第6試合は「SUPER Jr. TAG LEAGUE 2019」公式戦としてタイガーマスク&上村優也(0勝6敗)が、TJP&クラーク・コナーズ(0勝6敗)の“新旧LA道場タッグ”と激突。両チーム共にこの試合が最終公式戦。有終の美を飾るのは果たして?
TJPはタイガーの入場時、テレビカメラに左上腕に刻まれたタイガーのタトゥーをアピール。上村はリングインするとコナーズとにらみ合いを繰り広げる。
先発は上村とコナーズ。両者、グラウンドで熱のこもった攻防を展開。上村のネックシザースを、コナーズは倒立して脱出する。続いて激しい逆水平チョップ合戦に突入。
次はTJPがリングインし、上村にエルボー。するとタイガーが登場し、TJPとすばやいロープワークの攻防。TJPはトリッキーな動きから、サソリ固め。そして、カマ固めに連携する。場外では上村とコナーズが感情むき出しでやり合う。
スイッチしたコナーズは、タイガーにコーナーを背負わせるとタックルを連発。さらに逆水平チョップからロープに飛ぶが、タイガーはソバット。そして強烈な左キックをコナーズの胸板に叩き込む。
次はタイガーのサポートを受け、上村がコナーズに逆水平チョップを連発。そして、上村がコナーズをスリーパーで捕らえる。
上村はボディスラムを狙うも、こらえたコナーズが逆にボディスラム。そして、コナーズは相手コーナーのタイガーにエルボー。
コナーズは上村の背中にダブルチョップ。さらにボディスラムで叩きつけてTJPにスイッチ。TJPも上村にボディスラムを決め、セントーン・アトミコを発射。
TJPは上村にブレーンバスター、バックドロップとたたみかけ、トップコーナーからスワントーンボム。しかし、かわした上村はドロップキックをヒット。
スイッチしたタイガーは、TJPにキックの速射砲。続く串刺し攻撃をかわしたTJPは、トルネードDDTを炸裂。スイッチしたコナーズはタイガーに力強いパワースラム。
コナーズは雄叫びを上げ、逆水平チョップの連打からロープへ。だが、タイガーはソバットをお見舞いし、上村が串刺しドロップキック。さらにタイガーも右ハイをコナーズの頭部に炸裂。
続いて上村がブレーンバスターを決め、タイガーがカバー。カウント2で返されると、すかさずタイガーはアームロックで捕獲。だが、TJPがカットに入る。
タイガーはソバットでコナーズを黙らせるとロープへ。しかし、コナーズもドロップキックで必死に反撃。
スイッチしたTJPはタイガーにマンハッタンドロップ。さらにセカンドロープから振りむきざまにクロスボディ。ここで上村がリングに入るも、TJPは蹴り足を捕らえてバックドロップ。
勢いに乗るTJPは、タイガーにコーナーを利用しての三角飛び低空ドロップキック。さらにトップコーナーからダイブするも、タイガーがドロップキックで迎撃。
すかさずタイガーはタイガードライバーを決めるも、TJPはカウント2でキックアウト。ならばとタイガーはトップコーナーにTJPを設置し、雪崩式ダブルアームスープレックスを敢行。
カバーはTJPが返すが、すぐさまタイガーは腕ひしぎ逆十字。しかし、コナーズが上村を振り切り、なんとかカットイン。
タイガーはTJPの左腕にキックを連発。だが、かわしたTJPはトラースキックで反撃。ここで上村がタッチを要求。
上村はTJP、コナーズに連続でショルダータックル。さらに二人まとめて、ショルダータックルで吹っ飛ばす。さらに上村はTJPに串刺しエルボーを繰り出すが、TJPは寸前でかわしてコナーズにスイッチ。
コナーズが上村を抱え上げると、TJPは回転式のネックブリーカー。その勢いを利してコナーズが丸め込むが、上村はカウント2でキックアウト。
ならばとLAタッグは合体攻撃を狙うが、上村はTJPにドロップキックを見舞って回避。すると、コナーズが上村にスピアー。
だが、上村は立ち上がるとTJPに逆エビ固め。TJPがロープに逃れようとするが、上村はリング中央に戻して逆エビ固め。コナーズが逆水平チョップでカットに入るが、上村は技を解かない。
するとコナーズがエルボースマッシュ。怒った上村はコナーズにエルボーの連発。そして、TJPにもエルボー。だが、コナーズが上村に反撃。
ここでタイガーがコナーズを場外に排除。しかし、TJPがニールキックでタイガーを場外に吹っ飛ばす。
リング上、上村がTJPを抱え上げるが、TJPは着地。ここで間髪入れずにコナーズが上村にスピアー。そしてTJPがフォールするも、タイガーが飛び込んでカット。コナーズはタイガーを場外に連れ出す。
TJPはデトネーション・キックを狙うが、切り抜けた上村は丸め込み。これを返されると、上村はカンヌキスープレックスの体勢に。
しかし、TJPはヘッドバットで逃れ、もう一度デトネーション・キックへ。だが、上村は脱出しロープに飛ぶ。するとTJPはポップアップ式のドロップキック。当たりは浅かったが、最後はTJPが上村にデトネーション・キックを決め、新旧LA道場タッグが勝利を収めた。
