり体が大きいんでね、ガンガン来るし、気持ちも強いんで……やっぱ当たりも強いですね。エルボーの一発一発とか、蹴りとか。間違いなく、さっきもリングで言いましたけど、体も大きいし、将来が期待できる原石だと思いましたね。『LION’S GATE』というのは、そういう原石を発掘するというのが一つのテーマですから、そういう意味では、新日本所属じゃないですけどね、いい素材、素質、両方兼ね備えた、いい選手を見つけれたかなと。これは大きいと言っていいと思います。うまくいけば、オカダみたいになりますよ」
──それほどの可能性を感じた?
永田「ウルティモ・ドラゴン代表がオカダを新日本に預けたように、もし、TAKAみちのく代表にそういう度量があるならば、彼をウチに送り込めば、間違いなく、オカダ……とはまた違ったタイプのね、ヘタすりゃそれ以上の、日本マット界を背負って立つ人材になるんじゃないかな。というのは、試合して感じました。彼も26、27かな? もうそんなにウカウカしてられないんで。もちろん今のままでは……気持ちはすごくいいし、体もいい素材してるんだけど、まだ鍛えが足りないなと。あと試合経験が足りないなと、すごく感じました。試合をしながら。ただ、正面から彼のポテンシャルを受け止めてみるとね、やっぱり重いですよ。エルボーにしろ蹴りにしろ。スープレックスもね、バック・スープレックス、あんなに強烈なのは久々に食らいましたね。大事に使えば、もっと、より鋭い必殺技になるかなと。ま、そういう、外の大きな原石を見つけたとか、こういうことを言うと、ウチの若い連中もね、黙ってないでしょうし。『俺たちは鍛えが違うんだ!』っていう、『我こそは!』っていう人間がいれば、俺の目の前に立てばいいし。まぁそうやって、『LION’S GATE』じゃなくて新日本のシリーズで戦ってる中でね、口には出さないけど、そういう、隠れた人材はいっぱいいますから」
──次の『LION’S GATE』は来月ですが、何かテーマは?
永田「いや、何もないです。ただやっぱり、永田がこういうことを言ったことでの求心力というか、投げかけたものに引っかかる人材がいれば、それが僕の目の前に来ればいいと思いますし。吉田選手もね、試合終わったら、僕に『もう一丁!』って言ってましたし。でもやっぱり彼は、背も大きいし、体もいいし、鍛えはまだ足りないけど、顔もいいし。あれだったら、ホントにスターになれるんじゃないですか? 『第三世代は顔がブサイクだから新日本が低迷した』って、よく蝶野さんが言ってますけど、彼だったらそういう心配はないでしょうし。僕らよりいい顔してますから」
吉田「自分のやり方で、正面からガンガン、自分の得意なやり方でやったけど、完全に潰されました。永田裕志、自分がプロレス見始めた頃にトップやった人が、今もこんなに強いって考えたら、自分も先が楽しみです。また、また、自分がもっともっと強くなった時に、また、あの人の前に立ってみせます」