第3試合は天山広吉&タイガーマスク組が飯塚高史&TAKAみちのく組と対峙。2.21後楽園で引退を迎える飯塚は、その引退発表以来、初めての試合。自身の故郷である北海道でどんなファイトを繰り広げるのか? 一方の対戦相手であり、かつて飯塚と友情タッグを組んでいた天山は「飯塚を更生させる」と意気込みを見せているが……。
ゴング前に天山に襲いかかった飯塚は、マイクコードで絞首刑に。さらに場外で天山にストンピングを見舞い、そのまま鉄柵の外に連れ出す。そして客席に投げ込み、ストンピング攻撃。TAKAもタイガーに場外戦を仕掛ける。
飯塚は天山のノド元にパイプイスを押し当てる。そして飯塚とTAKAは先にリングへ。天山はカウント19でリングにギリギリ生還。
リング上、TAKAが天山の額に拳を押し当て、さらに顔面に踏みつけ攻撃。そしてキャメルクラッチの体勢から顔面をかきむしっていく。
ここでTAKAが飯塚の口元のマスクを外す。すると飯塚は天山、タイガーに噛み付き攻撃。天山はモンゴリアンチョップを繰り出すが、飯塚はその手に噛み付く。さらに飯塚は天山の蹴り足を捕らえ、足にも食らいつく。
次はTAKAが天山に串刺ニー。そして頭部にストンピング。怒りの天山は胸板に張り手を連発。するとTAKAはサミングから顔面かきむしり。
しかし、天山もカウンターのニールキックを決め、タイガーにスイッチ。タイガーはTAKAにダイビングボディアタック。TAKAはタイガーにジャーマンを狙うが、タイガーは着地。すると飯塚が背後からタイガーを捕獲。だが、タイガーはカンガルーキックで切り抜ける。
さらにタイガーはTAKAに十字固めを決めるも、飯塚がカットイン。飯塚はタイガーにマンハッタンドロップ。続いてTAKAが顔面にフロントキックを見舞い、フォールに入るが、タイガーはカウント2でキックアウト。
タイガーはTAKAを右ハイで止めるとタイガードライバー。しかし、飯塚がカット。タイガーはソバットを飯塚に叩き込み、天山にスイッチ。
天山はTAKAにモンゴリアンチョップを連発。さらにヘッドバットから串刺しラリアット。そしてブレーンバスターを決めるが、カウントは2。
TAKAは地獄突きからロープに走るが、天山はカウンターのマウンテンボム。そしてアナコンダバイスを決めるも、これは飯塚がカット。しかし、天山は飯塚にカウンターのマウンテンボムからモンゴリアンチョップを連発。
そして天山はTAKAにボディスラムからムーンサルトを狙うが、飯塚がうしろからパイプイスで攻撃。さらに飯塚はタイガーにもパイプイス攻撃を見舞い、すかさずレフェリーが反則負けのゴングを要請。
天山「いやぁ、もう、最後の最後やから、ほんまに、飯塚にもう1回、まじめな、昔の、まじめな飯塚高史に戻ってほしかった。もう最後なんやから。あと(試合が組まれてるのは)、今日と明日と、(2.11)大阪、そして引退試合。この限りある試合の中でね、何としてでももう1回、最後に、最後に飯塚高史、更生さして、もう1回まじめな、好青年の飯塚高史に戻して、もう1回、組んでみたいって。このまま大暴れすんのもアイツらしいかもしれんけど、俺は、ここまでやってきてね、もう10年以上の因縁があるし、飯塚と。最後は最後で1回、一瞬だけでも戻ってほしいなって思います。試合はああやって突っかかってきたけども、もっと実力もあるんやから、見してほしいなって。タイガーさん、すいません」
タイガー「僕もね、新日本に来た頃は、やっぱり飯塚さんっていうのはものすごい厳しい先輩で、まじめな先輩だった。それは僕よりもね、誰よりも天山さんが一番よく知ってるし。今日の(天山の)マイクで、飯塚高史は少しは響いてるんじゃないかって思いますけどね。まあ、天山さんはまた明日、飯塚さんと試合が入ってるしね。だからあと、残り少ないけど、天山さんの心が必ず届くと、僕は信じてます。ありがとうございました(※と言って天山と握手を交わし、先に控室へ)」
天山「ほんとね、やっぱり、俺がね、あの発言で飯塚がなんもピンと来えようやったら、もう終わってるかもしれへんけど、何か感じる部分があったら、もう1回、もう1回なんか、俺と友情タッグ組まへんかって。今はコジもちょっといないし、最後の最後、こんなタイミング的に、最後の最後やからね。このまま大暴れして、ウワーッて、それで終わりか。それで終わるのも、ちょっともったいない。最後ぐらい、正統派の、優等生の飯塚高史に戻して。何としてでも。まあ、明日もとにかく、説得っていうかね、あいつにちょっと、まあ、タッグでしかないけど、ガッチリやってやろうと思います。いやぁ、イスが効いた。あんなことせんでもね、昔みたいに、ブリサードとか裏投げとか、スリーパーとか、もっと出してくればいいんやけど。まぁ、出されたらちょっと困る部分もあるけども。でもね、最後に、最後の最後に見たいなって。お客さんも正直、少なからずそう思ってるでしょうしね。やっぱり最後に(正統派の飯塚高史を)見たいなって思います」
――試合中、友情の面影が残ってるような部分はありましたか?
天山「今日見た限りではほんとに、なんて言うのかな、やっぱり全然眼中にないっていう、友情もクソもねぇぞ、(友情の)へったくれもないって感じやったけども。まぁ、でも、明日も言い続けますよ、友情。もう1回、友情タッグを復活させて。一夜限りでもいい、もう1回、組みたいと思います。友情タッグTシャツを今日、持ってこようと思ってたんですけど、諸事情でね(持って来れなかった)。まあ、大阪ではね、ガッチリ(友情タッグ)Tシャツ着てきて、それに対してどんな反応かなって。そこでグラッと来てね、俺の手を力強く握り返してこたえてくれるっていう気持ちで……。まぁ、最後にこたえたらなんやって言われるかもしれんけどね、最後の最後、レスラー人生、飯塚高史のレスラー人生の1ページに、もう一つインパクトを刻みたいと思ってます」
※飯塚、TAKAはノーコメント