TJP「ウエムラとの対戦は楽しかったよ。(※コナーズに向かって)聞け。連日、公式戦の一つひとつが組まれていた。そして毎回、クラーク(コナーズ)には言ってきた。勝利に貪欲になれと。だけどそれだけじゃない。俺はこのチームを作り上げることも考えてた。勝利を目指してながらね。だけど優勝戦線から脱落して、終わってしまった。でも、このシリーズが終わってからが大事なんだ。一日一日を振り返ってみると、どれもあと少しというところだった。彼はまだ若い、ヤングライオンだ。そのヤングライオンが、スーパースターに成長していくんだ。毎日毎日、あと一歩のところまで迫って、あと少し。その“あと少し”が何かをつかんだら……。今日は、俺が最後を決めた。それでチームとして勝ち点を獲得したことが大きい。次は俺と力を合わせて勝ち取るんだ。そしてその次は、俺抜きで勝利をつかむんだ。それが自信につながる。彼はLA DOJOを代表して闘っている。こうやって忠告するのも、そういう背景があるからだ。次はお前の力で勝利をつかめ。ほかのヤツらに遠慮なんていらない。俺もそうしてきた。俺がいい見本だ。そうやって俺はここまで成長してきたんだ。それができるまで、ここから飛び出すな。必ず成し遂げられるから。前回のことを思い返して、先のことを考えてやっていくんだぞ。そうすれば、必ず大成できるから。このツアー、一緒に闘ってくれて礼を言う」
コナーズ「(※深々と頭を下げながら)アリガトゴザイマシタ」
タイガー「俺はこのプロレス界に入って、0点っていうのは初めてだ。25年目になるのかな? 25年目に入って、0点ってのは初めてですね。まあ、なんだろ、やっぱりこう、それだけレベルも上がってきてるってことだし。これは喜ばしいことなのか、はたまた俺自身が悔しく思わなきゃいけないのか。どっちもかな? あとはリング上で言った通り、やはり上村の力が足りないとは思わない。そんなことは思わない。ただ、何が足りないかって言ったら、やはり試合の数だし、場数を踏んでないっていう、それじゃないかなって。僕もそれを経験してきたしね。だからこれは別に、上村を責めるつもりはひとつもないし、よくやったと思うよ。ほんとに先輩たちを上にして、緊張の中でよくやった。ただやはり、よくやったといえどもプロだから、やって当然だし、そこに甘えてもらっちゃ困るけど。ただ、上村は一生懸命やってたと思うし、食らいついていったと思う。今日なんか……俺は今日の相手は(実力的に)五分五分だと思うんだよね。クラーク(コナーズ)もヤングライオンだし、TJ(P)はもう、かつてロス道場でやって、新日本に何回も来て、そのうちWWEにも行って。僕はそのまま新日本でずっとやって来てベルトも巻いてるし、いろいろとやってきたけども、俺はWWEにいる選手がどうとか、ちっとも思ったことないからね。別にWWEがすごいって、これっぽっちも思ったことないし。やはり俺は日本のプロレスが一番だと思ってるし。ただTJっていうのは、日本のプロレスっていうものを身につけてるからね。やってて素晴らしいなあって思たよ、今日は。動きもいいし、コンディションもいいし。で、クラークもロス道場で柴田の下でやってね、やはりファイティング・スピリットは持ってるし、素晴らしいと思う。だから今日は、俺たちのチーム、TJのチームは五分五分。その中でやはり、俺たちのチームがまだ力及ばなかったと。これは別に上村のせいではない。俺たちのチームのせいだと思ってるから。あとはもう、リング上で言った通り、俺は責任持って上村を上に連れていきたいなと思います。ここでタッグを組んでてもう終わったからもうサヨナラじゃなくて、やはり上村の面倒を見たいなと思うし、それぐらいの意気込みはあいつ持ってるからね。ガッツもあるし。ただ本当にこのリーグ戦、悔しいっていうのはあるけど、ほんとにそれだけジュニアのレベルが上がったんだなって、つくずく思うというか。なんか、しんみりしちゃうけど。まあ、別に僕はこれで終わったわけじゃないし、これから始まらなきゃいけないのはあいつだから、上村だから。それに僕はいつでもヘルプするし。ただ会社がどういうふうに判断するか知らないけどね。ここはどんなチャンスがあったって、年齢いってたら(チャンスを)もらえないとかね、そういうふうになってるから。ただ俺は、上村にはチャンスをあげてほしいと思うし。まあ、とにかく気持ちよかったです、今日は」
上村「ジュニアタッグリーグが終わって、すごい悔しい思いで、今いっぱいです。試合に勝てなかったのもそうですし、タイガーさんと(組んで)1勝もできなかった。タイガーさんも自分とおんなじように、こんなに悔しい思いをさせてしまって、すごく情けないです。(公式戦)最終戦にして、すごい悔いが残るシリーズとなりました。もっと強くなって、先輩を超えてみます。このシリーズが終わったからって、僕の目標が変わらないです。ずっと僕は、先輩から勝ちを取るっていう、それはこれからも変わらないですし、むしろ、このリーグ戦を経験して、こっからだと思ってるんで。今回、タイガーさんと組みましたけど、いずれ(タイガーと)シングルでもやって、もちろん勝ちたいですし、今回やったリーグ戦の相手全員から勝って、そしてもっともっと上の選手とも、僕は闘っていきたいと思います。ただ一言、このリーグ戦、メチャクチャ悔しかったです。そして情けない。次、必ず爆発させてやる。それだけです。ありがとうございました」