史上初!! なんと中邑真輔が雀荘で公開練習!? 7月27日(水)、『G1 CLIMAX XXI』の開催を前に、優勝候補の一角である中邑真輔が東京・町田の『雀鬼流漢道麻雀道場 牌の音』にて、“20年間無敗”の伝説の麻雀打ちであり、数々のベストセラーを生んだ著書でも知られる、“雀鬼”こと、桜井章一氏と公開練習を行った。
雀荘での公開練習ということから、集まった報道陣は、麻雀や精神修行的な特訓を想像した人が多かったが、“身体の使い方”に独自の理論を持つ桜井氏から、中邑にマンツーマンの指導を、しかも雀荘内で行うという、じつに衝撃的なものとなった。
「一言で言えば……桜井さんは、僕の“師匠”ですね」。2003年、まだ総合格闘技を中心に試合をしていた中邑は、当時の新日本プロレスの社員から桜井氏を紹介された。「ここで麻雀はやったことないです」という中邑は、麻雀とは関係ない部分で、桜井氏の他に類を見ない勝負論や身体の動かし方に強い影響を受け、いまでもオフのたび、桜井氏のもとに訪れて学んでいるほど心酔している様子。
「自分は、格闘技は一回もやったことがない。でも、なぜか柔術家やお相撲さんとか、格闘家がよく来るんだよね(笑)。ただ、俺は勝負師が好きなんだよ」と語る桜井氏は、あの“400戦無敗の男”ヒクソン・グレイシーとも深い交流で知られる。最近では、将棋の羽生善治名人もよく訪れているという、不思議な魅力に溢れた人物。
「真輔とは、ここで身体を使って、いつも一緒に遊んでるんだよ? プロレスのことはよくわからないけど、動きのセンスはあると思う。ほかの種目をやっても、うまくいくと思うしね」と笑顔の桜井氏だが、中邑は「僕からしたら、すべてが勉強になる。一回始めると2〜3時間はやりますけど、教えてもらうと汗びっしょりになる。ホントに練習ですね」と真剣そのもの。
「本当の“強さ”は、力を無理に入れるるんじゃなく、やわらかい動作の中から生まれる。それは麻雀の中で学んだこと」と語る桜井氏。ここで、中邑の必殺技であるボマイェを「やってみろ」と呼びかける桜井氏。
長身の中邑と対しても身体負けしない桜井氏。ボマイェや回し蹴りのモーションを受けながらも、中邑の身体によけいな力や技への意識が必要以上に入っていることを指摘し、自分で見本を見せながら、力を抜いた動き、より自然なモーションにドンドン修正していく。
「(蹴りの動きの)きっかけは、ほんのちょっとの動きだけでいい。ごはんで言えば、ほんの“一口食べる”感じだね」と、コーチする桜井氏。そのあと、自分の動きに意識を向けないように、正面を向いたまま、手に持ったペットボトルを左手から右手に瞬間的に移動させる動きを入念にコーチ。だが、これがなかなか難しいようで何度も失敗する中邑。「そんなこともできねぇのか!」と一喝する場面もあり、ピリッとした緊張感が流れる。
このあとも桜井氏の指導を、素直に聞き入れ、できるまで何度でもトライする中邑。その額には、いつのまにか汗がビッシリ。この師弟のやりとりの様子は、まるで『ベストキッド』や初期ジャッキー・チェン映画の特訓シーンを見るよう。最小限の動きで、しなやかに。それでいて“最大限の効果”を発揮する動きを求めて、二人のトレーニングは延々と続き、なんと2時間近くが経過!!
二人が一息ついたところで、公開練習は終了。「身体の動きっていうのは、臨機応変で、適材適所。それは麻雀にも通じる。真輔がここに来て、『最近、こんな動きを覚えたんですけど』と言うところから、二人の身体を使ったディスカッションが始まる。これは、べつにテクニックや知識じゃないんだ。でも、やっていくと毎回スゴイなぁっていう発見がいっぱいあるんだよ」と桜井氏。
「桜井さんと会うたびに、新しい感覚がある。言葉にしずらいんだけど……自分の身体の使い方がだんだんわかってくる感じですかね?」と中邑。桜井氏は「真輔が『G1』に優勝できるかって? ……それは知らない(笑)。ま、真輔次第だろ? ただ、彼の動きや肉体はレスラーの中ではトップクラスじゃないの。今日みたいな動きをプロレスでどう表現していくか? プロレスって表現でしょ? 今日やったことは凄く“感覚的”な世界ではあるけど、こういうことを知ったうえで表現に変えていったら、普通のレスラーではできないようなことがリングで見せられると思うよ」とニッコリ。
最後は、ガッチリ握手して記念写真に納まった二人。桜井氏との邂逅で、精神的にも肉体的にも完全にリフレッシュした中邑真輔が、あらためて『G1』優勝に向けて、走り出す!!
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「鈴木みのる戦? 全然楽しめると思う」中邑真輔が『G1』へ向け怪気炎!!
- 2011.7.27
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